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2019年12月 3日 (火)

対効果費用

対費用効果がない床下調湿材

右の写真は、昨日ご紹介したシロアリ調査物件で撮影した1枚で、床下にゼオライト系の床下調湿材が撒かれています。この床下調湿材はJAでシロアリ駆除予防処理を依頼した際、下請業者が勧め施工されたものです。

床下調湿材についてはその効果について、非常に曖昧です。床下の湿気の主たる原因は床下土壌表面からの水分の蒸発です。近年の家屋では、ベタ基礎にすることで、土壌表面からの水分の蒸発を抑制しているため低湿度状態が維持されています。床下の土壌表面が露出している家屋で湿気対策を行う場合、床下土壌表面に防湿シートを敷き込むことで対応可能です。防湿シートの上に床下調湿材を敷き込んだ場合、防湿シートの押さえとしては有効ですが、調湿機能としては大きく期待できるものではなく、床下の湿度を抑えるのはあくまで防湿シートです。

ちなみにこの物件では、防湿シートを敷き込まずに床下調湿材を土壌表面に撒いています。床下全面ではなく、あくまで部分的にしか撒いていません。床下土壌表面に直接撒くと、調湿材が土壌から水分を直接吸い込み、吸放湿機能を失います。これでは床下調湿材の効果が期待できず、対費用効果は全くないと言っても過言ではありません。それが証拠に、床下へ入るとカビ臭が相当感じられます。床下空間が調湿できていればカビの発生を抑制できているはずなのですが、臭気を感じる時点で効果がないというレベルなのです。

床下調湿材については、薬剤メーカーの研究員時代に相当研究しました。実際の現場で防湿シートの有無など条件を変えながら、湿度のモニタリングを行いました。その結果、無機鉱物系床下調湿材以外にも備長炭や竹炭なども同じ結果で、敷き込みの有無で有意差はありませんでした。それらの結果から、当社では床下調湿材は、効果が期待できない商材として認識しています。

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