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2022年2月28日 (月)

屋外側被害

屋外側被害 昨日はいつもお世話になっている建築士の先生からの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。外壁部分にシロアリ被害らしきものがあるとのことから、シロアリ調査でお伺いした次第です。

早速現場で調査した結果、被害は腐朽の中で僅かに蟻道も確認されていることからシロアリによるものと判断されました。しかし被害は古いものであり、現時点でシロアリの生息はないものと考えられました。問題はこの物件の構造で、パッシブソーラーシステム構造であることです。

基礎はベタ基礎なのでシロアリは侵入し難い構造ですが、床下の高さが殆どない構造ですので床下に侵入しての点検調査はできません。室内側でシロアリ被害や羽アリの発生はないとのことから、室内側では問題ないと考えられます。

屋外の被害ですが、意匠により見える部分に木材を使用した結果が招いたシロアリ被害です。地面と木材を離すという原則を、軽んじた結果と言えます。そもそも風雨に晒される部分の木材は腐朽するのが当たり前なので、劣化とは切り離しようがありません。意匠も重要でしょうが、劣化した場合の見た目は非常に悪くなるので、その辺りも考慮いただけると幸いです。

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2022年2月27日 (日)

殺虫殺菌処理

イタチが小屋裏に持ち込んだ骨 昨日はイタチ対策で兵庫県内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっている建築士の先生からの紹介で、3週間前にもお伺いしています。

小屋裏にイタチの侵入した形跡が確認されており、点検調査を実施し侵入経路を特定、侵入経路の閉塞作業を実施しました。お施主さまにはこの3週間、小屋裏で活動音についてご確認をいただきました。同時に小屋裏に餌を設置し、喫食の有無を確認しています。

その結果この3週間で活動音は確認されず、餌の喫食もありませんでした。そこで最終処理として、殺菌消毒及び殺虫処理を実施しました。

イタチは小屋裏の断熱材の上で糞尿をしますので、この糞尿に菌類が含まれていることがあります。また、イタチにはダニなど害虫も生息しているため、菌類に対する殺菌処理と併せて殺虫処理することが必要です。イタチ対策は捕獲や侵入経路の閉塞だけではなく、殺虫殺菌処理も重要な対策なのです。

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2022年2月26日 (土)

外部に近い場所

玄関内で確認されたアメリカカンザイシロアリの糞 来週予定しているセミナーの資料づくりに、連日没頭しています。そのため今日は、先日お伺いした現場からご紹介したいと思います。この現場はアメリカカンザイシロアリの生息が確認されている、広島県内の現場です。

当該物件では、広範囲にアメリカカンザイシロアリ糞の堆積が確認されています。写真は玄関にある下駄箱の下で確認された、アメリカカンザイシロアリの糞です。糞排出孔は壁面の羽目板で確認されており、ちなみにこの羽目板は化粧合板です。アメリカカンザイシロアリは木材の種類に関係なく、生息し被害を与えます。文献ではある種の木材は嫌うとされていますが、その木材のみ与えると食害しますので、樹種は関係ありません。ちなみにヤマトシロアリやイエシロアリでも、この傾向は同様です。

アメリカカンザイシロアリが家屋に侵入する多くのケースは、羽アリの飛来です。古くからアメリカカンザイシロアリの生息地域では、その傾向が顕著です。羽アリが建物内に侵入した場合、他のシロアリよりも高い確率で繁殖します。その侵入経路は、建物の隙間です。窓枠の隙間、屋根の隙間などから侵入するため、窓枠や小屋裏でよく被害が確認されます。今回の事例も、玄関の隙間から侵入したものと考えられます。

アメリカカンザイシロアリの羽アリが侵入しないように、隙間なく家屋を建築することは不可能です。ですので、材料に留意するなどが対策になりますが、鉄骨住宅であっても内装に木材を使いますし、家具なども多くは木製なので注意が必要です。

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2022年2月25日 (金)

撤去後処理

撤去された芝生 昨日はトビムシ対策で、兵庫県内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、数箇月前に調査でお伺いしています。

この物件では室内側でトビムシが大量に発生しており、床と巾木の隙間から侵入しているようです。トビムシが発生する要因として、餌となる腐敗植物や菌類などがある条件と考えられます。そのため壁内等でカビの発生を想定し調査を行いましたが、問題はありませんでした。庭が芝生であったことから粘着ローラーで採取を試み、検定した結果トビムシが採取されました。

