2020年9月23日 (水)

水漏れに伴う土台の腐朽

水漏れに伴う土台の腐朽 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォームのため床を撤去したところ、被害らしきものが確認されたことから調査依頼をいただいた次第です。

早速現場を確認すると洗面付近の土台で被害が確認されましたが、シロアリによる被害ではなく腐朽でした。洗面に隣接する浴室側からの水漏れに伴い、腐朽したものと考えられました。ここまで腐朽すると薬剤処理による対策では対応できませんので、材料の交換が基本となります。当然ですが交換と合わせて浴室側からの止水対策は必須です。被害の確認された周辺には腐朽菌の菌糸がありますので、薬剤処理は非常に有効です。

同席されたお施主さまから、水漏れがあればシロアリは必ず侵入するのではとお尋ねいただきました。シロアリが家屋内に侵入するのは必然ではなく偶然で、必ずしもシロアリは家屋に侵入するものではないのです。条件が揃った場合に偶然が重なることで、シロアリは侵入するのです。だから必要なシロアリ対策は薬剤を全面処理するのではなく、必要な対策を行えばよいことを説明させていただいたところ、お施主さまにもご賛同をいただきました。シロアリ対策は、現場の状況に応じて考えるのが当社の考え方です。

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2020年9月22日 (火)

室内で確認された羽アリ

おそらくトビイロケアリ 右の写真は、先日兵庫県の物件で発生が確認された羽アリです。いつもお世話になっているハウスビルダーさんの知り合いの方のお宅で、確認されたとのことから現地に同行させていただき、虫体を採取しました。

確認されたのは、9月に入り2階キッチンのシンク付近で数十匹が確認されたとのことです。事務所に持ち帰り同定を行いましたが、同定がなかなか困難なケアリ属です。羽アリの発生時期を考慮するとヒゲナガケアリが考えられましたが、顎髭が短いため違います。同じ仲間であるカワラケアリも考えられましたが、兵庫県は分布から外れており難しいと考えられました。そうなるとトビイロケアリも考えられますが、羽アリの発生時期から少し外れています。それでも過去にこのような事例もあったことから、トビイロケアリの可能性が高いと考えられました。但し、ケアリ属は同定が非常に難しいため特定は困難ですが、生態は概ね似た傾向があるため対応する場合には同じ対策で対応可能と考えられました。

現場ではケアリ属が生息可能な腐朽箇所はなかったことから、外部で発生した羽アリが室内の燈火に集まったものと考えられました。いずれにしても雨漏れには注意していただくよう連絡させていただきました。

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2020年9月21日 (月)

屋外処理の限界

毒餌剤に見向きをしないトビイロケアリ 昨日ご紹介した現場では、廊下や駐輪場、植え込み部分やごみ置き場などにもアリの徘徊が確認されています。室内側もそうでしたが、あまりにも数が多いので外来種のアルゼンチンアリではないかとも思いましたが、捕獲して簡易の顕微鏡で確認を行いましたがトビイロケアリでした。カタアリ亜科とヤマアリ亜科では腹部末端に明確が差がありますので、同定は容易です。

このトビイロケアリの動きを丹念に調査すると、少し厄介で行列が敷地外にまで続いていました。敷地内での薬剤処理は可能ですが、敷地外については許可なく処理することはできません。室内側での処理では、紫外線や水分の影響を受けにくいところへ処理を実施していますので、半減期と有効成分残存量がある程度読むことができます。しかし屋外では降雨による流出、紫外線による分解があるため、半減期が読めないため残効性はあまり期待できません。そのため処理当日に、どの程度アリに薬剤曝露させることができるのかがポイントになります。

また巣自体は敷地外にあるため、巣の壊滅がどこまでできるかもポイントです。更にトビイロケアリのコロニーが駆除できたとしても、屋外には他のトビイロケアリのコロニーもありますし、違う種類のアリが侵入する可能性もあります。1度の処理で対策が終了という訳ではなく、少し期間を取ってアリの動きも見ていかなければなりません。本来アリは益虫で不要な駆除はすべきではないところなので、対策を実施する立場の人間としては葛藤しかありません。

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2020年9月20日 (日)

徘徊箇所

人の手の触れない箇所への処理が必須 昨日は先日に引き続き、アリ駆除で大阪府内の物件にお伺いしました。マンションの複数の住戸でトビイロケアリが大量に侵入している案件で、先日別の住戸で処理を実施しています。

