« 2020年8月 | トップページ

2020年9月23日 (水)

水漏れに伴う土台の腐朽

水漏れに伴う土台の腐朽 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォームのため床を撤去したところ、被害らしきものが確認されたことから調査依頼をいただいた次第です。

早速現場を確認すると洗面付近の土台で被害が確認されましたが、シロアリによる被害ではなく腐朽でした。洗面に隣接する浴室側からの水漏れに伴い、腐朽したものと考えられました。ここまで腐朽すると薬剤処理による対策では対応できませんので、材料の交換が基本となります。当然ですが交換と合わせて浴室側からの止水対策は必須です。被害の確認された周辺には腐朽菌の菌糸がありますので、薬剤処理は非常に有効です。

同席されたお施主さまから、水漏れがあればシロアリは必ず侵入するのではとお尋ねいただきました。シロアリが家屋内に侵入するのは必然ではなく偶然で、必ずしもシロアリは家屋に侵入するものではないのです。条件が揃った場合に偶然が重なることで、シロアリは侵入するのです。だから必要なシロアリ対策は薬剤を全面処理するのではなく、必要な対策を行えばよいことを説明させていただいたところ、お施主さまにもご賛同をいただきました。シロアリ対策は、現場の状況に応じて考えるのが当社の考え方です。

| | コメント (0)

2020年9月22日 (火)

室内で確認された羽アリ

おそらくトビイロケアリ 右の写真は、先日兵庫県の物件で発生が確認された羽アリです。いつもお世話になっているハウスビルダーさんの知り合いの方のお宅で、確認されたとのことから現地に同行させていただき、虫体を採取しました。

確認されたのは、9月に入り2階キッチンのシンク付近で数十匹が確認されたとのことです。事務所に持ち帰り同定を行いましたが、同定がなかなか困難なケアリ属です。羽アリの発生時期を考慮するとヒゲナガケアリが考えられましたが、顎髭が短いため違います。同じ仲間であるカワラケアリも考えられましたが、兵庫県は分布から外れており難しいと考えられました。そうなるとトビイロケアリも考えられますが、羽アリの発生時期から少し外れています。それでも過去にこのような事例もあったことから、トビイロケアリの可能性が高いと考えられました。但し、ケアリ属は同定が非常に難しいため特定は困難ですが、生態は概ね似た傾向があるため対応する場合には同じ対策で対応可能と考えられました。

現場ではケアリ属が生息可能な腐朽箇所はなかったことから、外部で発生した羽アリが室内の燈火に集まったものと考えられました。いずれにしても雨漏れには注意していただくよう連絡させていただきました。

| | コメント (0)

2020年9月21日 (月)

屋外処理の限界

毒餌剤に見向きをしないトビイロケアリ 昨日ご紹介した現場では、廊下や駐輪場、植え込み部分やごみ置き場などにもアリの徘徊が確認されています。室内側もそうでしたが、あまりにも数が多いので外来種のアルゼンチンアリではないかとも思いましたが、捕獲して簡易の顕微鏡で確認を行いましたがトビイロケアリでした。カタアリ亜科とヤマアリ亜科では腹部末端に明確が差がありますので、同定は容易です。

このトビイロケアリの動きを丹念に調査すると、少し厄介で行列が敷地外にまで続いていました。敷地内での薬剤処理は可能ですが、敷地外については許可なく処理することはできません。室内側での処理では、紫外線や水分の影響を受けにくいところへ処理を実施していますので、半減期と有効成分残存量がある程度読むことができます。しかし屋外では降雨による流出、紫外線による分解があるため、半減期が読めないため残効性はあまり期待できません。そのため処理当日に、どの程度アリに薬剤曝露させることができるのかがポイントになります。

また巣自体は敷地外にあるため、巣の壊滅がどこまでできるかもポイントです。更にトビイロケアリのコロニーが駆除できたとしても、屋外には他のトビイロケアリのコロニーもありますし、違う種類のアリが侵入する可能性もあります。1度の処理で対策が終了という訳ではなく、少し期間を取ってアリの動きも見ていかなければなりません。本来アリは益虫で不要な駆除はすべきではないところなので、対策を実施する立場の人間としては葛藤しかありません。

| | コメント (0)

