気温が下がっても活動中
右の写真は飼育中のイエシロアリです。気温の下がったこの時期でも、活動しています。
イエシロアリは温暖な地域に生息するシロアリで、昨日ご紹介したヤマトシロアリよりも寒さに弱いとされています。私の事務所は安普請なため、冬季は温度が下がります。最高最低温度計を置いており、今シーズンの最適温度は5℃です。ちなみに昨シーズンは2℃でした。
イエシロアリは暖かい地域に生息するシロアリで、阪神間では海岸線沿いに生息が確認されています。しかしこれまでの生息実績では、大阪市内はもとより、内陸部でも確認されています。兵庫県内では、かなり標高のある山中に生息が確認されています。海岸線沿いにしか生息しないという思い込みは、非常に危険です。
以前にも経験がありましたが、イエシロアリが活動しているにもかかわらず、先に調査したシロアリ防除業者はヤマトシロアリと判断しました。テレビなどのメディアでCMしているシロアリ防除業者もあれば、老舗と呼ばれるシロアリ防除業者ですら見間違えました。如何にシロアリのことを勉強していないかがよくわかります。これらシロアリ防除業者にしてみれば、薬剤を撒くことが仕事であって、シロアリの種類や見分けること、生態など必要ないのでしょう。
シロアリを飼育観察すれば、いろいろな生態が見えてきます。その生態の中には、シロアリ駆除につながるヒントがあります。シロアリを飼育していないシロアリ防除業者は、このことに気付いていないのでしょうね。
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