2018年7月21日 (土)

高圧は薬剤の無駄使い

被害部薬剤注入処理 昨日はシロアリ駆除のため、大阪府内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、先日シロアリ調査を実施した物件です。

前回のシロアリ調査では、床組にシロアリ被害とヤマトシロアリの生息が確認されました。侵入経路は束石から束柱にかけて蟻道を構築して侵入していました。

シロアリ被害は束柱や土台、大引では比較的軽微であり、根太で大きな被害でした。これは使用されている樹種の違いによるもので、シロアリは食べやすい木から食害します。一般的にはヒノキやヒバなど耐蟻性が高いといわれる木材は、耐蟻性の低い木材と混在されていれば食べにくくなります。シロアリは軟らかく食べやすい木から食べるからです。

もし総ヒノキ造りで家を建てるとどうなるのでしょうか。これは何度も現場で事例をみていますが、シロアリはヒノキを食べるのです。食べ易さの選択肢がなければ、ヒバや黒檀など関係なく食べるのです。

これも多く見る事例ですが、床組に薬剤を浸透させた加圧注入木材が使用されていれば、加圧注入木材は食害せず、床上の薬剤処理されていない壁内の木材や床板、フローリング材を食害します。木材でシロアリ対策を行うのは限界があるのです。

だからと言って、一般に行われている薬剤の大量散布はお薦めできるものではありません。薬剤の大量散布は居住者に対して薬剤曝露リスクを向上させるだけでなく、費用(コスト)も高くなるのです。シロアリ対策の基本はシロアリ駆除であり、シロアリ駆除は生息範囲に薬剤を届けることです。被害部に大量の薬剤を入れることではなく、必要最小限の薬剤を届けてあげれば良いのです。

その際、高圧での薬剤注入処理は薬剤の無駄使いであり、ややもすれば適切なシロアリ駆除はできません。事前のシロアリ調査結果、シロアリの生態と薬剤の特性を理解していれば、極僅かな薬剤量で充分対応は可能です。当社のシロアリ対策は事前のシロアリ調査結果を元に、シロアリ駆除を基本としたシロアリ対策を提案します。シロアリ調査及び駆除、対策のお問合せは阪神ターマイトラボのウェブサイトからお願いいたします。

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2018年7月20日 (金)

大雨の影響もあり

排水ピットへの薬剤処理 昨日は、兵庫県内の物件に蚊の対策で兵庫県内のマンションにお伺いしました。3年前から対策を実施しており、今年も継続して実施しています。

蚊対策の基本は、幼虫であるボウフラへの対策です。ボウフラの生息域を特定するため、敷地内の調査がポイントとなります。ボウフラの水系が生殖場所であるため、排水ピットなどの水溜りを処理ポイントとしています。

これら処理箇所について、適切な薬剤を用いて処理を行いますが、処理量には細心の注意が必要です。ボウフラ対策用の薬剤は防疫用医薬品で、用法用量を守ることで安全性は確保されます。しかし、水系に薬剤を流処理するため、下水を通じて河川や海などの流出することを考慮しなければなりません。

先月も対策を実施していますが、先日の大雨で薬剤は流出により消失していると考えられました。幸いにもまだ蚊は確認されませんでしたので、この状態が継続できるよう細心の今後も注意しながら対策を行いたいと思います。

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2018年7月19日 (木)

土間コンクリートの過信

土間コンクリート床下で確認された蟻道 右の写真は、先日シロアリ調査でお伺いした物件で撮影した1枚です。室内床面にシロアリ被害が確認されたことから、床下側から点検調査を行っています。

基礎面にはシロアリが構築した蟻道が確認され、土台を通って大引にまで到達しています。この物件の床下構造は、布基礎+防湿コンクリートとなっています。防湿コンクリートとは、布基礎の内側に防湿シートを敷き、その上から土間コンクリートを流し込んだ構造です。

シロアリは布基礎と土間コンクリートの接点部分から蟻道を立ち上げています。一般の方や一部の建築士の先生やハウスビルダーさんの中には、床下がコンクリートだから侵入できないと考えられているようです。しかし、実際の現場で床下調査を行うと一目瞭然、布基礎と土間コンクリートの接点部分にはクラックと呼ばれてひび割れがあるのです。そのひび割れが1mm以上広がると、シロアリは侵入することが可能となります。

土間コンクリートの床下は土の床下に比べ、シロアリの外敵が少ない環境にあります。そのため、シロアリが侵入すると被害が大きくなるのです。更に床下がコンクリートなのでシロアリが侵入しないという過信が、更なる被害を拡大させているのです。

シロアリ防除業者の中には、だから薬剤処理が必要と言われることがありますが、重要なのはシロアリ調査です。シロアリ調査によって早期発見に努めていれば、ここまで被害が大きくなることはありません。当社では、シロアリ調査によって未然にシロアリから建物を守ります。シロアリ調査、駆除、対策のお問合せは阪神ターマイトラボのウェブサイトからお願いいたします。

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2018年7月18日 (水)