2020年9月20日 (日)

徘徊箇所

人の手の触れない箇所への処理が必須 昨日は先日に引き続き、アリ駆除で大阪府内の物件にお伺いしました。マンションの複数の住戸でトビイロケアリが大量に侵入している案件で、先日別の住戸で処理を実施しています。

前回と同様、入居者さまから聞き取り調査を行い、どの辺りでアリが徘徊しているか、壁などの隙間でアリが出入りしていないかなど確認した上で作業を行いました。その箇所の一つがシンクの中で結構な数のアリが徘徊していたとのことです。

このような場合、シンク内の目視可能な範囲に薬剤処理を行うのは愚策です。薬剤処理を実施すれば、殺虫剤分が残留し調理器具や食器などに付着するリスクがあります。薬剤に絶対安全なものはなく、可能な限り薬剤とは付着させてはいけません。

そうなると見えない箇所で徘徊しているアリに対して、薬剤と接触させることが重要です。写真のように配管の隙間があればその隙間から処理するのが効率的ですし、こうした隙間がなければ小径の穿孔を行い処理するのも有効です。いずれにしても人の手が触れる箇所に処理するのは、安全面から見れば推奨できることはありません。プロであれば、現場の状況に応じて安全と効果を両立させる処理を行うのが技術者として使命だと当社では考えています。

| | コメント (0)

2020年9月19日 (土)

侵入確認

ブリングボックス内に侵入したイエシロアリ 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にイエシロアリ駆除でお伺いしました。前回、ブリングシステムを設置した家屋での点検調査です。

直接的に被害の確認されていなかった物件ですが、ちょっとした工夫でブリングボックス内へイエシロアリを呼び込むことができました。但し、設置して以降、気温低下でややイエシロアリの活性が低下しており、喫食速度が予定より緩慢であることが確認されました。

今後の気温低下とともに活性は更に低下するものと考えられることから、駆除までには時間を要するかもしれません。但し、当該物件及び周辺ではイエシロアリ羽アリの目撃事例もないことから、巣の成熟度が低く、生息数が少ない可能性もあります。そうなると駆除が早くなるかもしれません。

いずれにしても今後の喫食状態、職蟻の変化などに注意をしていきたいと思います。また今回、サーモグラフィーで壁面被害部を撮影したところ、顕著な変化が見られました。こうした情報は貴重ですので、データを積み重ねて行きたいと思います。

| | コメント (0)

2020年9月18日 (金)

点検調査と部分処理

薬剤部分処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォーム中の物件で、便所及び浴室の薬剤処理をいただきました。

この物件では浴室と便所は在来工法のままのため、シロアリ侵入リスクが高いため当社では部分処理をお薦めしており、このハウスビルダーさんはこれら箇所のリフォームの際にお声を掛けていただいております。在来工法の便所や浴室は四方が基礎で囲まれているため、基礎の内側からシロアリが侵入できる構造となっています。そのため、リフォームによってオープンとなった際に薬剤処理を実施しています。

一般的なシロアリ防除業者では、シロアリ被害の有無にかかわらず全面に薬剤処理を行います。しかし、それが本当に正解だと私は思いません。シロアリには大まかですが動き方の傾向があり、薬剤処理はその傾向に基づき、部分的に処理すれば前面にまで薬剤処理する必要はないと考えます。この場合に重要なのは建物の構造であり、シロアリはその構造に合わせて動きます。そのためシロアリに法則性はなく、マニュアルで駆除できない理由です。

ちなみに薬剤処理していない箇所については点検調査を実施し、シロアリ被害や侵入及び生息は確認されていません。全面に薬剤処理を実施していないので定期的な点検調査を、ハウスビルダーさんを通じてお施主さまに提案させていただいています。一般的なシロアリ防除工事は高額で、対費用効果が不明瞭です。個人的な意見となりますが、もっと違う部分で家屋に費用をかけるべきだと思います。

| | コメント (0)

