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2019年12月 2日 (月)

保証期間が過ぎて

保証切れ1年後に確認されたシロアリ被害 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にシロアリ調査で同行しました。数年前にキッチンをリフォームした物件で、お施主さまが窓枠のコーナー部分についていた土を払い除けたところ、シロアリが確認されたとのことから、シロアリ調査でお伺いした次第です。

お施主さまから状況を確認すると、6年前にJAでシロアリ駆除予防処理を実施したとのこと。その際、キッチンの窓枠付近から羽アリが発生したそうです。JAからきたシロアリ防除業者は協会の仕様書に基づき薬剤処理を行ったようです。その後羽アリの発生はなく、先日そのシロアリ防除業者が無料点検調査に来訪しシロアリ調査を実施、特に問題はないもののシロアリ予防処理を勧めてきたとのこと。前回のシロアリ駆除予防処理の際、高額な床下調湿材を勧められ施工したものの、後でご家族から不要と咎められ、このシロアリ防除業者に対策をお願いするのではなくいつもお世話になっているハウスビルダーさんに相談され、小員がシロアリ調査にお伺いした経緯です。

床下側からの点検調査を実施したところ、古い被害跡とともに薬剤注入処理跡も確認されました。基礎面に新しい蟻道の構築等、確認されませんでした。しかし、この物件には構造的な問題点がありました。この物件の構造は鉄筋コンクリートと木造のハイブリッドで、基礎が布基礎ではなくコンクリートブロック基礎でした。コンクリートブロック基礎は接合部に隙間が多く、シロアリの侵入経路が多く存在する問題点の多い構造です。今回のシロアリ調査では、コンクリートブロック基礎の接合部の奥に蟻道の構築が確認されました。どうやら先日無料点検調査にきたシロアリ防除業者は、この蟻道を見逃したようです。

シロアリ駆除予防処理以降羽アリが発生していませんので、この羽アリを発生させたコロニーはたまたま駆除できたのでしょう。しかし、地中には以前侵入していなかったコロニーがあり、今回このコロニーから被害の確認された窓枠へ侵入したものと考えられました。そこで問題となるのは、前回実施されたシロアリ駆除予防処理の時期です。今回確認された被害は、保証期間が過ぎてから家屋内へ侵入したことでないのは、シロアリの生態を理解していれば、数年前に侵入したのは明白です。5年過ぎてから侵入し、短期間でこのような被害にはヤマトシロアリではあり得ないのです。

シロアリ駆除予防処理の保証期間は施工から5年間ですが、薬剤の特性を理解していればわかることですが、残効性は施工から5年ではなくなりません。コンクリートブロックの隙間に薬剤処理されていれば、シロアリは侵入することができないのです。すなわち今回蟻道の確認されたコンクリートブロックの隙間には、薬剤処理が不十分であったのは言うまでもありません。高濃度の薬剤を大量散布しているにもかかわらず、これら隙間まできちんと処理できていないのは、大量散布の慢心と言っても過言ではありません。シロアリの想定侵入経路に薬剤を撒いても全く意味がなく、侵入しそうなところに処理することが原則であることを忘れた事例で、シロアリ防除マニュアルに頼った結果なのです。ちなみこの物件ではこれからシロアリの活性が低下し効率的な処理がしにくくなるため、来春の早い時期で実施することとしました。

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