お施主さまは以前から基礎面や芝生との接点部分に対し薬剤処理を実施されているそうですが、十分な効果は得られていないそうです。そのためお施主さまと相談し、芝生の撤去及び撤去後に薬剤処理を行うことで対策方針が決まりました。この日は午前中に芝生の撤去が完了したことから、昼休み時間に薬剤処理を実施しました。これである程度は発生は抑制されるでしょうが、隣家もありますので完全には抑制するのは難しいかもしれません。その場合はその都度調査を実施し、対策を再考する予定です。

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2022年2月24日 (木)

新たな糞排出孔

新たな糞排出孔 昨日は前日に引き続き、広島県内でのアメリカカンザイシロアリ対策でした。オーナー様の物件で、この物件は初回に訪問してから13年目となります。

前回の処理は3年前で、今回はトイレ入口枠と玄関入口枠から糞の堆積及び排出孔が確認されました。トイレでは窓枠や壁などに糞排出孔が確認されていましたが、入口枠は今回が初めてです。この地域では、古くからアメリカカンザイシロアリの生息及び被害が報告されています。羽アリが発生した後、玄関枠の隙間から侵入したり、トイレ窓枠の隙間から侵入、定着及び繁殖したものと考えられました。

アメリカカンザイシロアリは小集団のコロニーを複数形成するため、そのコロニーを一つ一つ叩いていく必要があります。丁寧な調査と処理が求められるため、マニュアルでの処理は不可です。そもそも作業員のスキルと注意力が求められますので、薬剤は何がよいかなど聞いてくる作業員ではレベルに差があり過ぎますので注意が必要です。

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2022年2月23日 (水)

積もる砂粒

アメリカカンザイシロアリ被害 昨日は広島県内の物件に、アメリカカンザイシロアリ対策でお伺いしました。賃貸物件でオーナー様からご依頼をいただきお伺いしました。昨年もお伺いしていますが、新たに糞の堆積が確認されたことからお伺いしました。

前回お伺いした際には、空家で広範囲に糞の堆積が確認されていました。その際、確認された脱糞孔付近を調査し、薬剤注入処理を行っています。今回確認された箇所は複数あり、それぞれ薬剤注入処理を行っています。

アメリカカンザイシロアリは、砂粒状の糞が積もることで生息の発見に繋がります。但し、糞の堆積には時間を要します。この地域では、古くからアメリカカンザイシロアリの生息が確認されています。そのため、屋外から羽アリが飛来し、室内の侵入後定着します。定着すれば直ぐに糞が排出される訳ではありません。

当社で飼育しているアメリカカンザイシロアリでは、糞の排出まで3年以上要した事例もあります。ですので、糞の堆積が確認された時点で被害が進行している事例もあるのです。

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2022年2月22日 (火)

侵入していないケースもある

被害のない築古年物件 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。築古年の長屋で、畳がブカブカするということから床下点検調査依頼をいただきました。

床下側から点検調査した結果、現時点でシロアリの侵入及び生息は確認されませんでした。築古年ではありますが、これまでにシロアリ被害はもとよりが侵入した形跡すらありません。写真の部位は玄関周辺ですが、木材が地面と接しており腐朽は確認されているもののシロアリ被害は確認されていません。

可能性として、新築時又は過去に薬剤処理された可能性が考えられます。近年の薬剤では有効成分が分解されるように設計されており、これは残留することで環境汚染につながらないことが理由の一つです。

しかし過去には、ほとんど分解しない薬剤が使用されていた時期がありました。その代表的な薬剤であるクロルデンは、有機塩素系化合物で昭和の終わり頃まで使用されていました。分解がほとんどしないため長期の残効性があり、有効成分投下量も多いため高い効果を有しています。しかしその残留性により環境への影響、そしてクロルデンそのものの安全性から現在では使用禁止となっています。そのため築古年ではクロルデンが処理されている前提で、床下点検調査を行う必要があります。住宅医スクールでは、保護具の重要性もご紹介しています。

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2022年2月21日 (月)

セミナー紹介事例

小屋裏の梁のシロアリ被害 今日も昨日に引き続き、住宅医セミナースライドから事例を紹介したいと思います。写真は平屋物件での、小屋裏の写真で梁にシロアリ被害が確認されています。

この物件では、ゴールデンウィーク明けに羽アリの発生が確認されました。羽アリは天井付近で確認されたとのことで、お施主さまはホームセンターでシロアリ無料調査を依頼されたそうです。調査後の見積もりは、床下に薬剤処理を行う内容だったとのことです。

