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2012年1月12日 (木)

食べ方が汚いと誰が言ったのか

Reti018先日、建築士の先生からお問い合わせを頂きました。あるシロアリ防除業者から、『イエシロアリの被害跡は比較的きれいで、ヤマトシロアリは腐れを伴い汚いものが多い』と聞かれたそうです。

イエシロアリは積極的に水を運んで食害するため、被害跡がきれいなケースもありますが、湿気の多い場所での被害は汚いケースもあります。

ヤマトシロアリでは、水を運ぶこともできますが、湿気の多い場所での食害が多いことから、被害部位に湿気が侵入し腐りますので、被害が汚く見えるケースが多いようです。しかし、水を運んで被害を与える場合には腐れを伴いませんので、被害部位はきれいなケースも多くあります。

ヤマトシロアリは水を運ばないと思い込んでいるため、被害は湿気の多い場所に発生し、腐れを伴うので被害部位が汚いとされているのでしょう。しかし実際に被害を受けている現場を見れば一目瞭然で、汚い被害部もあればきれいな被害部もあります。

蟻道構築中のヤマトシロアリを見れば、蟻道の先端が濡れているケースがよく確認されます。また、被害部においても、湿気が低いにも係わらず、被害部が湿気ているケースがあります。シロアリは現場に応じて対応できる能力を有しているのです。これを無視して、シロアリ対策を行うことは、相手を見ずに戦うことに等しいのです。

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