2010年2月 9日 (火)

テレビが伝えるアメリカカンザイシロアリ報道

Amerikakanzai07 今日の夕方、関西ローカルながら人気のあるニュース番組である『VOICE』という番組でアメリカカンザイシロアリの紹介が行われました。

協会所属のある業者による西宮市内の被害現場の紹介、京都大学生存圏研究所の吉村先生による生態の紹介などが報道されました。これまでにいろいろなニュース番組で紹介されていますが、どれも『アメリカカンザイシロアリは新種の外来種で、恐ろしいシロアリ』と紹介されていますが、この番組では『外来種ながら30年前から発見されている』と視聴者をあおるような報道ではなく、比較的正しい報道内容でした。

アメリカカンザイシロアリ対策の難しいところは、その生態がイエシロアリやヤマトシロアリに比べてまだ良く知られていないことです。そのため、駆除方法について現場サイドでは暗中模索状態です。

アメリカカンザイシロアリは、室内にある柱などの木材にも生息するため、薬剤を使用するにあたっては最新の注意が必要です。そのためには、どの薬剤をどの濃度でどのように処理すればよいのかを知る必要があります。

ただ残念だったのが、ある業者さんが現場で薬剤注入されていた様子です。床下で薬剤を大量に散布するための道具を用いて、被害部に薬剤を注入されていました。そして注入しすぎた薬剤が被害部から大量に流出している様子が映し出されました。確かに空き屋だからそのような処理をされたのかもしれません。床下で使用する薬剤は、農薬の何十~百倍の濃い薬剤を使用しています。これを室内で使うことはどうなんでしょうか?

当社ではアメリカカンザイシロアリを飼育し、生態研究を行いながら、より最小限の薬剤量で駆除するための薬剤試験を実施しています。アメリカカンザイシロアリに関するご相談は阪神ターマイトラボのウェブサイトからお願いします。

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2010年2月 8日 (月)

隙間

Inspection162 右の写真は先日シロアリ調査・床下点検でお伺いした物件で、玄関ホールを床下側から見た様子です。

玄関上框土台下のコンクリートブロック基礎の途中から蟻道が立ち上がり、土台まで到達しています。地中からコンクリートブロックの隙間を通り、途中で隙間がなくなったことから蟻道を構築して土台に到達しているのです。

コンクリートブロックで造られた基礎は、内部がモルタルで詰められているため、隙間が無いよう見えます。コンクリートブロックの空洞に詰められたモルタルはコンクリートブロックと化学反応して結合している訳ではなく、物理的に結合しているだけなので、時間経過に伴う収縮等により隙間が発生するのです。

シロアリにとってはこの隙間は好都合です。地中から強固な蟻道を構築することなく、侵入が可能で、外敵からも身を守ることができる通路です。乾燥していても関係ありません。ヤマトシロアリであっても水分を運ぶことができるため、隙間を加湿すれば良いのです。

教科書や情報に頼ってしまうとシロアリを見失います。現場のシロアリこそが本当のことを教えてくれているのです。薬剤が何がよいなどは二の次なのです。

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2010年2月 7日 (日)

構造も重要ですが工程はもっと重要です

Prevention79 昨日は東大阪市内での新築防腐防蟻処理でした。右の写真はその物件の玄関部分です。玄関は独立しておらずベタ基礎が一体化しています。立ち上がり部分は2度打ちしていますので、レイタンスが確認されています。

このレイタンスというものは結構やっかいで、コンクリート表面に上昇して堆積した、多孔質で脆弱な泥膜層のことです。このレイタンスは、タイルやモルタルなどの付着性を阻害し、クラックの原因となります。クラックが発生すれば、シロアリは見えない内部から侵入するので、被害の発見が遅れてしまいます。

この物件では、こうしたレイタンスをきちんと除去してから作業は行われます。新築防腐防蟻処理ではこうした侵入経路になると想定される箇所は処理します。ベタ基礎だから大丈夫というのはナンセンスです。構造も勿論重要ですが、工程すなわち現場での対応が悪ければシロアリの侵入を許してしまうのです。

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2010年2月 6日 (土)