天井から発生したのに、天井を調査されないことに不振をいただいたお施主さまが知人から建築士の先生を通じて当社に調査依頼がありました。調査した結果、床下側には侵入経路はなく、被害は小屋裏のみでした。恐らく僅かな雨漏れが水分の供給源となり、この梁に営巣したものと判断しました。

シロアリの生態として、高さ1メートルまでしか登らないと考えられておられる方が多いようです。しかしそれは人間が都合よく考え出したものであり、実際とは異なりこのような誤った生態は多くあります。

シロアリ対策の基本は、シロアリの生態を考慮する必要があります。誤った生態でシロアリ対策を考えると適切な駆除はできません。そもそもまともな調査ができずに協会仕様書に基づいた処理を勧めるシロアリ防除業者は如何なものでしょうか。

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2022年2月20日 (日)

資料作成中

ベタ基礎構造でのシロアリ被害 日々の業務の合間を縫って、住宅医セミナーの資料作成に勤しんでいます。多くは建築士の先生が聴講されるため、シロアリ対策について考え方が大きく2つに分かれます。一つは薬剤処理で予防する考え方と、もう一つはベタ基礎だから侵入しないという考え方です。

薬剤処理をすればシロアリは侵入できないという考え方は、個人的には乱暴な考え方だと思います。薬剤の特性により、シロアリを寄せ付けない性質もあれば、シロアリが木を齧ることで殺蟻効果を示す場合もあります。それぞれにメリットとデメリットがあり、構造などの条件に応じて使い分けることが必要です。

ベタ基礎であれば侵入しないと思われている方については、実際に侵入している実例を挙げます。代表的なのが右の写真で、ベタ基礎にねこ土台、土台には加圧注入木材が使用されています。しかし、床板の裏にシロアリが侵入し被害を与えるとともに、断熱材には蟻土が着いた状態です。ベタ基礎でもシロアリは侵入するし、ねこ土台によって換気が十分で乾燥によりシロアリが嫌がるのも関係ないのがこの写真の事実です。挙句の果てに薬剤を含む加圧注入土台では、シロアリの侵入を防げないという事実も見えてきます。

シロアリは環境に応じて臨機応変に対応します。それを理解せず、人間の勝手な思い込みでシロアリの生態を考えるとこのような事態を生むのです。セミナーではどうすればよいかというヒントを示すことができればよいかなと思っています。

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2022年2月19日 (土)

意味のない穿孔注入処理

意味のない穿孔注入処理 右の写真は昨日ご紹介した物件で、床下側から点検調査した様子です。写真の部位は羽アリの発生した玄関上り框周辺の様子です。土台部分に穿孔注入処理跡が確認されていますが、先に処理を行ったシロアリ防除業者による処理跡です。

以前にシロアリ防除処理を実施したシロアリ防除業者は、協会仕様書に基づき一般的に実施されているシロアリ防除業者に準じて土台に薬剤注入処理を実施しています。土台周辺を見てわかるとおり、シロアリ被害は確認されていません。これら箇所に薬剤処理を実施しても、シロアリの活動域に届きません。意味のない穿孔注入処理で、無駄とした言いようがありません。

そもそもシロアリの活動域をきちんと調査できていないことが、再発を引き起こした要因です。シロアリはこの辺りで活動しているだろうとして薬剤処理を行うマニュアルそのものが諸悪の根源です。シロアリはマニュアルとおりに活動している訳ではない上、建物の構造は千差万別です。それをマニュアルで駆除しようとするのが、大間違いなのです。

シロアリのことを知らない業者に限って、マニュアル化したがります。過去、研究員時代にシロアリ駆除マニュアルができないかと多くのシロアリ防除業者から相談をいただきました。そこで残念に思ったのが、シロアリ現場に対峙しながらシロアリでマニュアルとおりに動かないことを理解できていないことでした。現場から教えて貰うことを置いていて、金儲け主義に走るからそのような発想になるのです。

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2022年2月18日 (金)

侵入防止の必要な箇所

想定侵入経路処理 昨日はシロアリ対策のため、兵庫県内の物件にお伺いしました。この物件は15年前にシロアリ駆除処理を実施しています。この物件では玄関周辺で羽アリが発生し、ハウスビルダーさんお抱えのシロアリ防除業者が薬剤処理をしました。しかし翌年には、再び羽アリが発生し再処理が行われたそうです。しかし更に翌年には再度羽アリが発生したため、ハウスビルダーさんから当社に駆除依頼があり処理したのが15年前の経緯です。

