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2018年9月20日 (木)

死滅

死滅したアメリカカンザイシロアリ 右の写真は小型の飼育ケースで飼育しているアメリカカンザイシロアリですが、気がつくと死滅していました。雄雌の1ペアから飼育を始め、丸12年が経過しましたが残念です。

考えられる死因ですが、ダニの発生、薬剤の混入、近親交配による虚弱化、水不足が考えられます。

ダニの発生ですが、死骸等を顕微鏡観察を行いましたが、ダニは確認されませんでした。薬剤ですが、完全に分離させて飼育しているので薬剤が混入することはないと考えられます。近親交配による虚弱化は十分考えられるところですが、個体差間で致死までに至る過程で差が見られると考えられますので、一気に死滅することは考えにくいと考えます。

そうなると給水不足の可能性が高いでしょう。この夏は暑かった上に、業務多忙で飼育観察がやや疎かになったことが原因と考えられます。アメリカカンザイシロアリは木材中の水分で生息するとされていますが、飼育すると一目瞭然、水を与えると飲みにきます。木材中の水分だけで生息するのは、実は困難であると考えます。実際の現場でもアメリカカンザイシロアリ被害箇所の多くは、雨のかかる場所が多いのです。生物である以上、水は必要不可欠なものなのです。

アメリカカンザイシロアリは飼育すればするほど、教科書やインターネットで書かれていること以外の実例をよく見かけます。ちなみにシロアリ技術者と言われている方が、必ずシロアリを飼育しています。逆にシロアリを飼育していないシロアリ防除業者は、薬剤撒き屋と考えて支障はないのではないでしょうか。

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