前回と同様、入居者さまから聞き取り調査を行い、どの辺りでアリが徘徊しているか、壁などの隙間でアリが出入りしていないかなど確認した上で作業を行いました。その箇所の一つがシンクの中で結構な数のアリが徘徊していたとのことです。

このような場合、シンク内の目視可能な範囲に薬剤処理を行うのは愚策です。薬剤処理を実施すれば、殺虫剤分が残留し調理器具や食器などに付着するリスクがあります。薬剤に絶対安全なものはなく、可能な限り薬剤とは付着させてはいけません。

そうなると見えない箇所で徘徊しているアリに対して、薬剤と接触させることが重要です。写真のように配管の隙間があればその隙間から処理するのが効率的ですし、こうした隙間がなければ小径の穿孔を行い処理するのも有効です。いずれにしても人の手が触れる箇所に処理するのは、安全面から見れば推奨できることはありません。プロであれば、現場の状況に応じて安全と効果を両立させる処理を行うのが技術者として使命だと当社では考えています。

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2020年9月19日 (土)

侵入確認

ブリングボックス内に侵入したイエシロアリ 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にイエシロアリ駆除でお伺いしました。前回、ブリングシステムを設置した家屋での点検調査です。

直接的に被害の確認されていなかった物件ですが、ちょっとした工夫でブリングボックス内へイエシロアリを呼び込むことができました。但し、設置して以降、気温低下でややイエシロアリの活性が低下しており、喫食速度が予定より緩慢であることが確認されました。

今後の気温低下とともに活性は更に低下するものと考えられることから、駆除までには時間を要するかもしれません。但し、当該物件及び周辺ではイエシロアリ羽アリの目撃事例もないことから、巣の成熟度が低く、生息数が少ない可能性もあります。そうなると駆除が早くなるかもしれません。

いずれにしても今後の喫食状態、職蟻の変化などに注意をしていきたいと思います。また今回、サーモグラフィーで壁面被害部を撮影したところ、顕著な変化が見られました。こうした情報は貴重ですので、データを積み重ねて行きたいと思います。

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2020年9月18日 (金)

点検調査と部分処理

薬剤部分処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォーム中の物件で、便所及び浴室の薬剤処理をいただきました。

この物件では浴室と便所は在来工法のままのため、シロアリ侵入リスクが高いため当社では部分処理をお薦めしており、このハウスビルダーさんはこれら箇所のリフォームの際にお声を掛けていただいております。在来工法の便所や浴室は四方が基礎で囲まれているため、基礎の内側からシロアリが侵入できる構造となっています。そのため、リフォームによってオープンとなった際に薬剤処理を実施しています。

一般的なシロアリ防除業者では、シロアリ被害の有無にかかわらず全面に薬剤処理を行います。しかし、それが本当に正解だと私は思いません。シロアリには大まかですが動き方の傾向があり、薬剤処理はその傾向に基づき、部分的に処理すれば前面にまで薬剤処理する必要はないと考えます。この場合に重要なのは建物の構造であり、シロアリはその構造に合わせて動きます。そのためシロアリに法則性はなく、マニュアルで駆除できない理由です。

ちなみに薬剤処理していない箇所については点検調査を実施し、シロアリ被害や侵入及び生息は確認されていません。全面に薬剤処理を実施していないので定期的な点検調査を、ハウスビルダーさんを通じてお施主さまに提案させていただいています。一般的なシロアリ防除工事は高額で、対費用効果が不明瞭です。個人的な意見となりますが、もっと違う部分で家屋に費用をかけるべきだと思います。

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2020年9月17日 (木)

隙間から侵入するので

侵入経路薬剤処理昨日は先日室内でクロアリが発生すると対策の依頼をいただいた、物件にお伺いしました。大阪府内のマンションの複数の住戸で確認されている案件で、いつもお世話になっている住宅管理会社からの依頼です。

今回お伺いした住戸は、大発生が確認されている住戸ではなく中程度の発生で、市販の殺虫スプレーにより随分と徘徊数の減少した住戸です。処理はトビイロケアリが這い出てくる玄関や壁面の隙間に対して処理を行うとともに、ベランダ側や廊下側にも一部薬剤処理を行なっています。トビイロケアリなので腐朽木材に営巣しているものと考えますが、マンションのため木部自体が少なく、腐朽もしていない可能性が高いため屋外側からの侵入と考えられます。