再発が繰り返されたのは、シロアリ防除業者の知識不足が根本的な原因です。建物の構造、シロアリの生態、薬剤の特性などこれらを理解した上で適切な処理を行う必要があったにもかかわらず、マニュアルで処理を行ったことがそもそもの間違いです。

ちなみに当社が羽アリ発生時に処理した薬剤量は、数リットルしか使用していません。この処理によって翌年以降、羽アリの発生はなくなりました。シロアリ駆除はマニュアルでできるほど甘くなく、シロアリの動きを見極めること即ちシロアリ調査が重要です。

今回の処理もマニュアルに沿ったものではなく、建物構造を加味したシロアリの想定侵入経路に対して薬剤処理を実施しました。

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2022年2月17日 (木)

構造打ち合わせ

シロアリの侵入し難い構造づくりが重要 経理作業と講演会資料作成に追われながらも、昨日はいつもお世話になっている設計事務所さんと打ち合わせでした。新築物件におけるシロアリ対策を構造面からどうすればよいかを打ち合わせさせていただきました。

シロアリ対策の専門家として、どのような構造であればシロアリの侵入リスクが上がるのかなどを実例を交えて説明させていただきました。設計者の方の多くは、ベタ基礎にすることでシロアリは侵入できないと考えがちです。しかし実際に侵入している事例は多く、右の写真はその典型的事例です。

構造的にシロアリの侵入を完全に防ぐことは困難ですが、侵入リスクを下げるのは構造です。そのために設計者の方にはシロアリに対する知識を向上させて、よい構造づくりをしていただければ幸いです。

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2022年2月16日 (水)

逆ベタ基礎新築処理

侵入リスクの高い場所 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、京都府内の新築物件にお伺いしました。新築防腐防蟻処理が今回の案件です。

この物件は設計事務所さんによる設計の店舗で、基礎構造は逆ベタ基礎(土間床)構造です。部分的に転ばし床構造の部分もありますが、殆どが基礎に直貼りとなります。逆ベタ基礎は地面の全てをコンクリートで覆っていますので、シロアリは極めて侵入し難い構造です。しかし、絶対に侵入できないという訳ではありません。

写真のような出入口や勝手口のように基礎が立ち上がっていない箇所では、侵入のリスクが高まります。新築時の防腐防蟻処理は協会仕様書に基づいて処理しますが、実際にはこうした侵入リスクの高い箇所に処理することが重要です。

ちなみの当該物件では、基礎構造面からの問題はありません。水平及び垂直方向が一体化するよう打設されているのが理由です。水平と垂直を別々に打設するとその接合部から侵入するケースがあるため注意が必要ですし、基礎の外側に化粧モルタル仕上げも侵入リスクを上げるため注意が必要なのです。

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2022年2月15日 (火)

資料作成中

住宅医スクール資料作成中 現場作業や経理作業の合間を縫って住宅医スクール用の資料を作成中です。住宅医スクールは3月5日(土)、ZOOMによるオンラインにライブ講義となっています。

一昨年の9月に住宅医スクールオンラインスキルアップ講習会、昨年の2月に住宅医スクールでライブ講義を行っています。オンラインライブ講習のメリットは長距離移動がなく時間を効率的に使えるところですが、聴講される方の表情が見えないため強弱のつけるタイミングがわからない点です。

講義資料についてはできるだけわかり易くを考えて作成していますが、理解度は正直わかりません。これまでのアンケート結果や講義の質疑応答などから、興味を持っていただいていることには間違いないようです。ちなみに前回のライブ講義では質問をチャットで受けつけると同時に後日質疑応答がありました。その際、とんでもない量の質疑応答があり対応に苦慮しました。今年は事務局さんの配慮で、質疑応答は当日のみとなりました。そのため講義時間を調整し、少しでも質疑応答に対応したいと思います。

今回で住宅医スクール講師も9年目となり、これまで資料がモディファイされる度に増えています。話したい内容が多岐に渡りますので、どこを減らすか毎年の課題です。

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2022年2月14日 (月)

危険な構造

危険な構造 右の写真は、先日シロアリ調査でお伺いした物件で撮影した1枚です。いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、リフォームから数年が経過した物件でシロアリ点検調査依頼をいただきお伺いした次第です。

点検調査結果ですが、現時点でシロアリ被害、侵入及び生息は確認されていません。但し、構造的には問題のある箇所が複数確認されました。写真はそのうちの一つで、新設された基礎に型枠の木材が少し残っています。それと同時に当該箇所は床下の高さが低く、床下に侵入しての点検調査はできません。

