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2023年3月 8日 (水)

過去にシロアリ防除処理されていますが

雪見障子のシロアリ被害 昨日はいつもお世話になっている設計事務所の先生からの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。築70年を超えるリフォーム計画中の物件で、雪見障子や広縁に被害が確認されているとのことからシロアリ調査で同行しました。

写真は雪見障子のシロアリ被害で、隣接する畳や広縁にもシロアリ被害が確認されています。床下側から点検調査を実施した結果、当該箇所の床下側では被害等確認されませんでした。広縁側からの点検調査では広縁の根太等に被害が確認され、侵入方向を辿ると犬走のクラック部分に蟻道の噴き出しがありました。

これが侵入経路で基礎化粧モルタルの内部をとおり広縁に被害を与えるとともに、根太を水平方法に移動して雪見障子に到達したものと考えられました。そのため、土台には一切被害が確認されていない状態となっています。

これ以外に玄関枠に被害及び蟻道が確認されるとともに、床下の一部で蟻道の構築が確認されました。過去にシロアリ防除処理されていたようで、土台には無数の穿孔処理跡が確認されました。お施主さまからの聞き取り調査では、かなり以前にシロアリ防除処理を実施したとのことでした。

一般的なシロアリ防除処理は薬剤大量散布で、空爆するかの如く薬剤をまき散らします。薬剤によってシロアリが侵入できない状態を作り上げますが、シロアリのコロニーを的確に駆除する処理ではありません。そのため薬剤の残効性が消失すると、シロアリは当該事例のように再侵入します。ですのでシロアリ防除業者は薬剤の効果が切れるので保証期間が過ぎれば、薬剤の再処理を勧めるのです。上手く儲けるための仕組みと言えるでしょう。

当社ではシロアリ駆除をベースとしたシロアリ対策を実施していますので、5年が経過したからといって薬剤の再処理は薦めません。地中にあるシロアリのコロニーは駆除できているので、これまでの事例を見ても再侵入はよほどのことがない限り侵入しないのです。ですので薬剤処理ではなく、安全で安価な定期的な点検調査を薦めるのが当社のスタイルです。

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