2020年9月17日 (木)

隙間から侵入するので

侵入経路薬剤処理昨日は先日室内でクロアリが発生すると対策の依頼をいただいた、物件にお伺いしました。大阪府内のマンションの複数の住戸で確認されている案件で、いつもお世話になっている住宅管理会社からの依頼です。

今回お伺いした住戸は、大発生が確認されている住戸ではなく中程度の発生で、市販の殺虫スプレーにより随分と徘徊数の減少した住戸です。処理はトビイロケアリが這い出てくる玄関や壁面の隙間に対して処理を行うとともに、ベランダ側や廊下側にも一部薬剤処理を行なっています。トビイロケアリなので腐朽木材に営巣しているものと考えますが、マンションのため木部自体が少なく、腐朽もしていない可能性が高いため屋外側からの侵入と考えられます。

外部についても可能な範囲で調査を行いましたが、巣の場所までの特定はできませんでした。薬剤処理を施しましたが、屋外でもありどこまで効果が得られるかはわかりませんが、次の別の住戸での処理を予定していますので、その際の調査である程度の傾向は得られるかと思います。その結果を元に、次の対策を考えたいと思います。

| | コメント (0)

2020年9月16日 (水)

侵入や被害は確認されていませんが

浴室からの水漏れ 昨日はいつもお世話になっている設計事務所さんからの依頼で、大阪府内の物件にシロアリ調査でお伺いしました。特に気になるところはないとのことですが、新築から10年以上経過しているとのことから床下点検調査の依頼をいただいた次第です。

床下側からの点検調査を実施した結果、現時点でシロアリの侵入や被害は確認されていませんが、写真の部位である浴室基礎面に水濡れ跡が確認されました。これは浴室内の壁面や床面にクラックがあり、そのクラックから水が浸み込み床下側基礎面に出てきたものと考えられました。これについては、シロアリの誘引や腐朽の原因などの生物劣化を引き起こすことから、適切な補修作業を薦めさせていただきました。

床下点検調査は薬剤処理を実施するための理由を探すのが目的ではなく、床下の健康状態を調べるものです。そのため、薬剤処理は不要であるという判断をすることはあって当然であり、これまでの実績を見ても薬剤処理せず定期点検調査で対応できる事例が殆どです。いつシロアリが侵入するかわからないというのは、定期点検調査を否定する薬剤処理推進派の方の意見です。貴方は、どちらの考え方が安全で安心だと思われますか。

| | コメント (0)

2020年9月15日 (火)

刺咬事例が確認されたことがあります

粘着ローラーによるサンプリング 昨日は、兵庫県内の宿泊・レクレーション施設にお伺いしました。継続的にIPMによる害虫管理を行なっている案件で、いつもお世話になっている施設管理会社さんからの依頼です。

IPM管理による統一的な調査として先週トラップを設置していますので、今週回収及び捕獲数確認を実施しています。基本的には対象害虫はゴキブリがメインとなっておりますが、衛生害虫まで範囲を広げて実施しています。対象害虫のうち刺咬性のダニを対象としていますので、粘着ローラーによる捕獲、検定を実施しています。

その背景には以前害虫管理を担当していた害虫防除業者は、施設管理担当者さんから刺咬事例を報告しているにもかかわらず、薬剤処理を実施しているの一点張りだったそうです。刺咬事例が報告されているのであれば、きちんと調査すべきです。ちなみにこれまでに刺咬性のダニの捕獲は確認されていませんが、調査用トラップにはある昆虫の捕獲が確認されたことがあります。やけど虫と呼ばれるアオバアリガタハネカクシで、施設管理担当者さんに刺咬症状を確認したところ、ミミズ腫れであったことから当該昆虫に間違いないと考えられました。これについては、目撃事例を確認次第連絡をもらい、対処することとなっています。

| | コメント (0)

2020年9月14日 (月)

