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2020年2月 9日 (日)

ホウ酸製剤とヒラタキクイムシ

ヒラタキクイムシにホウ酸製剤使用する場合はご注意ください 先日から、ヒラタキクイム対策についてご相談をいただいています。いつもお世話になっているハウスビルダーさんからで、対象はアフリカヒラタキクイムシです。

アフリカヒラタキクイムシの発生が確認され、被害は広範囲となっています。これまでに対策を実施していますが、まだ依然として発生は継続しています。ハウスビルダーさんも抜本的な対策として発生しているフローリングの全撤去及び交換をお施主さまに提示、小員も支持しています。

問題は設計士の先生とお施主さまで、ホウ酸製剤(八ホウ酸二ナトリウム四水和物)の塗布による対策で何とかならないかとのことです。ホウ酸はゴキブリなどでも使用される薬剤ですが、正しい使い方をすれば十分な効果が得られます。しかしヒラタキクイムシに対して十分な効果が得られるかと言えば、答えはノーです。

右の写真は現場での実例で、ヒラタキクイムシの虫孔が確認された室内のドアです。住宅管理会社さんは、ある建築士の先生に相談しホウ酸製剤(八ホウ酸二ナトリウム四水和物)を入手、塗布されたそうです。その後も虫孔とフラス(木粉)の堆積は止まらず、何度もホウ酸製剤されたそうです。ヒラタキクイムシが生息している木部にホウ酸製剤を塗布しても、木材内部に生息するヒラタキクイムシの幼虫を駆除することはできません。ハウスビルダーさんはご理解いただけましたが、お施主さまと設計士の先生にはご理解いただけず困っています。後々再発するのがわかっているだけに残念でなりません。

ちなみに当社の実験では、未生息の木材表面に八ホウ酸二ナトリウム四水和物を規定量塗布し、アフリカヒラタキクイムシ雌雄を20ペア放虫、観察した結果、木材に虫孔とフラスの堆積が確認されました。生息密度の低い条件ではある程度の抑制はできるようですが、高生息密度条件下では繁殖、生育できるようです。ちなみに研究者なら誰でも知っていますが、試験条件次第で効果がある結果もでれば、効果がない結果もでます。実験室での試験結果は現場を再現していませんので、ご注意ください。

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