2017年4月27日 (木)

今年最初の

Lyctidae346 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。フローリングから、木粉の堆積が確認されている物件で発生しているのは、外来種のアフリカヒラタキクイムシです。

この物件では、昨年のこの時期に初めて木粉の堆積が確認されました。虫体採取、同定した結果、アフリカヒラタキクイムシであることを確認しました。被害が拡大する前にフローリングの全面撤去をお薦めしましたが、ハウスビルダーさんは部分撤去で対応することとなりました。

その後、晩秋から初冬までコンスタントに、木粉の堆積が確認されました。その都度、薬剤注入を繰り返していますが、あくまで対処療法であり根治までは相当時間を要するものと考えられます。

ちなみにこの事例での問題点は、国産無垢のフローリングからアフリカヒラタキクイムシが発生している点です。これは、国内流通段階で輸入木材から発生したアフリカヒラタキクイムシが産卵したものと考えれます。こうなると手の打ちようがなく、輸入段階での対策が必要であると考えれますが、実際には難しいでしょう。

アフリカヒラタキクイムシが発生している物件で、市販の殺虫スプレーを注入するだけで対応可能と安易に考えられる事例を多く見受けます。これは大きな間違いで、初期対応を失敗すれば大きな被害に繋がるため、ご注意下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月26日 (水)

基礎外断熱の非破壊シロアリ探知機調査

Ttd198 昨日は兵庫県内でのシロアリ定期点検でした。この物件は基礎外断熱構造で、8年前に基礎外断熱上端部分から羽アリが発生しました。

この物件では、基礎外断熱部分から部分シロアリ駆除処理を行っています。以降、予防処理の替わりに非破壊シロアリ探知機を用いて点検調査を行うとともに、シロアリ監視ステーションを埋設して点検調査管理を行っています。今回の点検調査でも、シロアリの侵入や生息は確認されませんでした。

非破壊シロアリ探知機は、基礎外断熱面から調査探知を行いますが、非破壊シロアリ探知機が勝手にシロアリを見つける訳ではありません。ポイントはシロアリがどのように動くのかを把握した上で、この非破壊シロアリ探知機を使いこなす必要があります。

非破壊シロアリ探知機のような機器は、使用する人間の質が問われます。シロアリの生態を理解している人間が使ってこそその性能を発揮できます。シロアリの動きや建物の構造は千差万別ですので、非破壊シロアリ探知機の使用マニュアルについて云々いう方はそもそもシロアリをご存じないのです。このような方にとっては、非破壊シロアリ探知機は『豚に真珠』でしかありません。挙句の果て、この優秀な機器を『使い物にならない機器』というのです。

基礎外断熱構造ではシロアリの動きを把握することは重要であり、そのための非破壊シロアリ探知機も有用な機器の一つです。当社では、非破壊シロアリ探知機も使用しながら基礎外断熱構造のシロアリ対策に取り組んでいます。お問合せは阪神ターマイトラボのウェブサイトからお願いします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月25日 (火)

発生想定ポイント

Prevention299 昨日は継続的に対応している兵庫県内の宿泊・レクレーション施設にお伺いしました。この施設ではIPM管理する必要がある面積以下ですが、基本的にIPMで管理を行っています。

IPM管理では6ヶ月以内ごとに1回、定期に統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき発生を防止するため必要な措置を講ずることとなっています。発生のし易い場所では2ヶ月に1回、その生息状況等を調査し、必要に応じ、発生を防止するための措置を講ずることとなっています。

施設管理者の方と相談し、当該施設では発生のし易い場所について、2ヶ月毎に薬剤処理を行っています。処理については使用する薬剤の選定を行い、安全について最大限の配慮を行い処理を実施しています。

管理が行き届いていることもあり、ゴキブリの発生は確認されていないことから、今後もこの状態を継続していきたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月24日 (月)