シロアリよりも被害の大きい穿孔処理

Inspection161 右の写真は先日お伺いした床下の様子です。一般的なシロアリ防除業者が行う穿孔処理がなされています。

シロアリの生息している部位では、効率的に処理するため穿孔処理を行う場合があります。しかし、写真のような穿孔処理は意味がありません。

百歩譲って建物の外周を取り巻く布基礎部分であれば、基礎表面に施された化粧モルタル内部から侵入する場合があるため、土台へ処理することもあるでしょう。しかし、写真は建物内部にある基礎に大引を支える束ですので、わざわざ穿孔する必要はありません。シロアリがどのようにして侵入するかを考えれば、穿孔処理は全く不要なのです。

床下に薬剤を撒かずに定期点検で対応した場合、シロアリの侵入初期での被害を目にすることがあります。その量は木の表面を僅かに齧っただけにしか過ぎず、たとえ定期点検直後にシロアリが侵入し、発見が1年遅れたとしてもその被害は、人間がドリルを用いて穴を開けたことによる被害の方がはるかに大きいのです。

シロアリを見ずに、仕様書(作業手順書)だけを見るとこのようなドリルの被害に合うのです。大事なマイホームに沢山の穴を開けるシロアリ対策をご希望されない方阪神ターマイトラボのウェブサイトからお問い合わせ下さい。

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2010年2月 5日 (金)

この湿気対策に意味があるのか

Inspection160_2 右の写真は、先日お伺いしたある物件の床下です。床下換気口には床下換気扇が取り付けられ、床下にはマット式の床下調湿材(防除業者が特定されるため、モザイク処理しています)が配置されています。

この床下を見てどう思われますか?確かに他の部屋で床板の裏に僅かなカビが確認されていますが、湿気た床下という雰囲気はありません。

実際に床下換気扇は既に動かなくなって数年が経過しており、マット式床下調湿材はまばらにしか配置されていません。これらを考慮すると、元々乾燥した床下であったことが伺えます。

お施主さまの話しによると、何年か前に排水パイプから水漏れがあったそうです。その際、一時的に床下の湿度が上がりカビが生えたのでしょう。シロアリ防除業者は、このカビをネタに床下換気扇と床下調湿材を勧めたのでしょう。

土の中にはカビはいて当たり前です。ちょっとした原因で木部にカビが生える場合があります。湿気対策を行うのであれば、湿気の原因は何かを正しく判断し、環境改善から着手すべきではないでしょうか。床下換気扇や床下調湿材は、商売として大きな儲けを生み出す道具なのでしょうが、自分の持ち家なら安易に対策を行うかどうかをよく考えて欲しいものです。

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2010年2月 4日 (木)

中途半端な対策では被害は繰り返されます

Lyctidae19 右の写真は先日お伺いし、採取したヒラタキクイムシです。採取した個体数が少ないため確信はできないのですが、アフリカヒラタキクイムシの可能性が高いようです。

この物件では穴が開き、木粉の確認される時期がやや幅広かったのが気掛かりでしたが、これである程度理由がつきました。

ヒラタキクイムシのライフサイクルは概ね1年なのに対して、アフリカヒラタキクイムシは1年に2回発生することが確認されています。

アフリカヒラタキクイムシは輸入された広葉樹合板から見つかるケースが多いようです。合板製造過程で加熱処理によって殆どが致死しますが、卵や蛹は加熱に強いため生き残り、生息拡大するようです。

ヒラタキクイムシを含めた対策としては、薬剤処理だけでは駆除できないのが現状です。中途半端な対策を繰り返すと被害は更に広がるばかりで、総合的に対策を立てなければ、完全駆除は難しいのです。

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2010年2月 3日 (水)

無視された外観

Inspection159 右の写真は、先日シロアリ被害調査でお伺いしたある店舗での様子です。柱に薬剤穿孔注入処理され、木栓が埋められています。被害はこの柱に隣接する窓枠で確認されています。勿論その窓枠も薬剤穿孔注入処理が行われ、木栓が打たれています。

この物件は店舗ですので、人の目につき易く、見た目美しいとは言えません。しかも、この等間隔で打たれた木栓は明らかに違和感を感じます。

確かにこの柱は、表面を新しい化粧材で覆っています。そのため、内部の様子、シロアリが侵入しているかどうかはわかりません。だからと言って無暗に穿孔してよいという訳ではないのです。

