シロアリ防除マニュアル
既築物件における予防を行う場合、重要なのはその方法です。建物の構造をよく見ながらここぞというピンポイントに薬剤を処理する必要があります。逆に言えば、薬剤を大量に散布する必要はまったくなく、ポイントを押さえて処理すれば何十分の一、あるいは百分の一の量で十分対処が可能なのです。
家一軒当たり百リットル以上の薬剤を撒くことを皆さんどう思われますか?私が住む立場であれば、そんな薬剤漬けの家に住むのは嫌です。
シロアリ予防にしても、シロアリ駆除にしても重要なのは、家の構造、シロアリの生態や行動、使用する薬剤の特徴をよく掴むことが重要です。使用する薬剤についてはある程度限定することは可能ですが、家の構造とシロアリの関係は限定できません。
同じビルダーが同じ構造の家を建てたとしても、2軒が同じようにシロアリが侵入する訳ではありません。これがシロアリ駆除の難しいところです。
プロのシロアリ防除業者であっても、100%のシロアリ駆除率はありえないのです。その理由は、相手がマニュアル通りの動いてくれない昆虫だからです。しかも、単独で行動しる昆虫ではなく、何千、何万頭も集団で活動する昆虫なのです。
私たちはその動きを正確に捉え、もっとも最良な方法を選択します。決して画一的な処理方法はありえないのです。世の中には、プロを気取った方がシロアリ防除マニュアルなるものを出されていますが、シロアリという昆虫を知っていればマニュアルは出ないはずです。
『うちの会社はマニュアル通りに施工しますので大丈夫です』といった根拠のない言葉に惑わせられないようご注意下さい。
| 固定リンク
コメント