蓄積したデータから見えるもの

Lyctidae345 右の写真は、先日アフリカヒラタキクイムシ対策としてライトトラップを設置している物件から回収した捕虫紙です。

写真の赤い部分は、正の走光性により誘引捕獲されたアフリカヒラタキクイムシです。写真の黒い部分は、天敵であるシロオビカッコウムシです。

シロオビカッコウムシの生態については研究者が少なく、よくわかっていないことが多い昆虫です。シロオビカッコウムシはヒラタキクイムシ類を捕食することから、シロオビカッコウムシの生息はヒラタキクイムシ生息数の減が期待されるものと考えていました。

しかしこの物件ではこの捕獲数の傾向が続いており、アフリカヒラタキクイムシの捕獲数はなかなか減りません。在来種よりも繁殖数が多く、繁殖力が強いため捕食が追い付かない可能性もあります。天敵で防除できるかと期待したのですが、あくまで抑制程度であり過度の期待は禁物のようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月23日 (日)

梁から垂れ下がる蟻道

Inspection914 昨日はいつもお世話になっている建築士の先生からの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。改築予定の古民家でのシロアリ調査です。

この古民家が随分人が住んでいなかったことこから、シロアリ被害が広範囲に確認されています。その代表的なのは写真の部位で、天井の梁から空中蟻道が垂れ下がっています。

見るからに甚大な被害ですが、その一番の要因は雨漏れです。ヤマトシロアリが生息するのには水分が必須です。そのため、湿気の高い水廻りや湿気の滞留し易い建物北側で生息し易いと言われています。実際には地中から水分を取っていますので、供給源さえあればどこでも生息できます。そのため雨漏れという水分の供給源さえあれば、高所でも生息可能です。

シロアリ被害を始めとする生物劣化の原因の殆どが雨漏れ等の水漏れが原因です。雨漏れが一度でも確認されたら放置せず、早急に対応されることをお薦めします。その対応を怠るとシロアリ被害等で余計な出費がかかるのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月22日 (土)

羽アリの出口

Inspection913 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にシロアリ調査でお伺いしました。

この物件では、昨年の5月に羽アリが発生したとのことです。その後、羽アリの発生が収まったので大丈夫だろうと思われていたそうですが、羽アリの時期が近づいたことでハウスビルダーさんに相談にされたのが発端です。

早速羽アリの発生した現場へお伺いすると、被害らしいものは見当たりません。発生したのはある事業所の事務所のトイレです。構造的には床下がなく、土間コンクリートの隙間から発生したようです。

物件の責任者の方は羽アリの発生は止めて欲しいとのことですので、工夫を凝らして地中にあるコロニーの駆除方法を考えたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月21日 (金)

空中蟻道の群飛孔

Inspection912 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にシロアリ調査でお伺いしました。

協会加盟のシロアリ防除業者で数年前にシロアリ防除工事を実施され、保証期間が過ぎたことからしつこく再消毒(殺虫剤を大量散布するのに消毒といこと自体がナンセンス)を勧められているとのことです。小員がお世話になっているハウスビルダーさんにお施主さまが相談されたことから、当社でシロアリ調査を行うこととなった次第です。

床下側から目視等調査を行った結果、古い被害跡と共に穿孔注入処理跡も多く確認されました。但し、問題と考えたのは写真にもある空中蟻道です。地面から立ち上がった空中蟻道は、羽アリの出口である群飛孔です。空中蟻道の周辺には倒れた空中蟻道が数本確認されています。

シロアリ防除業者が仕様書に基づいて薬剤の大量散布を行った場合、空中蟻道は折れて倒れます。直立した空中蟻道があるということは、薬剤処理以降に形成されたものと判断されます。仕様書では布基礎や束石周辺を薬剤処理しますので、未処理部分から空中蟻道が立ち上がるケースは少ないながらもあります。但し、これには盲点があるのです。

