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2021年2月23日 (火)

土間コンクリートのリスク

土間コンクリートの床下で確認された蟻道 右の写真は、先日シロアリ調査でお伺いした現場で撮影した1枚です。布基礎表面に貼り付けられた木に沿って、蟻道が上がっています。

右の写真をよく見ていただくとわかると思いますが、床下には土間コンクリートが打設されています。蟻道は布基礎と土間コンクリートの接点部分から立ち上がっています。布基礎の内側に流し込まれたコンクリートは、布基礎と一体化することはありません。既に出来上がった布基礎のコンクリートと流し込まれたコンクリートは化学反応することがありませんので、一体化しないのです。

土間コンクリートは床下からの湿気をブロックするのに効果的ですが、実はシロアリを誘引する要因の一つです。土間コンクリートは地中からの湿気をブロックする分、土間コンクリートの下の土壌は含水率が上がるためシロアリを誘引します。ベタ基礎のようにシロアリが侵入可能な場所がなければ問題ありませんが、侵入可能な隙間の多い布基礎+土間コンクリートでは注意が必要です。但し、ベタ基礎でも侵入可能な隙間があれば、やはりシロアリは侵入しますので注意が必要です。どのような構造であっても、過信は禁物なのです。

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