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2023年12月31日 (日)

2023年度総括

薬剤特性を生かしたシロアリ駆除 2023年もいよいよ今日1日を残すこととなりました。2020年から新型コロナウイルスですが、5月には5類感染症へと移行されました。新型コロナウイルスの変異に伴い、弱毒性化されたとはいえ知り合いが新型コロナで亡くなっていますので軽視は禁物だと思っています。

今年1年の振り返りですが、昨年上市された新剤を現場投入しています。遅効性を謳い文句にするメーカーさんが多くありますが、より伝播性が生かされるためには遅効性が重要です。伝播性が生かせる遅効性を有する薬剤は、そう多くありません。

昨年から使用している薬剤は非常に高性能で、希薄濃度ながら少量で効果を示し右の写真のとおり被害部から乾燥した死骸が大量に落ちてきます。この薬剤は安全性も秀逸で、非公式ながら最大無作用量の値が非常に高いのが特徴です。使い手を選びますので、この薬剤を使いこなすことができればシロアリ駆除は画期的なものとなります。

シロアリ駆除で高濃度の薬剤を大量散布することは、いずれ終焉を迎えます。環境問題などを考慮すると自然の流れでしょう。いつまでも大量散布にこだわっていては、技術進歩がないことに早く気付いて欲しいものです。

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2023年12月30日 (土)

水は必須です

水を飲むアメリカカンザイシロアリ 今日ご紹介するのは、アメリカカンザイシロアリ飼育ケースからのご紹介です。飼育ケース内に水を与えると、水を飲みにくるアメリカカンザイシロアリの擬職蟻です。

研修会でアメリカカンザイシロアリの生態を紹介すると、一番驚かれるのが水を飲みにくる様子です。静止画ではわかりにくいのですが、動画で見るとしっかりと水を飲んでいます。

アメリカカンザイシロアリも昆虫ですので、生命維持には水が必須です。乾燥した木材を食害するため乾材シロアリと呼ばれおり、米国でも drywood termite と呼ばれています。そのため、水がなくても生息できると思われている方がおられるようです。

大量のシリカゲルを入れた容器内にアメリカカンザイシロアリが生息する木片を投入したところ、半年後には非破壊シロアリ探知機に生態反応が得られなくなりました。過乾燥状態で木材中の水分が失われると、アメリカカンザイシロアリも生息できないようです。

但し、通常の木材には結合水や自由水が含まれていますので、アメリカカンザイシロアリの生息は可能です。気乾状態でも生息は可能なのか、繊維飽和点で生息が可能なのかは今後の課題にしたいと思います。

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2023年12月29日 (金)

迎春準備

迎春準備 年末も近づきメーカーさんが年末の挨拶に来られたり、片付けものをしたりと迎春準備を少しづつ行っています。同時にお待たせしている報告書や請求書の作成を、順次行っています。

現場作業もやっと終了したので機械類のメンテナンスを実施したいのですが、今年は溜まりに溜まった種類作成を優先しないといけないようです。

業務車の改造もまだ終了しておらず、研修会の資料作成も進んでいません。現場作業を最優先にしてきたツケがまわってきた状態です。兎にも角にも、課題を一つ一つ対応していく年末となっています。

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2023年12月28日 (木)

押入で確認された木粉

押入で確認された木粉 右の写真は、先日お伺いした大阪府内の物件で撮影した1枚です。いつもお世話になっている設計事務所の先生からの依頼で、現地調査のため同行しました。

リフォームした押入で木粉の堆積が確認されているとのことで、大掃除でこの木粉に気付かれたとのことです。発生場所は押入ですが、壁面の合板に小孔が確認されました。内部から虫体死骸を採取、簡易顕微鏡で同定を行いました。採取された虫体死骸は、外来種のアフリカヒラタキクイムシでした。