外部についても可能な範囲で調査を行いましたが、巣の場所までの特定はできませんでした。薬剤処理を施しましたが、屋外でもありどこまで効果が得られるかはわかりませんが、次の別の住戸での処理を予定していますので、その際の調査である程度の傾向は得られるかと思います。その結果を元に、次の対策を考えたいと思います。

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2020年9月16日 (水)

侵入や被害は確認されていませんが

浴室からの水漏れ 昨日はいつもお世話になっている設計事務所さんからの依頼で、大阪府内の物件にシロアリ調査でお伺いしました。特に気になるところはないとのことですが、新築から10年以上経過しているとのことから床下点検調査の依頼をいただいた次第です。

床下側からの点検調査を実施した結果、現時点でシロアリの侵入や被害は確認されていませんが、写真の部位である浴室基礎面に水濡れ跡が確認されました。これは浴室内の壁面や床面にクラックがあり、そのクラックから水が浸み込み床下側基礎面に出てきたものと考えられました。これについては、シロアリの誘引や腐朽の原因などの生物劣化を引き起こすことから、適切な補修作業を薦めさせていただきました。

床下点検調査は薬剤処理を実施するための理由を探すのが目的ではなく、床下の健康状態を調べるものです。そのため、薬剤処理は不要であるという判断をすることはあって当然であり、これまでの実績を見ても薬剤処理せず定期点検調査で対応できる事例が殆どです。いつシロアリが侵入するかわからないというのは、定期点検調査を否定する薬剤処理推進派の方の意見です。貴方は、どちらの考え方が安全で安心だと思われますか。

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2020年9月15日 (火)

刺咬事例が確認されたことがあります

粘着ローラーによるサンプリング 昨日は、兵庫県内の宿泊・レクレーション施設にお伺いしました。継続的にIPMによる害虫管理を行なっている案件で、いつもお世話になっている施設管理会社さんからの依頼です。

IPM管理による統一的な調査として先週トラップを設置していますので、今週回収及び捕獲数確認を実施しています。基本的には対象害虫はゴキブリがメインとなっておりますが、衛生害虫まで範囲を広げて実施しています。対象害虫のうち刺咬性のダニを対象としていますので、粘着ローラーによる捕獲、検定を実施しています。

その背景には以前害虫管理を担当していた害虫防除業者は、施設管理担当者さんから刺咬事例を報告しているにもかかわらず、薬剤処理を実施しているの一点張りだったそうです。刺咬事例が報告されているのであれば、きちんと調査すべきです。ちなみにこれまでに刺咬性のダニの捕獲は確認されていませんが、調査用トラップにはある昆虫の捕獲が確認されたことがあります。やけど虫と呼ばれるアオバアリガタハネカクシで、施設管理担当者さんに刺咬症状を確認したところ、ミミズ腫れであったことから当該昆虫に間違いないと考えられました。これについては、目撃事例を確認次第連絡をもらい、対処することとなっています。

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2020年9月14日 (月)

室内に大量発生したアリ

侵入種はトビイロケアリ 昨日はいつもお世話になっている住宅管理会社さんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。マンションの複数の部屋で、クロアリが発生しているとのことで、送付いただいた写真を見ると相当な数のクロアリが侵入しているようです。ちなみにこのマンションでは、昨年もお伺いしており、トビイロケアリ駆除処理を行なっています。今回発生している住戸は、昨年処理を実施した住戸とは違う住戸であり、複数の住戸で発生しているとのことです。

早速現場で現状調査を行なった結果、廊下で無数に活動するクロアリが確認されました。最も侵入していた住戸については、現在一時避難されており確認することができませんでした。侵入が確認されている住戸で確認することができましたが、活動数は僅かでした。市販の殺虫スプレーを相当散布されたようで、忌避作用が働いているものと考えられました。入居者さまが動画を撮影されていたので確認させていただいたところ、重度ではないものの侵入していた模様です。

活動していたクロアリを採取、事務所に持ち帰り同定した結果、トビイロケアリでした。大量発生しているとのことから、特定外来種であるアルゼンチンアリの可能性を当初考えていました。しかし、腹部末端の形状がヤマアリ亜科とカタアリ亜科では明確に異なるため比較的判断しやすいものでした。かなり大きなコロニーを形成しているようですので、工夫して対処していきたいと思います。

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