室内に大量発生したアリ

侵入種はトビイロケアリ 昨日はいつもお世話になっている住宅管理会社さんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。マンションの複数の部屋で、クロアリが発生しているとのことで、送付いただいた写真を見ると相当な数のクロアリが侵入しているようです。ちなみにこのマンションでは、昨年もお伺いしており、トビイロケアリ駆除処理を行なっています。今回発生している住戸は、昨年処理を実施した住戸とは違う住戸であり、複数の住戸で発生しているとのことです。

早速現場で現状調査を行なった結果、廊下で無数に活動するクロアリが確認されました。最も侵入していた住戸については、現在一時避難されており確認することができませんでした。侵入が確認されている住戸で確認することができましたが、活動数は僅かでした。市販の殺虫スプレーを相当散布されたようで、忌避作用が働いているものと考えられました。入居者さまが動画を撮影されていたので確認させていただいたところ、重度ではないものの侵入していた模様です。

活動していたクロアリを採取、事務所に持ち帰り同定した結果、トビイロケアリでした。大量発生しているとのことから、特定外来種であるアルゼンチンアリの可能性を当初考えていました。しかし、腹部末端の形状がヤマアリ亜科とカタアリ亜科では明確に異なるため比較的判断しやすいものでした。かなり大きなコロニーを形成しているようですので、工夫して対処していきたいと思います。

| | コメント (0)

2020年9月13日 (日)

壁内調査

複数年に渡り発生が抑制されています 昨日は、アフリカヒラタキクイムシ対策で大阪府内の物件にお伺いしました。継続的に対策を実施している案件で、2015年に調査を実施して以降対策を実施しています。当初はフローリングを中心に成虫脱出孔と木粉の堆積が確認されており、物理的対策と薬剤処理によりほぼ抑制することができました。その後、モニタリングのためライトトラップを設置し、確認を行った結果、複数の案件で駆除完了を確認しています。しかし、モニタリングによるライトトラップに捕獲された住戸が複数確認されました。

室内側では生息のサインが確認されていないことから、壁内にある合板から発生しているものと考えられました。その後、ある住戸では壁面から成虫脱出孔と木粉の排出が確認されたことから、点検口を設置し確認を行いました。壁内に使用されている合板や支柱に無数の成虫脱出孔と木粉の堆積、アフリカヒラタキクイムシ成虫の死骸が確認されました。当該箇所も、物理的対策と薬剤処理により駆除することができました。それが右の写真にある壁内で、2年以上新たな木粉の堆積や成虫死骸は確認されていません。

ちなみに今回の点検調査では、調査した全住戸でライトトラップにアフリカヒラタキクイムシの捕獲は確認されていません。この案件は小員が対策を実施する以前からアフリカヒラタキクイムシが発生しており、最初の発生から既に10年以上経過しています。一部の資料では、木材中のでんぷん質が変性することでアフリカヒラタキクイムシが食餌することができなくなるとされていますが、10年程度では変性しません。中には8年程度で発生が収まると報告されている方もおられますが、10年以上経過しても発生が続いている事例は多く存在しています。アフリカヒラタキクイムシは初期対応が重要で、誤った対策を実施すると被害が広がるため注意が必要です。発生初年度に正しい対策を実施することが必須で、インターネットに記載されている素人療法は最も危険なのです。

| | コメント (0)

2020年9月12日 (土)

講演資料作成

Seminar144 ここ数日現場作業と併用しながら、講演資料を作成しています。一般社団法人住宅医協会さんから依頼をいただいた講習会で、住宅医スクールオンラインスキルアップ講習会の一つとして実施予定の講演です。

この講演会は9月24日(木)に予定で、シロアリ被害の具体的な事例をもとに対処方法を紹介する予定です。また、スペシャルなシロアリ調査の方法や実録など、スクール講義では盛り込めない『マニアック』なスキルをご紹介して欲しいとのことから、現在資料を作成中です。ちなみに講演では、Zoomを使ったオンラインで実施するとのことです。