押入の奥で

押入の奥で確認された蟻道 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にシロアリ調査でお伺いしました。賃貸物件で、入居者が退去した際、押入でシロアリ被害が確認されたとのことから、シロアリ調査でお伺いした次第です。

押入を確認すると、シロアリの構築した蟻道や被害が確認されました。床下側からの点検調査を実施した結果、床組の広範囲に蟻道と被害が確認されました。蟻道の一部を壊し確認すると、活動中のヤマトシロアリが確認されました。

シロアリ被害はいつも見えるところで発生する訳ではありません。どちらかというと見えない箇所で発生することが多いのです。今回の事例のように、押入の中で被害が進行しているケースが多いのです。

シロアリ調査は、シロアリの侵入経路や生息範囲を調べるために行うものですが、シロアリ調査結果を元にシロアリ対策を立案します。シロアリ調査、駆除及び対策のお問合せは阪神ターマイトラボのウェブサイトからお願いいたします。

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2018年7月17日 (火)

外部からの侵入

サイディングと水切板の隙間に堆積するアメリカカンザイシロアリの糞 昨日はシロアリ調査で、兵庫県内の物件にお伺いしました。昨年、便所枠でアメリカカンザイシロアリの糞の堆積が確認された物件で、室内側に羽アリが確認されたとのことから、調査のためお伺いした次第です。

室内側でアメリカカンザイシロアリの糞の堆積は確認されませんでしたが、外壁サイディングと水切板との隙間に糞の堆積が確認されました。壁内の柱などの木部に生息しているものと考えられました。

この地区ではアメリカカンザイシロアリの生息が確認されており、当該物件の裏には古い空き家があり、外部から見てもアメリカカンザイシロアリの被害が確認されています。羽アリの飛来、定着によって生息範囲を徐々に広げているのです。

今回の事例では、羽アリがサイディングと水切板から入り込んだことが要因の一つです。これら隙間について、物理的に侵入しない工夫するのも手段の一つです。構造的な対策は、建築士の先生やハウスビルダーさんと相談しながら進める必要があります。

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2018年7月16日 (月)

天井裏の蟻道

天井裏の蟻道 昨日は、いつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。雨漏れによって腐朽が確認された天井を開けたところ、蟻道の構築が確認されシロアリではないかとのことから、調査依頼を頂いた次第です。

早速現場を調査すると、天井裏に蟻道の構築が確認されました。しかしこの蟻道はシロアリが構築したものではなく、クロアリの蟻道です。徘徊しているクロアリを確認すると、クロクサアリであったことから、このクロクサアリが構築したものと考えられました。

クロアリの中には、シロアリのような蟻道を構築する種もありますが、蟻道の強度が異なります。シロアリは多くの場合、強固な蟻道を構築します。しかし、クロアリが構築する蟻道は脆く簡単に壊れます。クロアリの蟻道を、シロアリの蟻道と称して不安を煽る不届きなシロアリ防除業者もいますのでご注意下さい。

なおこの物件では雨漏れ補修工事を実施する際、お施主さまの希望でクロアリ駆除を行いこととなりました。室内でクロアリが徘徊するのは、不快とのことでした。当社ではクロアリ駆除や調査を承っております。詳細は阪神ターマイトラボのウェブサイトをご参考の上お問い合わせ下さい。

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2018年7月15日 (日)

減少傾向

減少した木粉と死骸 昨日は、大阪府内の物件にアフリカヒラタキクイムシ対策でお伺いしました。この物件はマンションで、アフリカヒラタキクイムシの被害が複数の部屋で発生が確認されています。対策としては、ライトトラップによるモニタリングを実施しながら、薬剤処理と物理的対策等複合的に実施しています。

被害は主としてフローリングで確認されていますが、一部で壁面などでも確認されています。薬剤処理と物理的対策によって室内側での発生は抑制され、目撃事例もなかったことから駆除完了かと思われました。しかし、天井裏に設置したライトトラップには、アフリカヒラタキクイムシが捕獲された部屋も数部屋確認されました。

これは、壁内にある合板などから発生しているものと考えられました。被害のあるフローリングを安易に交換したしたものの、数年後には再発するケースがこの事例に当たります。だからモニタリングは重要であり、モニタリング結果と現場調査から次に有効な対策を考える必要があるのです。

モニタリングで大量の捕獲が確認された部屋では、壁面に被害が確認されたことから前回点検口を設置して頂いています。その壁内調査結果ですが、大量の木粉と死骸が確認され、発生源は壁内で使用されている合板であることがわかりました。そこで前回、複合的な対策を実施しています。

今回の結果ですが、壁内での木粉の堆積や死骸は大きく減少し、ライトトラップへの捕獲数も激減しました。前回の複合的対策が功を奏したようです。しかし、完全駆除には至っていませんので、更なる工夫が必要です。

