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2015年2月26日 (木)

侵入し難かった構造

Inspection683 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。浴室リフォームに伴う防蟻処理の依頼です。

解体中の浴室を調査確認したところ、築年数が相当経過していますが、シロアリの被害や侵入した形跡は全く確認されませんでした。その要因として考えられたのが、この浴室の構造でした。

浴室の壁は防水のためコンクリートで高く採りますが、作業性の問題からコンクリートブロックを積み上げるのが一般的です。しかしこの物件では、コンクリートブロックではなく、きちんと鉄筋コンクリートが2メートルの高さまで打設されていました。

コンクリートブロックは隙間が非常に多く、シロアリが侵入し易い構造です。しかしきちんと配筋され一体化されたコンクリートではシロアリの侵入経路は極めて限定的です。ちなみのこの物件の庭では、シロアリの被害が確認された支柱がありました。しかしシロアリが最も侵入し易い浴室に侵入は確認されていなかったのです。

シロアリが侵入するかどうかは、シロアリ次第です。湿気があったから侵入したのではなく、偶発的に侵入するのがシロアリです。侵入しようとする際重要になるのが建物の構造で、侵入するか否かはこの構造による要因が非常に大きいのです。

この物件ではハウスビルダーさんの要望で、浴室のみシロアリ対策を施しました。お施主さまには状況を説明し、当該物件の床下は土であることや庭にシロアリが生息している形跡があることなどから、床下の点検調査をお薦めしました。

当然ですがシロアリ調査の結果、シロアリの侵入の形跡等なければ薬剤処理はお薦めしません。それが当社のスタイルであり、ハウスビルダーさんも共感頂いているところです。当社のシロアリ対策ポリシーにつきましては阪神ターマイトラボのウェブサイトをご参照下さい。

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