今年度のアメリカカンザイシロアリの羽アリ
年末へ近づくにつれて、大掃除も始めなければならない時期となりました。例年実施している、アメリカカンザイシロアリ飼育ケース内の掃除を今年も行いました。今年度は現場での事例が多く、飼育日記をご紹介することが殆どできませんでした。実際には、アメリカカンザイシロアリの羽アリが発生した記録を取っています。
今年度は、1月、3月、5月、9月、11月に羽アリの発生が確認されました。いずれも小発ですが、5月は10数匹の羽アリが確認されました。羽アリが纏めて発生し群飛と判断するのであれば、5月となります。しかしアメリカカンザイシロアリの場合、羽アリが脱翅するとかなりの確率で生き延び、新たなコロニーを創出します。小発であっても、生息数と被害が大きくなるのでは、群飛の発送は不要です。
アメリカカンザイシロアリの羽アリは、一般的に6~9月の日中に発生するとされています。当社の飼育記録からすると年中発生しており、一般的な事例とは異なります。しかし、実際の現場では真冬でも羽アリの発生を確認していますので、この一般的な群飛時期は参考程度と考えるべきです。
アメリカカンザイシロアリの生態はまだまだ不明で、各種資料に記載されていることが正しいとは限らないのです。当社ではアメリカカンザイシロアリの飼育を通じて生態研究を行うとともに、独自の薬剤試験等行い、アメリカカンザイシロアリの駆除方法の研究を行っています。詳細は阪神ターマイトラボのウェブサイトをご参照下さい。
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