この物件では1度目の点検調査で、床下に侵入可能な箇所を実施しています。その際、侵入できない床下については床下点検口を新設いただいており、新設箇所は合計6箇所となりました。この原因は、安易な土間コンクリートの打設です。元々床下の高さのない部分で土間コンクリートを打設すると、床下に侵入しシロアリ対策は勿論、配管類のメンテナンスもできなくなります。絶対にしてはならないリフォームであって、もし土間コンクリートを打設したいのであれば、床下の土を撤去した上で、床下の高さを確保する工夫が必要なのです。

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2022年2月13日 (日)

残念な構造

残念な構造 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。新築物件での土壌処理が、今回の案件内容です。

この物件は木造在来工法で、設計事務所から色々な制約があります。木部防腐防蟻処理にはホウ酸製剤を、土壌防蟻処理には薬剤が指定されています。保証書の提出が義務付けられているいるため、ホウ酸製剤処理は指定業者で実施することとなっています。土壌処理については、ハウスビルダーさん側で対処とのことから、薬剤提供を受けあくまで土壌処理のみを今回行いました。

事前にいただいていた図面を見ながら問題点が多くあると判断していましたが、実際に現場を見て更にそう思いました。環境は少し山間にあり、周辺には切株も多くシロアリ被害も確認されています。その上基礎構造が布基礎+土間コンクリートなのです。今回薬剤処理するので、ある一定期間シロアリは侵入しないでしょう。しかし残効性が消失すると、侵入リスクは構造的に高まります。挙句の果てにホウ酸製剤処理ですので、コロニーの駆除効果は期待できません。処理木材については食害を受けることはありませんので、構造材に影響はないでしょう。しかし処理されていない木材は食害を受ける可能性がありますので、注意は必要です。

更に土間コンクリートの上に床を直貼りする箇所や転ばし床のため、床下という空間はありません。同じような土間コンクリートに床直貼り、ホウ酸製剤処理の物件で、フローリングなどに被害が発生する事例を多く見ていますので同じようにならないように祈るしかないようです。

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2022年2月12日 (土)

侵入部薬剤注入処理

侵入部薬剤注入処理 昨日は先日床下側からのシロアリ調査を実施したお伺いしました。リフォーム中にシロアリの生息及び被害が確認された案件で、リフォーム部分のシロアリ駆除処理及び侵入防止対策は完了しています。リフォームも完了したことから、既存床下部分の点検調査を実施し、シロアリ被害及び侵入の現況は調査済みです。今回はこの既存床下部分でのシロアリ駆除処理及び侵入防止処理を行いました。

この物件は長屋のため、明確に地中から侵入しているケースもあれば、隣家から侵入していると考えられるケースもあります。そのため侵入経路から侵入しているケースでは、その侵入経路から薬剤注入処理を行い、シロアリ駆除を実施しています。侵入経路が明確でないケースでは、被害部分から薬剤注入処理を実施しました。ちなみに写真の部位ではクラックが侵入経路となっていますので、クラックに対して処理を行っています。

侵入防止処理ですが、仕様書に基づいた薬剤の大量散布による処理ではありません。建物の構造とシロアリの生態、薬剤の特性を加味した部分処理です。薬剤を大量に使用して喜ぶのは提供を行う側で、提供を受ける側では費用が嵩む上に薬剤曝露リスクがありますので、当社ではお薦めしていないのです。

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2022年2月11日 (金)

必要な箇所のみ

部分的予防処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。昨年にシロアリ調査を実施した案件で、水漏れが確認されたことからお施主さまがハウスビルダーさんにシロアリが心配と相談されたことからシロアリ調査を実施しています。

シロアリ調査結果ですが、現時点でシロアリの侵入及び生息は確認されませんでしたが、古い被害跡は確認されました。しかしその周辺には薬剤注入処理跡が確認されたことから、過去に被害が発生しシロアリ防除処理が行われています。

この状況を勘案すると、床下全体への薬剤処理の必要はありません。過去に実施されたシロアリ防除処理は15年以上経過しており、残効性は勿論ありません。残効性が消失してから数年が経過しているにも関わらずシロアリは侵入していませんので、今後も侵入しない可能性が高いのです。だから全面処理は行わず、定期的な点検調査で対応するのがコスト面からも見ても最も効果的な対策なのです。

当該案件では浴室上部で水漏れが発生した関係で、腐朽の発生が予想されるとともにシロアリ侵入リスクは多少高まります。ですので当該箇所にだけ、予防的意味合いで防腐防蟻剤の処理を行いました。必要な対策のみ提案するのが、当社のポリシーです。

