光を嫌うシロアリ
今日は飼育中のヤマトシロアリについて、ご紹介したいと思います。ヤマトシロアリは光を嫌うと記載された書籍や記事、ホームページでの記載をよく見かけます。これは飼育するとわかりますが、密閉された透明容器で飼育すると、光を嫌う様子なく活動します。
シロアリの眼は未発達と言われていますので、光を嫌うというのはナンセンスです。シロアリは光を嫌うのではなく、空気の動きを嫌います。未発達な外骨格(体表面を覆うクチクラ質)は乾燥に弱いため、空気の動きがある場所を嫌います。それに対応するため、蟻道を構築します。シロアリ対策は乾燥することで対応すると主張される方は、残念ながらシロアリの生態をご存じないようです。シロアリは環境に対応する術を知っています。
写真は常に室内に置いてある飼育容器で、常に蛍光灯に晒されていますし、時間帯によっては太陽光もあたります。それでもシロアリは木材の中へ逃げ込むことなく、表面で活動しています。光を嫌うというのは昔の話しであり、それを未だに鵜呑みにしてホームページなどで紹介しているのは、シロアリを飼育観察していない残念なシロアリ防除業者です。このようなシロアリ防除業者にシロアリ調査や対策を依頼するのは、いかがなものでしょうか。それとシロアリ対策として乾燥を挙げているのも、シロアリを知らない証拠なのでご注意ください。
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