今月も阪神ターマイトラボのウェブサイトを更新しました。今回のトップページ画像は、アフリカヒラタキクイムシ被害の様子で、壁面に小孔が多数確認されています。
アフリカヒラタキクイムシがその他のとおりアフリカ原産の外来種で、現在では東南アジアなどの熱帯地域に生息しています。国内には輸入木材を介して侵入していますが、ヒラタキクイムシ類に共通する広葉樹系木質材料に生息しています。これまでの事例からでは、壁面などに使用される広葉樹系合板や床材であるフローリングなどに生息、被害が確認されています。
アフリカヒラタキクイムシの被害が見つかるケースとして、木粉の堆積が挙げられます。木粉が堆積された場合、インターネットで何か検索し木粉がヒラタキクイムシの虫糞であることに辿り着きます。更に対応方法について検索すると虫孔から殺虫スプレーを注入するとありますが、一筋縄ではいきません。
虫孔から殺虫スプレーを注入すると、木粉の排出が止まるケースがあります。殺虫成分が木材内部に入ったと考えがちですが、ほぼ内部には入っていません。虫孔付近に薬剤が付着、木材内部の虫糞を出そうとすうヒラタキクイムシが薬剤の存在により嫌がって出さないだけにしか過ぎません。成虫の寿命は数週間でそれ以降木粉の排出がなくなることにより、駆除できたと勘違いしてしまいます。ですので安易は殺虫スプレー注入は、かえって被害範囲を広げるためお薦めできないのです。
アフリカヒラタキクイムシ対策を実施する場合、種の特定は必須です。種を特定することで、生態を考慮した対応ができます。害虫防除業者の中には種の特定を行わないケースがありますが、きちんと対応したいのであればあり得ません。そのような業者に依頼すること自体が、間違いですのでご注意ください。
アフリカヒラタキクイムシ対策にまだ正解はありません。安易に薬剤塗布する業者もいますが、生態から考慮すると全く意味がありません。当社の場合、現地調査を実施、種の特定、被害状況の把握をした上で対策立案及び見積を行います。そのため、未調査の時点では費用が不明であることをご承知おきいただけましたら幸いです。アフリカヒラタキクイムシ駆除及び対策は阪神ターマイトラボのホームページをご参照いただきますようお願いいたします。
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