シロアリ調査は建築士さんなどがインスペクションで、床下の調査を実施することが近年増加しています。しかしシロアリの生態を知らずに調査を行うと、シロアリの侵入を見逃してしまいます。実際に建築士の先生が床下点検調査した後、小員が点検調査をした際にシロアリ被害や蟻道を見つけたことがあります。また大手ハウスメーカー系のインスペクション会社が見逃したシロアリ侵入の形跡を、小員が見つけたこともあります。シロアリの生態を知った上で、調査をするのは非常に重要なのです。

今回の講演でどこまで参考になるかはわかりませんが、実際の事例を見ていただきながらポイントになる箇所の紹介をしていきたいと思います。

| | コメント (0)

2020年9月11日 (金)

外部侵入

屋外部薬剤処理 昨日は、以前シロアリ駆除でお世話になったお施主さまからご相談いただきました。2階のキッチン付近でクロアリが徘徊しているとのことからお伺いした次第です。

徘徊しているクロアリを捕獲し同定した結果、室内徘徊種としてよく見られるルリアリでした。タンパク質を好むアリのため、室内に餌を求めて外部から侵入したものと考えられました。キッチンに隣接するベランダを調査した結果、ルリアリの徘徊が確認されました。動きを観察すると、1階から壁を伝わって登ってくる様子が確認されました。

薬剤処理では、これらルリアリの徘徊場所に処理を行いました。ルリアリはタンパク質を好む種類のため、市販のアリ用毒餌剤ではなかなか効果が得られないことが多いようです。これは毒餌剤に含まれる誘引成分の問題で、タンパク質を配合させるのが安定性の問題から困難なようです。そのため、当社でもお問い合わせをいただくアリの中でルリアリは多くなっています。

家屋内にルリアリが侵入するケースでは、壁内に営巣することが多いので注意が必要です。早期に適切な対応をすることが重要です。

| | コメント (0)

2020年9月10日 (木)

生息部注入処理

生息部注入処理 昨日はアメリカカンザイシロアリ駆除処理のため、兵庫県内の物件にお伺いしました。先月に相談いただいていた案件で、上手く時間が合ったことからお伺いしました。

この物件は鉄骨住宅で、アメリカカンザイシロアリの被害は3階の天窓付近にシロアリ被害と糞の堆積が確認されています。駆除処理としては、脱糞孔が開放された状態となっていましたので、養生テープでマスキングし、薬剤を泡状にして注入しました。これにより被害部の大きさがどこまで広がっているのかがわかります。その結果を元に、薬剤の注入ポイントを決めていきます。斜めになった出窓ですので、液状薬剤では液垂れが問題となりますので、ここでも少し工夫をして処理を行いました。

お施主さまには、1度の処理で駆除が完了した訳でないことを再度説明し、新たな糞の排出が確認され次第連絡をいただくようお願いしました。この地域は古くからアメリカカンザイシロアリの生息が確認されており、常に外部侵入のリスクがあることを説明させていただきました。

| | コメント (0)

2020年9月 9日 (水)

非破壊シロアリ探知機調査

玄関周辺の非破壊シロアリ調査 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォーム予定の物件で、お施主さまからシロアリ調査の希望があったとのことです。

基礎構造はベタ基礎となっており、床下側からの点検調査を行った結果、現時点でシロアリ被害、侵入及び生息は確認されませんでした。浴室もユニットバスで、シロアリの侵入リスクは限りなく低い状態です。このような構造でシロアリが侵入するとなると、ほぼ玄関と言っても過言ではありません。一般的には目視調査などによって判断されますが、壁内などに侵入しているケースもあることから、当社では非破壊シロアリ探知機を用いて点検調査を実施しています。

非破壊シロアリ探知機を用いて点検調査を実施した結果、現時点でシロアリの侵入及び生息は確認されませんでした。構造的視点からも、比較的侵入リスクの低い構造であると判断されました。非破壊シロアリ探知機による点検調査は、誰でも使えるものではありません。構造を見ながらシロアリはどこから侵入し、どこを食害する可能性が高いのかを理解できるシロアリ技術者でなければ使い物になりません。機械がシロアリを探すのではなく、探すポイントを決めるのは人間であり、誰でもよいというものではないのです。

