冬季に確認された羽アリ
右の写真はアメリカカンザイシロアリ飼育容器内で観察された、アメリカカンザイシロアリ有翅虫(羽アリ)の死骸です。
この飼育容器は昨年末に生息を行い、糞の撤去を行っています。糞が溜まっているのは、年明けからの排出されたものです。その糞の中に混じってアメリカカンザイシロアリの有翅虫の死骸が確認されています。
死骸だけであれば木材の食害によってできた空隙内に放置された死骸が排出されたと考えられますが、死骸に混じって落翅も確認されています。これは羽アリが発生したのち、落翅後に致死したためと考えられます。すなわち、この1月2月で羽アリが発生したということになります。
アメリカカンザイシロアリの羽アリは書籍やインターネットで、6~9月に発生するとなっているのが殆どです。しかし実際には年中羽アリは発生可能で、広島や兵庫の物件で2月に羽アリを現認していますので年中発生するのは間違いありません。この6~9月に発生するという記述は、お偉い先生が唱えたため、右に倣え状態になったものと考えられます。多くの現場を経験していれば、年中発生することは知っていても当たり前です。このような記載をするシロアリ防除業者に、アメリカカンザイシロアリの駆除を依頼するのはお薦めできるものではありません。
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