非破壊シロアリ探知機やAE探知機などを使用すれば、シロアリが生息してるか否かもわかるのです。シロアリの有無によって処理方法は大きく変わりますが、いずれにしても躯体への影響を最小限に抑え、外観変化を少しでも抑えるのがプロの仕事ではないでしょうか。

当社では、無意味な穿孔処理を行わず、可能な限り穿孔処理を最小限に抑え、外観に変化がない工夫をして対処しています。見た目に違和感を感じる薬剤穿孔注入処理を希望されない方は、阪神ターマイトラボのウェブサイトからお問合せ下さい。

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2010年2月 2日 (火)

5年や10年が経過したら再処理が必要なのか

Inspection158 一昨日は大阪府高槻市内でのシロアリ調査・床下点検でした。この物件ではシロアリの侵入や生息は確認されず、被害さえも確認されませんでした。

右の写真はその床下の一部です。木材が直に地面と接触しています。通常このような状態が、最もシロアリの被害を受け易い状態と言えます。しかし、全く被害もありません。

この物件では、『薬剤処理の必要はありません』とお施主さまに進言しました。早期発見・早期対処のため、定期的に床下点検することをお薦めしました。

ちなみにこの物件は、10年前に『シロアリ消毒』なるものを行ったシロアリ防除業者が再消毒を勧めに来られたそうです。『本当に再消毒が必要なのか?』と疑問を持たれたお施主さまが当社に調査依頼されたのが、今回の床下調査の経緯です。

当社の調査は有料ですので、『薬剤を撒かない』という選択もあります。勿論、床下の状態によっては、『再処理しない』をお薦めする場合もあれば、『必要最小限の予防処理』をお薦めする場合もあるのです。

無料調査のシロアリ防除業者では、『再処理しない』選択肢は商売として成立しなくなります。口頭では、『問題ありません』と言いながら、見積書を提出するのが現状です。

余談になりますが、保証期間を過ぎた場合の再処理をシロアリ再消毒というのは残念でなりません。シロアリ防除に使用する薬剤は、必ず毒性を持つ『毒』です。その毒を撒いておいて消毒とは矛盾としか言いようがありません。ましてや、シロアリには毒はないのですから。

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2010年2月 1日 (月)

ウェブサイト更新

今月も阪神ターマイトラボのウェブサイトを更新しました。今回のトップページ画像は、アメリカカンザイシロアリが糞を排出している様子です。トイレ入口枠から糞が排出している現場で、このブログでも紹介した物件です。

ここで問題なのは、数年前にあるシロアリ防除業者によってヤマトシロアリの予防処理として、この便所入口枠に対して薬剤穿孔注入処理が行われています。しかし、その上部からアメリカカンザイシロアリが糞を排出しているのです。すなわち、この木材内部にアメリカカンザイシロアリが生息していることを表しており、穿孔注入された薬剤が全く効果を示していないということになります。

この薬剤穿孔注入処理は、一般的なシロアリ防除業者が行う方法です。この方法が採用されている理由は、『仕様書に記載されているから』が殆どです。つまり、シロアリがどう動くかなどが全く考慮されていない証拠です。

シロアリを駆除するにしても、予防するにしても、重要なのはシロアリの動きに合わせることです。その際、穿孔が必要な場合もありますが、どこにどうやって穿孔するか、そしてどのような方法で薬剤を注入するかが重要なのです。

当社ではシロアリの動きを捉え、薬剤を最小限に抑えた処理方法でシロアリ対策を行っています。薬剤の大量処理に頼らず、安全性を最優先にしたシロアリ対策をお考えの方は弊社ウェブサイト、お問合せのページからご相談下さい。

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2010年1月31日 (日)

床下のない構造

Inspection157 昨日は京都市内でのシロアリ調査でした。この物件は、いつもお世話になっている害虫駆除業者さんの紹介で同行しました。

この物件は、昨年の5月にヤマトシロアリの羽アリが発生しています。右の写真がその発生箇所です。

この物件はある施設なので床下がありません。そのため、一般的な防除方法では対応できないのです。羽アリ発生ポイントから被害部、侵入想定部を見極める必要があります。決してあらゆる所へ穴を開けてはいけないのです。

穿孔箇所を少なく、躯体への影響を最小限に抑えながら、シロアリ駆除するのが本当のプロの仕事ではないでしょうか。

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