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2016年2月13日 (土)

穿孔処理の意味

Inspection785 昨日ご紹介した古民家のシロアリ調査現場から、写真を1枚紹介したいと思います。それが右の写真です。

古民家なので、石場建て構造となっており土台部分にシロアリ被害が確認されています。その被害に対して、シロアリ防除処理が行われています。土台にあけられた穴が、シロアリ対策の一つです。この穴は穿孔処理と言われ、穴をあけてこの穴から薬剤を注入処理します。

シロアリ被害のある場所では、薬剤は内部の被害(空隙)部分に薬剤が充満されます。注入量の大小はありますが、シロアリの生息場所に薬剤を注入するのは意味があります。しかし、被害のない部分にあけられた穴は、全く意味がありません。この穴から薬剤を注入しても、木材の内部へ薬剤が浸透することはありません。

加圧注入と呼ばれる方法で、やっと6~8割程度薬剤が浸透します。相当な圧力で注入するため、薬剤が浸透するのです。動力噴霧器の圧力程度では、薬剤は木材の内部に浸透せません。そのため、土台にあけた穴には何の意味もなく、逆に土台の強度を落とす原因でしかないのです。このような処理を、堂々と謳い文句にしている無知なシロアリ防除業者があるのも事実です。

この物件では穿孔処理が行われていない場所で、多くの被害や蟻道の構築が確認されています。保証期間はシロアリから建物が守れても、保証期間が過ぎるとシロアリは侵入します。これはシロアリ駆除を意識した処理ではなく、仕様書に基づいた予防処理の考え方です。薬剤の残効性がある期間中、シロアリは侵入することができませんが、残効性がなくなると侵入します。シロアリのコロニーを駆除していないことが原因で、コロニーの駆除ができていれば、予防処理をしなくてもそうそう侵入する訳ではありません。

儲け主義のシロアリ防除業者にとって、保証期間が過ぎてのシロアリの再侵入が有難いのです。それ見たことかと保証期間が過ぎれば、サイクル施工と称して薬剤の大量散布を繰り返すのです。

本来は現場の状況を的確に判断し、シロアリ駆除処理がどれだけの精度で行われるのか、予防的処理がどこまで必要か、点検調査だけで対策は十分なのかなど総合的な判断の元にシロアリ対策を構築するのです。当社のシロアリ対策のコンセプトは阪神ターマイトラボのウェブサイトをご参照下さい。

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