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2022年2月10日 (木)

被害確認

土台交差部で確認された被害 昨日は、先日リフォーム中の物件でシロアリ駆除処理を実施した案件に再訪しました。リフォームが完了したので、未実施部分の床下点検調査をでお伺いした次第です。

点検調査結果ですが、複数の箇所でシロアリ被害が確認されました。写真の部位は土台の交差部分で被害が確認されていますが、基礎面に蟻道はありません。その理由は建物の構造にあり、この物件は長屋です。ということは隣家の基礎面に蟻道があり、土台の到達し当該住戸に被害を与えています。

長屋のような連棟でよくあるケースで、この場合地中のコロニーをきちんと駆除する必要があります。駆除といっても被害部に薬剤を注入するだけでは意味がありません。使用する薬剤の種類や濃度、処理量を最適化することが必須です。

以前お問い合わせで合成ピレスロイド系薬剤でシロアリ駆除は可能かとありましたが、ある程度の駆除は可能ですがコロニーの壊滅には不向きです。それは薬剤が持つ特性によるもので、建物に寄せ付けない効果の方が強いのです。業者によっては、安価が理由で使用されていることがありますので注意が必要です。

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2022年2月 9日 (水)

新設依頼

リフォームによって狭くなった床下人通口 右の写真は、昨日シロアリ対策を実施した現場で撮影した1枚です。基礎にある人通口(床下通気口)が狭くなっています。

これまで基礎のなかった箇所に基礎が新設されたことで、人通口の中央部に基礎がきてしまっています。これは耐震化が目的で、基礎が新設されることは仕方ないところです。しかしこの人通口が通れなくなると、今後床下に侵入することができません。そこで床下点検口の新設を、ハウスビルダーさんにお願いしました。リフォーム工程の中で床下点検口を新設いただくこととなりました。

床下に侵入できない事例は、比較的ある事例です。今回のようなケースもあれば、元々の床下通気口が狭く侵入不可の場合もあります。シロアリ防除業者の中には、床下通気口を広げるケースがあります。この作業をハツリ作業と呼ばれていますが、建築士の先生に話しを伺うと基礎をハツることは強度低下を招くため推奨できない作業とされています。しかし未だにハツリ作業を行う業者は後を絶ちません。旧態依然ということを理解していない証拠ですので、ハツリ作業を勧める業者にはご注意ください。

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2022年2月 8日 (火)

想定侵入経路

想定侵入経路となる隙間 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォーム中物件でのシロアリ対策で、事前にシロアリ調査を実施しています。前回には先行して、シロアリ駆除を実施した案件です。

リフォーム作業も順調に進行し、大引等床組ができたことから侵入防止対策を実施しました。年季の入った物件で、過去に増築やリフォームが繰り返されたことから複数の注意しなければならないポイントがあります。ちなみにこの物件では増築部分の基礎がコンクリートブロックであること、隙間が多くあることなどが挙げられます。

シロアリはこうした隙間から家屋に侵入しますので、こうした想定侵入経路に薬剤処理することが有効です。逆に言うと薬剤を全面に処理するのはナンセンスで、薬剤の無駄遣いが処理費用の高騰に繋がるのです。侵入防止したいのであれば、薬剤の特性を生かして要所要所に処理するだけで十分なのです。

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2022年2月 7日 (月)

経理作業

経理作業 現場作業や書類作成の合間を縫って、経理作業を進めてします。現金管理が基本で、売掛などは銀行管理となっています。伝票枚数はそう多くありませんが、整理に時間を要しています。資料が整えば、会計ソフトへの入力となります。

ここ数年コロナ禍ということもあり、締め切り期日が延長になったことからついつい甘えて当初の期限には間に合わないことが続いています。今年は何とか早めに申請できるよう、準備をしていきたいところです。

しかし現場作業案件もある上、セミナー講師も予定していることからこちらの資料作りにも時間が必要です。上手く時間調整しないと、気がつけば期限が来てしまいます。床下点検調査報告書、シロアリ対策提案書やシロアリ駆除施工報告書など非常に溜まっており、事務仕事との格闘も大きな課題です。

申告方法についてはe-TaxのID・パスワード方式となっていますので、税務署へ行かずに届け出することができます。このあたりは非常にありがたいところです。

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2022年2月 6日 (日)

天井裏の物音

堆積したイタチの糞 昨日は知人から紹介されたとご連絡をいただいた、兵庫県内の物件にお伺いしました。天井裏で何か動物らしきものが動き回る音がするとのことから、調査のためお伺いした次第です。

