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2020年2月29日 (土)

冬季の群飛

飼育ケース内で確認されたアメリカカンザイシロアリ羽アリ死骸 右の写真は、飼育中のアメリカカンザイシロアリ飼育ケース内の様子です。年末に掃除していますので、この2ヶ月で堆積したアメリカカンザイシロアリの糞ということになります。この糞の中を確認すると、数匹の有翅虫(羽アリ)死骸が確認されています。すなわち、年末からこの2ヶ月の間に羽アリが発生したということになります。

一般的にアメリカカンザイシロアリは、初夏から秋にかけて羽アリは発生するとされています。これはアメリカカンザイシロアリが国内で確認された当時のデータをもとにされたものであり、数多くの事例から得られた結果ではないかと思います。兵庫県内のある地域では、羽アリの群飛は5月の中旬に発生します。この地域の保健所で、アメリカカンザイシロアリの羽アリを、ヤマトシロアリの羽アリと誤判断される事例もあるほどです。広島県内のある物件では、2月に対策でお伺いした際、実際に活動するアメリカカンザイシロアリの羽アリを確認しています。当社で飼育しているアメリカカンザイシロアリは、季節に関係なく羽アリは発生します。

シロアリだからと生態を決めつけることは、本当の生態を見誤ります。シロアリの生態は教科書に書いてあることが正解ではなく、現場で見られることが生態なのです。実際の現場での知見を、駆除に活かすべく現場や飼育ケース内の観察を行なって行きたいと思います。

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