アフリカヒラタキクイムシは、屋外で普通に見られる昆虫ではありません。国内での発生箇所は、輸入された木材をストックして置く倉庫ぐらいしかありません。多くは輸入元の国で産卵され、繁殖するケースが主と考えられます。

メーカーさんは製造時に熱処理するため、産卵された卵は致死すると主張されます。これは正解ですが、その後の保管時に産卵されてしまうと元も子もありません。保管時まできちんと管理できているか、証明することは難しいようです。

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2023年12月27日 (水)

解体されたトイレ土台の被害

解体されたトイレ土台の被害 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォーム中の物件で、浴室等解体が終わったことから現地調査のためお伺いした次第です。

写真は解体されたトイレで、四方を布基礎で囲まれています。換気口がなく、基礎の内側は土で埋められていたとのことです。土台部分は腐朽と蟻害が確認されていますが、古い被害と考えられました。

ちなみに浴室も同様で土台部分に腐朽と蟻害が確認されており、古い被害と考えられました。現時点でシロアリの活動は確認されていませんが、薬剤処理跡はありませんので駆除された訳ではありません。

状況をハウスビルダーさんに説明、お施主さまに伝えていただくようお願いしました。結論的には被害の確認された付近では、薬剤処理は必須と判断しました。

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2023年12月26日 (火)

上手く入れ込めたか

薬剤注入処理跡 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にシロアリ対策でお伺いしました。半年前の床下点検調査で、シロアリの活動が確認されています。

結構厄介な物件で、変な増築の仕方により基礎が二重となっています。基礎面に蟻道がないにもかかわらず、土台にシロアリ被害が広がっていました。被害部から超低圧でゆっくりと注入し、被害部から侵入経路に対して薬剤が流れるよう処理を行いました。

処理後、屋外側から確認した様子が右の写真です。上手く薬剤が入ってくれたようで、これでコロニーの駆除は完了したものと考えられました。

ちなみに施工まで半年以上時間を要したのは、他のシロアリ防除業者にもシロアリ調査を依頼したことが理由です。これは小員もいつもお施主さまに言いますが、他のシロアリ防除業者に調査を依頼し、話しを聞いてみてくださいと進言しています。

お施主さまは、他のシロアリ防除業者の話しはいい加減過ぎて、薬剤を撒くのでシロアリは駆除できますの一点張りだったとのこと。シロアリはどのに住んでおり、どのように侵入して被害を与えているかの話しを小員はきちんとしますが、複数のシロアリ防除業者はそのような詳しい話はなかったとのことです。薬剤についても同様で、安全ですの一点張り。施工液は普通物なので安全ですと、いい加減な説明だったそうです。

シロアリ防除業者でこれだけ差があるのかと、実感されたようです。当社では口頭でも説明しますが、書面でも説明します。とてもわかり易かったとお施主さまからいただく言葉が、小員の原動力です。

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2023年12月25日 (月)

羽アリを見たことがない

大引から垂れ下がる群飛孔 右の写真は、先日シロアリ調査でお伺いした現場で撮影した1枚です。浴室につながる大引で、シロアリ被害が確認されています。縦方向に伸びる蟻道は、羽アリの出口である群飛孔です。

ちなみにこの物件では、浴室入口付近でシロアリ被害が確認されています。しかしお施主さまからの聞き取り調査では、これまでに羽アリを見たことがないとのことです。

シロアリの生息があると、必ず羽アリが発生すると思われている方が結構多いようです。羽アリが発生するには、基本的に巣(コロニー)の成熟が必要です。成熟に伴い新たなコロニーの創生のために羽アリが発生する場合もあれば、餌場の減少によるコロニー生息数を削減するために羽アリを発生させる場合もあります。

羽アリは必ず室内側で発生するとは限らず、多くは床下で発生します。ヤマトシロアリの羽アリは、灯りを求めて明るい所に出てきます。それを人は目にしますが、それが浴室であったり玄関であったりします。ヤマトシロアリの羽アリが灯りに集まらないと言われる方は、シロアリのことを何も知らない方ですので言われることを信じてはいけません。