シロアリが侵入し難い構造ですが、お施主さまからの聞き取り調査では、実家で浴室に羽アリが大量発生したのを見てトラウマになったとのことです。シロアリは人間に対して直接被害を与えることがないことを説明、薬剤処理は過剰なシロアリ対策を説明し、納得と安心をいただけました。私たちの仕事は、大切な家屋をどのようにしてシロアリから守るかということです。床下に薬剤を撒くことで、高額な費用を請求するものではないのです。

| | コメント (0)

2020年9月 8日 (火)

薬剤処理する場所

重点箇所薬剤処理 昨日は定期害虫管理している、兵庫県内の宿泊レクレーション施設にお伺いしました。いつもお世話になっている施設管理会社さんからの依頼です。

IPM(Integrated Pest Management)の手法で害虫管理を行っており、生息数把握のためトラップ調査を実施しています。トラップ調査結果から、必要に応じて薬剤処理等の対策を実施するシステムとなっています。対策害虫の生息密度の低い場所では半年に1回のトラップ調査を実施しており、過去に対象害虫が確認されたことのある場所では、薬剤の残留噴霧を実施しています。

薬剤残留処理の場所は、外部から資材が持ち込まれることが多い厨房や休憩室などが挙げられます。これら箇所に薬剤処理を行っていますが、薬剤処理だけが害虫対策ではありません。害虫対策で重要なのは環境対策で、害虫の餌や水を如何にコントロールするかが重要です。

そのためには施設管理担当者さんとのコミュニケーションで、環境対策の重要性を説明しています。その結果、対象害虫の目撃事例がない状態を続けていることができています。この状態が継続できるよう、適切な管理を行っていきたいと思います。

| | コメント (0)

2020年9月 7日 (月)

ベイトボックス設置

ベイトボックス設置 先日ご紹介したイエシロアリ案件はブリングシステムで対応することとなったことから、先日設置のためお伺いしました。床下構造はベタ基礎で侵入ルートが1箇所のみであったため、薬剤による駆除処理は巣系の駆除までできないと判断し、ベイトシステムのうち駆除に特化したブリングシステムを採用した次第です。

被害は壁面天井付近で確認されたことから当該箇所への設置も検討しましたが、蟻土や蟻覆の修復土台から不適と判断しました。最終的には、侵入経路となっている付近の床上部分にあたる箇所に設置しました。当該箇所に蟻道の吹き出しは確認されていませんが、ベイトボックスへ呼び込む工夫を少し行い対応しています。

今後はハウスビルダーさんに協力をいただき、シロアリの侵入状況を確認していただく予定です。侵入してくれない場合には、設置場所を再検討しなければなりませんが、なんとかこの状態で呼び込んでくれることに期待したいと思います。

| | コメント (0)

2020年9月 6日 (日)

蟻道跡

薬剤処理が不要な蟻道跡 昨日はシロアリ調査のため、兵庫県内の物件にお伺いしました。前回訪問時に床下点検口がなかったことから、和室に床下点検口を新設した上で点検調査を実施しました。

床下側からの点検調査を実施した結果、シロアリの侵入及び被害は確認されませんでした。唯一古い蟻道跡を確認しましたが、それが右の写真です。既に蟻道は壊れた状態で、シロアリは蟻道の構築を途中で放棄したようです。蟻道には2種類ありあくまで仮に造った蟻道と、内皮構造がしっかりとした蟻道にわかれます。前者は侵入初期に見られる蟻道で、放棄したケースでよくみられます。この蟻道は放置しても、全くといって過言ではないほど再侵入することはありません。後者の蟻道の場合、生息が確認されていなくても一時的にストレス受けれいるだけで、再侵入するケースが殆どです。前者ではシロアリ駆除の必要性はなく、後者ではシロアリ駆除は必須と考えます。