被害部材交換や安易な薬剤処理は、かえって被害範囲を広げるケースがあります。アフリカヒラタキクイムシ対策は、生態を考慮しながら実施する必要がありますが、その大前提となるのが生息状況調査で、目視調査に加えライトトラップによるモニタリングが必須です。当社では、モニタリング結果を踏まえ、アフリカヒラタキクイムシ対策を立案します。そのため、お問合せ時点で駆除可能の判断できませんし、費用も算出できません。駆除可能の判断や費用は、調査及びモニタリング結果を踏まえてからとなります。なお、現地調査は有料となっておりますので、詳細は阪神ターマイトラボのウェブサイトをご参考の上お問い合わせ下さい。

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2018年7月14日 (土)

ホウ酸製剤処理

ホウ酸製剤処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。配管からの水漏れによって新築直後の土台が濡れたとのことから、防腐対策でご相談を頂いた次第です。

現場を調査すると、既に洗い屋さんによってきれいに仕上げられていました。結論的には、ホウ酸製剤による処理を行いました。ベタ基礎ですので、シロアリの侵入するリスクが極めて低いこと、長期に渡り防腐効果を付与させたいことから、ホウ酸製剤を選択しました。

ホウ酸製剤の利点は、ガス化しないことが化学合成系薬剤と異なる点です。安全性については高いのですが、使用量が多いためリスク評価上は決して良いのではありません。

効果面では水分の溶脱がないという前提であれば、高濃度で処理されているため高い防腐効果は付与されます。シロアリに対する効果ですが、処理された木材を食害すれば致死しますが、シロアリは賢い集団ですので直に処理された木材は食害しません。コロニーの駆除能力が不足しているため注意が必要です。設計されている方の中にはホウ酸製剤の特性を理解し、全棟ホウ酸処理される方もおられます。

薬剤は一長一短があり、その特性を理解した上で使用しなければなりません。予防処理では優位性がありますが、駆除処理ではシロアリ調査能力と駆除処理技術がなければ全く役に立ちません。薬剤を使い手の知識と技術がなければ、その薬剤が持つ能力は発揮されません。この薬剤を使えば大丈夫という方がおられたら、信用してはいけないことを覚えておかれるとよいでしょう。

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2018年7月13日 (金)

これまでと異なる発生場所

脱出孔に挟まるアメリカカンザイシロアリ羽アリ死骸 昨日はアメリカカンザイシロアリ対策で、兵庫県内の物件にお伺いしました。これまでに対策を実施している物件で、羽アリが50匹ほど発生したとのことからお伺いした次第です。

これまでは2階の一室で羽アリが発生していたのですが、今回は1階の玄関での発生でした。周辺を調査すると、糞の堆積は確認されませんでした。以前、糞の堆積が確認された勝手口周辺を確認すると、前回の脱糞孔の上部に孔が確認されました。それが右の写真で、孔に羽アリ死骸も確認されました。

駆除処理としては、この孔から泡薬剤注入処理を行いました。すると思いもよらない箇所から泡の流出が確認されました。ちなみに以前の脱糞孔からは、薬剤流出は確認されませんでした。

これがアメリカカンザイシロアリの特徴で、成虫脱出孔や脱糞孔が隣接していても繋がっているとは限りません。繋がっていないということが、コロニーが各々存在していることを表しているのです。そのため、これら孔から薬剤処理しただけで、駆除が完了したと判断するのは非常に危険です。孔が確認された時点で処理することは必須ですが、これは被害を拡大しないための対策です。積極的に駆除処理を行うのであれば、非破壊シロアリ探知機で調査し、生息場所を特定して駆除処理をする必要があるのです。

アメリカカンザイシロアリ対策は駆除処理がベースとなりますが、シロアリ調査がポイントとなりアメリカカンザイシロアリの生態を知っておくことが重要です。当社ではアメリカカンザイシロアリの飼育、生態観察、駆除技術研究を行っています。アメリカカンザイシロアリ調査、駆除及び対策のお問合せは阪神ターマイトラボのウェブサイトからお願いいたします。

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2018年7月12日 (木)

リフォーム中に確認された蟻道

基礎の接合部から侵入した蟻道 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。リフォーム中の物件で、シロアリ被害が確認されたとのことから、シロアリ調査でお伺いした次第です。

この物件は傾斜地に建っており、玄関は2階にあります。1階は建物半分が地中に埋まった状態にあります。ハウスビルダーさんの話しによると、お施主さまが1階の床が下がってきたとのことから調査したところ、床下には15㎝ほど水が溜まっていたとのことです。その水によって木材が腐朽し、床が下がっていたとのことでした。水が侵入した原因は、土間コンクリートのクラックや基礎面の接合部からと考えられました。改めて土間コンクリートを打設し直したタイミングでシロアリ調査となりました。

蟻道は基礎沿いに確認されましたが、途中方向からの侵入ではありません。基礎の接合部、丁度地中にあたる部分からの侵入でした。蟻道の一部を壊すと、高活性のヤマトシロアリが確認されました。当該事例では適切なシロアリ駆除を行うとともに、侵水対策についてハウスビルダーさんと協力しながら進めたいと思います。

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