きちんとシロアリ駆除できていれば地中のコロニーは壊滅している筈ですが、空中蟻道が立ち上がるということは地中のコロニーは壊滅できていないということです。シロアリ駆除予防処理と称して薬剤の大量散布をしていますが、実際にはシロアリのコロニーを駆除できていないことは多々あるのです。シロアリ技術者からすれば、薬剤の大量散布でシロアリのコロニーの駆除は極めて困難です。コロニーを駆除しようとすると、使用量は少なくなるのです。

いずれにしても、地中にシロアリのコロニーがあることは明白です。だからと言って薬剤処理が必須という訳ではなく、定期的な点検調査を行い早期発見に努めれば問題ありません。但し、点検調査を怠ると知らない間に家屋内へ侵入している場合があるため注意が必要です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月20日 (木)

補虫紙検定

Lyctidae344 右の写真は、先日アフリカヒラタキクイムシ対策でお伺いした物件に設置しているライトトラップから回収した捕虫紙です。

この物件はマンションの一室で、室内フローリングにアフリカヒラタキクイムシ成虫脱出孔が多数確認されています。

フローリングについては、昨年の夏に物理的対策及び化学的対策を実施しています。それ以降、新たな成虫脱出孔や木粉の堆積は確認されていません。

これで対策が完了と思ってはいけません。見えない場所で発生しているかどうかを、きちんとモニタリングする必要があるのです。その結果が写真の通りで、アフリカヒラタキクイムシの複数匹成虫が捕獲されています。これこそ、見えない場所で発生していることの証明です。ですので、この対策を考えることが重要なのです。

害虫防除業者の中に、室内側で被害が確認されなくなったので完了とされる場合があります。明らかに知識不足なので、このような業者に頼むと再発のリスクがあるので注意が必要です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月19日 (水)

基礎内断熱

Prevention298 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。新築物件における防腐防蟻処理です。

この物件では、基礎の内側に断熱材が貼り付けてある基礎内断熱構造です。このケースでは、使用する薬剤に注意が必要です。

断熱材の多くはポリスチレン樹脂が原材料となっていますので、使用する薬剤によっては溶けてしまいます。溶剤を多く使用している油剤などでは、数時間で溶け始める製品もあります。

注意が必要なのは、最近主流となっている木部処理用乳剤です。防腐剤や防蟻剤を乳剤化させるため極性の低い溶媒を使うケースや、逆に極性の高い溶媒を使うケースがあります。そのため、短時間で断熱材を溶かすケースは少なく、時間経過とともに少しずつ溶かすケースもあるのです。乳剤を希釈した水は数時間~数日で揮発し、使用されている乳化剤も数日から数箇月で分解します。残された溶媒がポリスチレンを溶かしますが、溶けた状態を左右するのは溶媒の含有量です。乳剤に使用されていた量が多く、極性の低い溶媒であれば、より溶けやすくなるのです。これが短時間で起きるのではなく、長時間要してから起こる現象なので厄介です。

壁内で使用する防水紙も同様で、使用する薬剤に注意が必要です。薬剤メーカーさんには、長期間の接触試験を行い、安全である旨のデータを提示頂きたいものです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月18日 (火)

続く喫食

Bait59 昨日は、イエシロアリ対策で大阪府内の物件にお伺いしました。昨年の秋に誘殺ボックスを設置、毒餌処理を開始した物件です。毒餌剤を喫食させるためのシステムは当社オリジナルのもので、イエシロアリの生態を考慮したものとなっています。

晩秋まで毒餌剤の喫食速度が落ちず、冬季を迎えました。真冬はは全く活動が確認されない状態でしたが、啓蟄を過ぎる頃には再侵入し喫食が再開されました。今回の点検では、毒餌剤にカビの発生が確認されたため、一旦撤去し再度毒餌剤を施薬しました。

これまでに毒餌剤の喫食量を考慮すると、巣系は相当大きそうであることが考えられます。本巣があると想定していた住宅が取り壊された影響がどう出るかまだ不明ですが、いずれにしても毒餌剤の喫食を促進させ、早期駆除に努めたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«石場建て伝統構法