今回のケースでは前者となりますので、シロアリ駆除の必要はありません。定期的な点検調査を実施することで、十分対応可能です。点検調査について、明日以降侵入するので薬剤処理が必須と訴えるシロアリ防除業者がいますが、これは当社やシロアリフォーラムメンバーでの実績踏まえたものです。ヤマトシロアリであれば、侵入しても被害が大きくなるまでには数年以上要しますので、早期対応すれば問題ありません。部分駆除ですので、費用も必要最小限に抑えることができるのです。

シロアリが侵入していない、侵入する兆候もないのに、薬剤全面処理で何万円~十何万円もかけるのはいかがなものかでしょうか。自分の家でシロアリから守るとすれば、対費用効果の悪い薬剤全面処理ではなく、定期的な点検調査で対応できると考えます。

| | コメント (0)

2020年9月 5日 (土)

太さの異なる蟻道

ベタ基礎で侵入経路は1箇所 右の写真は、先日イエシロアリ調査のためお伺いした物件で撮影した1枚です。天井付近の壁面でシロアリ被害が確認されたことから、床下側からの点検調査を実施しました。

写真の部位は、被害の確認された壁面にあたる部分の床下です。蟻道は基礎面に2本立ち上がっていますが、コーナー部分はシロアリの通路となっている本線の蟻道です。その隣にある太い蟻道はおそらく水取り蟻土と考えられます。当初、被害壁面上部のベランダから水漏れしていたため、そちらを水の供給源としていたのでしょうが、防水塗装が行われたことによって水の供給源がなくなったため、地下から取るため水取り蟻道を構築して活用しているものと考えられます

問題はこの家屋の構造で、基礎構造はベタ基礎です。立ち上がり部の接合部から侵入しているものと考えられますが、侵入経路はこの1箇所です。被害部も巣のようになっていますが、おそらく分巣であり、本巣は屋外でしょうが位置は特定できませんでした。

侵入経路が1箇所しかありませんので、薬剤での駆除はかなり難しくなります。ベイトシステムでの対応を考えたいと思います。

| | コメント (0)

2020年9月 4日 (金)

甚大な被害でしたが

点検調査で再侵入はありませんでした 屋外でのシロアリ駆除案件多く抱えていますが、ここにきて台風からの雨の影響で軒並み延期となっています。そこで先日、2年前に駆除処理を実施した物件で点検調査を実施した事例をご紹介したいと思います。

この物件は普段使用されていない集会所で、畳に大きな被害が確認されました。シロアリ調査を実施した結果、広範囲にシロアリ被害と生息が確認されました。シロアリ駆除処理として、被害部位や活動部位に一つ一つ丁寧に薬剤注入処理処理を行いました。今回の点検調査の結果ですが、被害部位での再侵入や蟻道の再構築、新たな蟻道の構築やシロアリの生息等確認されず、滞りなくシロアリ駆除が完了していることを確認しました。

この物件では、シロアリ駆除処理として10Lの薬剤を使用しました。被害範囲が広いことと、面積そのものが大きかったことが理由です。ちなみにこの物件では、シロアリ駆除処理を実施したのち、2週間後に駆除完了確認と侵入防止処理を行っています。その時点で駆除は完了できていたのですが、まだ未侵入で地中にあるコロニーからの侵入の可能性があったのですが、今回の点検調査ではその兆候も確認されませんでした。床下土壌内のコロニーが確実に駆除できたことを表しています。シロアリ駆除は大量に薬剤を使うことではなく、的確に処理することが重要なのです。

| | コメント (0)

2020年9月 3日 (木)

天井付近のシロアリ被害

天井付近のシロアリ被害 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にシロアリ調査でお伺いしました。事前に相談いただいた際に写真を確認した時点で、蟻道や蟻土の状態からイエシロアリではないかという判断でお伺いした次第です。

被害部をゆっくりと壊していくと、内部からイエシロアリの兵蟻が顔を見せました。この上部がベランダとなっており、そこからの僅かな水漏れに集まったものと考えられました。お施主さまからの聞き取り調査では、これまでに羽アリの発生はないとのことです。写真の被害部の蟻土を剥がしても、大量に兵蟻が出てこなかったことを考慮すると、本巣は建物の外にあると考えられました。

