基礎に蟻道はありません
右の写真は先日お伺いした床下で撮影した1枚です。土台のコーナーに蟻道が形成され、腐朽も進んでいます。
この物件は木造枠組壁構造(ツーバイフォー構造)で、床下には防蟻シートが敷き詰められています。この物件では、シロアリが床下側から侵入したのではありません。基礎の表面に施された化粧モルタルと基礎の隙間から侵入しています。
土台の上にも防蟻シートが施されていますが、関係ありません。理論的には防蟻シートを敷き詰めることは可能ですが、実際の現場では完璧な施工は出来ないのです。ちなみに床下側の防蟻シートも基礎から剥がれ、いつでも基礎に蟻道を構築することが可能な状態です。
完璧な施工ができないことを想定することはとても重要です。薬剤処理を行う場合でも、完璧な処理ができないので、処理する場所を想定して施工します。仕様書に縛られた施工では融通が利かなくなるので注意が必要です。
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