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2023年8月31日 (木)

想定内

やはり確認されたシロアリ被害 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。先日ご紹介したリフォーム中の物件で、前回部分的に床組みを撤去した箇所のシロアリ対策を実施しています。

今回は未撤去部分である床下側のシロアリ対策で、施工前に床下側の点検調査ができていなかったことからシロアリ調査を実施しました。調査結果は右の写真のとおり、玄関側壁床下側でシロアリ被害が確認されました。

この物件は築40年で、構造は石場建である伝統工法です。おそらく新築時には薬剤処理されているものと考えられ、被害はこの1箇所でした。築年数を考慮すると有機塩素系薬剤を使用した可能性が高いため、ほとんどの部位でシロアリ被害がなかったものと考えられました。

有機塩素系薬剤は殺虫力に優れているものの、投下有効成分量が多く一部の薬剤と比較して100倍、以上も撒かれます。安全性にも問題がある上難分解性のため、環境汚染の問題もあります。これら難分解性かつ高蓄積性であり、人または高次捕食動物に対する長期毒性を有する化学物質であるため1986年9月第1種特定化学物質に指定されています。以降、製造、販売、使用は禁止されています。

クロルデンが処理された家屋では、シロアリ被害が確認されるケースは殆どありません。難分解性とはいえ分解される条件であったり、施工ムラなど不効となるケースも散見されるのは事実です。石場建伝統工法は地面と木材が近いため、シロアリ侵入のリスクが高くなります。ましてや当該地域はイエシロアリ生息地域ですのでシロアリ対策は必須と判断しました。

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