音の発生が2階天井とのことから、押入天袋の点検口から小屋裏の確認を行いました。すると断熱材が散乱するとともに、糞の堆積も確認されました。鳥の骨も確認されたことから、侵入しているにはイタチと判断しました。

問題は侵入経路で、小屋裏には恐らくこの壁内を通っていると考えられる箇所がありました。そうなると、どこからその壁内に侵入したかがポイントです。イタチは僅かな隙間でも侵入可能ですので、その隙間を探し閉鎖するのが基本的な対策です。建物を隈無く調査し、恐らくここが侵入経路ではないかという箇所が、1箇所見つかりました。とりあえずこの想定侵入経路を閉鎖し、小屋裏には生息確認のための餌を設置しました。活動音が確認されず、餌の喫食がなければ次のステップとなります。

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2022年2月 5日 (土)

攪拌型床下換気扇

攪拌型床下換気扇 右の写真は、先日シロアリ調査でお伺いした物件で撮影した1枚です。写真の中央に見えているのは、攪拌型床下換気扇です。お施主さまによるとこの換気扇は、もう何年か前から動かしていないとのことです。

この攪拌型換気扇は中古物件としてこの物件を購入した際、既に設置されていたそうです。その後リフォームが終わり、入居後に換気扇を作動させたところ振動と音が気になり作動させるのを止めたとのことです。

攪拌型換気扇は、床下で空気を動かすことでカビの発生を抑制するのが目的です。カビは空気、湿気、水分、被食物があれば発生しますが、抑制するために薬剤に頼るか水分コントロールするのが一般的です。攪拌型床下換気扇は湿気を抑制することはできませんので、風を当てることで胞子の発生を抑制します。しかし実際に設置され稼働している床下を点検調査した際、やはりカビの発生が確認されました。

ちなみにその物件では通常の床下換気扇も設置及び稼働していたことから、理論的にはカビが抑制されるところですが実際には発生していたのです。設置された業者が主張するとすれば、カビの発生は抑制されている旨でしょう。しかし日本の家屋に床下があるのは高温多湿に対応するためで、カビの発生を考慮し床下という空間を作り室内とは隔離しているのです。わざわざこのような構造にしているのに、高額な機械を設置するのは如何なものでしょうか。

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2022年2月 4日 (金)

侵入想定部薬剤処理

侵入想定部薬剤処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。昨年末にシロアリ調査を実施した物件で、リフォーム時にシロアリの生息が確認された案件です。

シロアリは床が撤去された状態で土台付近に活動が確認されたとのこと。シロアリ調査時点では既にシロアリは逃亡し、活動は確認されていません。床が撤去された基礎付近に蟻道の構築が確認されなかったことから、リフォーム未実施側床下側から点検調査を実施しました。その場所の基礎面に蟻道の構築はありませんでしたが、基礎にはコーナー部分など複数の箇所にクラックが確認されました。シロアリはこれらクラック内部に蟻道を構築し、侵入したものと考えられました。

薬剤処理は、シロアリ想定侵入経路及び想定活動範囲について実施しました。当該事例では、過去にシロアリ防除処理が行われている様子が確認されました。土台に対して穿孔注入処理が実施され、その穿孔箇所に木栓が打たれていました。お施主さまにからの聞き取り調査では、10年程前に羽アリが発生したとのことから、ある団体のシロアリ防除をお願いして処理を実施したとのことです。

恐らくそのシロアリ防除を実施した業者は、協会仕様書に基づき薬剤大量散布による処理を実施しています。薬剤を大量に撒いても、シロアリ駆除を意識した処理でなければ地中のコロニーは駆除できません。そのため、薬剤が分解消失してしまうとシロアリは再侵入するのです。今回の事例では、シロアリが侵入して既に数年が経過しています。薬剤が消失して間もなく、家屋へ侵入したものと考えられるのです。この原因は、コロニーを意識した処理ができていないことです。当社の多くの事例で、きちんとコロニー意識した駆除処理ができていれば、その後予防処理をしなくてもシロアリは侵入しません。全く異なる新規のコロニーから侵入した場合、被害が現認できるまで数年を要します。その間に点検調査し、早期発見できれば問題ないのです。高額な薬剤大量散布しても、再侵入はあります。それならば、きちんと駆除処理を行った上で、定期的な点検調査を行えば安価で安全なシロアリ対策が可能なのです。

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2022年2月 3日 (木)

