アメリカカンザイシロアリ-56
先日のアメリカカンザイシロアリ飼育日記でお問合せを頂きました。内容はアメリカカンザイシロアリの翅を落とした羽アリ(落翅虫)が木の中に潜ったものの目印はありますかという内容でした。
アメリカカンザイシロアリの羽アリは、木の中から出てきた、或いは屋外から侵入した後、翅を落とします。1頭につき4枚の翅が落ちます。例えば4頭の場合、16枚の翅が落ちていますので、比較的見つけ易いと言えます。
翅を落とす前や翅を落としたあと息絶えてしまう場合があります。翅と死骸をしっかりと見つけることも重要な作業です。
翅を落とした羽アリ(落翅虫)は木の表面に穴を開けます。その際、木を食べるために開けるのではなく、内部に侵入するために穴を開けますので、木屑が発生します。この木屑の発生場所は木の表面に限らず、木の割れ目など特定されませんので、きちんと調べるとアメリカカンザイシロアリの侵入経路が特定できます。
但し、脱糞孔から侵入する場合もありますので、木屑が出ない場合もあります。付近に脱糞孔がないか丁寧に調査する必要があります。
アメリカカンザイシロアリは木の中に潜られてしまうと、内部がどうなっているのかわかりません。但し、急激に増えることもありませんので、生息場所を調べてピンポイントで薬剤を注入する必要があります。
アメリカカンザイシロアリの生息していないところに穿孔して薬剤を注入するのはナンセンスです。そんなアメリカカンザイシロアリの生態を知らないシロアリ防除業者に駆除処理を依頼するのは絶対にやめましょう。
| 固定リンク
« 1000投稿 | トップページ | 不必要な穿孔処理 »
コメント