床下側から点検調査では侵入経路となる蟻道は2本だけ、蟻道は20m以上伸びているものの被害は比較的軽度でした。これらの結果から、イエシロアリが侵入してからあまり時間は経過していないものと考えられました。

ちなみにこの建物は大手ハウスメーカーが建築しているため、新築時には薬剤処理が施されていると考えられます。特に忌避作用は極めて低濃度で発揮されることを考慮すると、床組の被害が軽度であることの裏付けになるものと考えられました。床下構造と侵入経路につきましては、後日紹介したいと思います。

| | コメント (0)

2020年9月 2日 (水)

建物構造と薬剤特性

建物構造と薬剤特性を考慮した処理 右の写真は、先日シロアリ駆除処理でお伺いした物件で撮影した1枚です。普段使用しない部屋の扉に、シロアリが構築した蟻道が確認されている事例です。

扉の接合部からシロアリが侵入していますが、勝手口に近い場所で床下側に蟻道は確認されていません。勝手口の土間側から侵入しているものと考えられました。このケースでのシロアリ駆除処理では、極少量の薬剤で処理を行っています。

お施主さまが、できるだけ薬剤を使用して欲しいとの要望から処理を行っています。この場合の侵入経路、コンクリートの接合部から侵入していますので、その隙間に薬剤をゆっくりと流し込むことで対応可能です。但しこの場合に使用する薬剤は、忌避性の高い合成ピレスロイド系薬剤は不可です。ドミノ効果があるとされているネオニコチノイド系薬剤も、最適ではありません。ネオニコチノイド系薬剤は、致死までの時間が早く伝搬効果はこのケースで期待できません。

それならばもっと遅効性の薬剤を使えばよいのですが、殆どの薬剤には濃度勾配があり、高濃度では致死時間が短くなり、低濃度になると致死時間が長くなります。薬剤の基本活性、殺虫効力を加味して、薬剤の処理濃度と処理量を決めます。当然ですが、今回のように構造的観点から薬剤の入る量が少ない場合など、特に注意が必要です。無駄な穿孔注入は、不必要な場所に薬剤が流れ出すだけですので、効力に関係ありません。薬剤量が多いから効くというものではありませんので、ご注意ください。

| | コメント (0)

2020年9月 1日 (火)

2020年9月度ウェブサイト更新

阪神ターマイトラボウェブサイト2009トップページ画像 今月も阪神ターマイトラボのウェブサイトを更新しました。今回のトップページ画像は、ベタ基礎構造の物件で、蟻道が伸びている事例です。これは今月に一般社団法人住宅医協会で予定している、住宅医スクールオンラインスキルアップ講習会で紹介予定の事例です。

今回予定しているセミナーではシロアリ被害の具体的な事例をもとに、対処方法を紹介する予定です。シロアリ調査の方法や実録など、スクール講義では盛り込めない『マニアック』なスキルをご紹介して欲しいとのことで、1時間×2講義+質疑応答となっています。

ベタ基礎構造は、シロアリが侵入できないと考えられている設計者さんやハウスビルダーさんが多いようです。しかし実際には侵入している事例が多くなっていますが、それには必ず理由があります。多くはコンクリートの接合部からの侵入です。その場合、薬剤処理が最善かと言われると違います。構造的な工夫をすることで十分対応可能です。

構造的なシロアリ対策で重要なのは、どこまで可視化できるかがポイントです。点検調査し易い構造とすることが重要であり、薬剤処理は二の次なのです。今回のセミナーでは、この辺りを中心にお話しさせていただくのと、多くの事例を紹介していきたいと思います。当社ではシロアリ調査やシロアリ駆除以外にセミナー講師も受け賜っております。詳細につきましては、阪神ターマイトラボのホームページをご参考いただきお問い合わせいただきますようお願いいたします。

| | コメント (0)

« 2020年8月 | トップページ