被害部注入処理

被害部注入処理 昨日は時間調整を行い、昨日シロアリ調査を実施した物件にお伺いしました。床が撤去された状態で、床の復旧作業に余裕がないことから駆除処理及び侵入防止処理を行いました。

基礎の高さはほどんどなく、明確に蟻道が構築されている訳ではありません。基礎の造りが杜撰で、隙間も多く場所によってはコンクリートブロックが使用されています。目視調査できていない箇所からの侵入も多いと想定し、使用する薬剤の選択、使用濃度と処理量を最適化し処理を行いました。

地中にあるコロニーを駆除する場合、どの薬剤でもよいという訳ではありません。よくネオニコチノイド系薬剤の薬剤伝播性が議論されますが、小員の試験系ではネオニコチノイド系薬剤に伝播性は期待できないとなっています。そのため、他の薬剤で伝播性が発揮できる使用方法で処理しています。

ちなみにこの物件ではリフォーム未実施部分については、リフォーム工程の問題から点検調査が未実施です。しかしこの状況証拠から、床下部分についても被害があると想定されることから、後日調査を実施した上で対策を施す予定です。

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2022年2月 2日 (水)

問題のある構造でのシロアリ被害

問題のある構造でのシロアリ被害 昨日はシロアリ調査のため、大阪府内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっているハウスビルダーさんとお知り合いのハウスビルダーさんが、リフォームのため床を撤去した際にシロアリの活動が確認されたとのことです。そのハウスビルダーさんはシロアリ防除業者と取り引きがないとのことから、ご紹介いただきお伺いした次第です。

現場で点検調査を実施した結果、解体された洋室の全方向土台に被害が確認されました。問題はこの部屋の構造で、地面は土間コンクリートが打設されています。しかし、きちんと設計されたものではなく、増築されたものと考えられるケースで、地面には梁のように敷かれた木材があります。その木材の間にコンクリートを流し込んだような、おかしな構造です。

ハウスビルダーさんからの聞き取り調査では、床下の中央部分に鳥の巣のようなものが確認されたとのことです。これは恐らく群飛孔である空中蟻道の集まりでしょう。お施主さまからの聞き取り調査でも、ここ数年羽アリが発生していたとのこと。昨年は発生しなかったことから、もういなくなったと思われていたそうです。シロアリが生息していても羽アリが必ず発生する訳ではないことをご説明させていただき、具体的なシロアリ対策を提案させていただきました。リフォーム日程の関係で時間的な余裕がないため、日程調整を行った上で対策を実施する予定です。

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2022年2月 1日 (火)

2022年2月度ウェブサイト更新

阪神ターマイトラボウェブサイト2202トップページ画像 今月も阪神ターマイトラボのウェブサイトを更新しました。今回のトップページ画像は、兵庫県内の物件で確認されたアメリカカンザイシロアリの糞の堆積です。小屋裏の梁付近で確認されており、糞は小屋束から排出されています。

アメリカカンザイシロアリの被害が気付くパターンとしては、室内側で有翅虫(羽アリ)を確認するか糞の堆積です。いずれも家屋内で繁殖しているため、発見に気付きます。周辺に生息が確認されている地域では、屋外側から侵入するため窓枠等でよく確認されます。それ以外の侵入経路としては、小屋裏が挙げられます。壁と屋根の間にある隙間から侵入したり、垂木から侵入したのち、小屋裏へ到達します。

アメリカカンザイシロアリの被害は、急激に進行することはありません。木材内部に侵入したアメリカカンザイシロアリが糞を排出するまで、1年以上を要することはよくあります。コロニー内の生息数によって左右されますが、短期間で大きな被害になることはほぼありません。

アメリカカンザイシロアリの駆除には、生息調査により生息場所を精査したうえで薬剤処理をします。生息調査は糞の堆積、虫孔など目視が主です。注意が必要なのは、糞の堆積周辺にコロニーがあるとは限らないことです。アメリカカンザイシロアリのコロニーは木材内部で複雑に坑道を形成しており、薬剤処理を行う際このような生態を理解した上で処理する必要があります。

アメリカカンザイシロアリ対策は、点検調査をベースに適切な部分駆除が基本です。薬剤の大量散布に頼り、IPMができていないシロアリ防除業者にアメリカカンザイシロアリ駆除を依頼するのはお薦めできません。当社ではアメリカカンザイシロアリの飼育観察を通じた生態研究、自社での薬効試験、これらを現場での施工に生かして対応しています。詳細は阪神ターマイトラボのウェブサイトをご参照いただきますようお願いいたします。

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