2022年7月度ウェブサイト更新
今月も阪神ターマイトラボのウェブサイトを更新しました。今回のトップページ画像は、アフリカヒラタキクイムシ被害の様子で、壁面に虫孔と木粉(フラス)の堆積が確認されています。
アフリカ原産のアフリカヒラタキクイムシは、近年東南アジアから輸入された木材でよく確認されています。ヒラタキクイムシ類は広葉樹系木質材料に含まれるでんぷんを餌としているため、壁面材料の広葉樹系合板、床材のフローリングなどで被害が報告されています。また、でんぷんを多く含む竹質材料(竹製フローリングや竹製のかごなど)にも注意が必要です。虫に強いとされている桐製品(タンスやすのこなど)もヒラタキクイムシ類が好む材料ですので、注意が必要です。
アフリカヒラタキクイムシが生息する材料では、大量の木粉の堆積が確認されます。これは内部に生息する幼虫が排出した糞(フラス)であり、成虫が外部に脱出する際に邪魔となるため排出するのです。内部には多くの幼虫が活動し成虫に羽化するタイミングが僅かに異なるため、木粉の堆積する量のが日によって異なります。
問題は駆除方法で、インターネットではいい加減な素人療法が蔓延しています。成虫脱出孔から殺虫スプレーを注入すると駆除できるいう内容が殆どですが、残念ながら駆除できない事例が殆どです。成虫脱出孔から殺虫スプレーを注入しても、内部にまで薬剤が入りません。成虫脱出孔殆どが周辺に飛散するだけですので駆除できないのは当然と言えます。成虫の寿命は数週間で成虫が脱出してしまえば木粉の排出がなくなり、駆除できたと勘違いします。内部では依然として幼虫が活動していますので、被害範囲を広げてしまうためお薦めできない方法です。
アフリカヒラタキクイムシ駆除にマニュアルはなく、合板などに薬剤塗布する業者もいるようですが生態から考慮すると全く意味がありません。当社では、現地調査を実施、種類の特定、被害状況の把握をした上で対策立案及び見積を行います。そのため、未調査の時点では駆除等費用が不明です。アフリカヒラタキクイムシ駆除及び対策は阪神ターマイトラボのホームページをご参照いただきますようお願いいたします。
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