徘徊
昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。室内でクロアリが徘徊するとのことから、現地調査が今回の案件です。
早速現場で調査を行うと、洋室でクロアリの徘徊が確認されました。クロアリを捕獲し、簡易顕微鏡で同定した結果、当該ブログでよく紹介しているルリアリでした。
お約束のようにお施主さまはアリの巣コロリ(市販されているアリ用毒餌剤)を設置されたものの、ルリアリは見向きもしないとのことからハウスビルダーさんの相談されたのが経緯です。これは何度もご紹介しているとおり、ルリアリの食性と毒餌剤の誘引剤が一致していないため毒餌剤に興味を示さないのです。
これはタンパク質を好むルリアリの生態によるもので、毒餌剤にタンパク質を添加するのが難しいという問題があるためです。最近はタンパク質を好むアリにも対応できるようにと改良した商品も販売されていますが、実際の現場ではあまり効果は得られていないようです。これは生息環境によって、ルリアリの嗜好性が異なるのが理由です。それだけに現場での調査で、ルリアリの動きだけでなくその場の環境も調査するのが重要なのです。
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