アメリカカンザイシロアリ-84
今年は現場仕事が非常に多かったことから、あまりアメリカカンザイシロアリの飼育日記のご紹介ができませんでした。実際には、飼育ケース内をまめに観察を行っており、羽アリの発生につきましてはきちんと記録しています。
今年の羽アリの傾向としては、秋に比較的多くの数の羽アリが発生しました。アメリカカンザイシロアリは文献などでは6~9月の日中に羽アリが発生すると記載されていることが多いようです。今年はこのケースに該当しましたが、前年は5月に纏めて羽アリが発生しました。
しかし纏まった数の羽アリが出たのが特定の季節であって、実際にはつい最近も羽アリを見掛けています。実際の現場でも2月に羽アリを見ているので、特定の季節に羽アリが出るという表現は間違いだと思います。年中発生すると考えて、対応しないといけません。人はついつい自分にとって都合のいいように、昆虫の生態を考えがちです。実際には、自然や環境に対応して生きているので、特定の行動しかおこさない訳ではないのです。そのファジーさに、上手く対応していく必要があります。
シロアリ防除業者の多くは、シロアリを飼育、観察したことがありません。シロアリと対峙するためには、相手をよく知ることが必要です。長年つきあっているヤマトシロアリでも、常に新しい発見があるのです。当社ではシロアリ飼育を通じて、生態研究を行い、駆除にフィードバックしています。詳細は阪神ターマイトラボのウェブサイトをご参照下さい。
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