シロアリが被害木材中から出てきた場合に、たまたま灯りが室内側であっただけにしか過ぎません。床下で羽アリが発生した場合、多くは床下換気口から出ていきます。時間にすると僅かなので、タイミングが合わないと目にする機会がありません。シロアリは知らない間に侵入し被害を広げていきますので、重要なのはきちんと床下の点検調査を行うことです。

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2023年12月24日 (日)

羽アリは発生しています

羽アリの発生した木材 今日ご紹介するのはアメリカカンザイシロアリ飼育ケースからのご紹介です。この木材は3年前に現場からいただきました。ベランダのデッキ部分で被害が確認された木材です。

持ち帰ってから半年以上、糞の排出はありませんでした。その後観察を続けると僅かに糞の堆積が確認され、ちゃんと繁殖してくれていました。気になったのは工務店さんがデッキを解体する前に、市販の殺虫スプレーを噴霧していたことでした。それに負けず繁殖してくれたようです。

ちなみにこの飼育ケースでは、羽アリの発生も確認されています。しかし糞の堆積量ですが3年が経過しても総量がこの程度で、生息数自体はそう多くないようです。これがアメリカカンザイシロアリの特徴です。

アメリカカンザイシロアリの被害はゆっくりと進行します。ですので生息場所をピンポイントで捉えて、駆除することが必須です。受動的には糞の排出孔及びその付近から対応することですが、能動的には非破壊シロアリ探知機を用いて生息場所をピンポイントで捉えて対策することがよりベストです。

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2023年12月23日 (土)

室内にはありませんが

ライトトラップ捕虫紙 右の写真は先日アフリカヒラタキクイムシ対策を実施している物件から回収した、ライトトラップ捕虫紙です。発生期が終了したことから、今期の捕虫数のカウントを行いました。

この物件では対策を開始してから、10年以上経過しています。いまだにライトトラップ捕虫紙に捕獲されています。ちなみにこの物件では、室内側でアフリカヒラタキクイムシの被害はありません。当初、フローリングで虫孔とフラス(木粉状の糞)が確認されましたが、薬剤処理と物理的対策により翌年には発生が終息しています。

終息したと思っていても、それで対策を止めてはいけません。壁内等見えない場所で発生している可能性があり、それらが繁殖するケースがあるためです。ですので天井裏などにライトトラップを設置し、アフリカヒラタキクイムシが生息しているか否かを調査することが必須です。

この物件では室内側で発生は終息したものの、ライトトラップにはコンスタントに捕獲されています。対策を実施していますので、発生がある程度抑制された状態です。これを実施しないと繁殖が進み、カーテンボックスなど合板が使用されている箇所から被害が現れます。きちんと複合した対策を行うことが重要です。

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2023年12月22日 (金)

積み残し案件

蟻道構築部周辺に活動は確認されていません 昨日は一昨年からの積み残し案件である大阪府内の物件にお伺いしました。鉄骨造の事務所でイエシロアリの羽アリが発生した案件です。狭小の地下ピットで蟻道の構築が確認され、ブリングシステムを採用し対応しました。

一昨年にご相談いただき現地調査した際には、蟻道部に対して市販の殺虫スプレーが噴霧されており異常行動をきたしていました。鉄骨造の事務所であるため被害部が殆どなく、蟻道のみ伸びる状態であったことからブリングシステムを採用したのが背景です。

ブリングボックスにはなかなか侵入しない状態が続きました。ボックス設置位置を数回変更しましたが、侵入することはありませんでした。その間のイエシロアリの動きですが、殺虫スプレーの忌避性により設置後から直ぐに姿を確認することはありませんでした。

今年も継続的にブリングボックスを設置しましたが、ボックス内への侵入、蟻道付近での活動は確認されませんでした。敷地内ではイエシロアリ羽アリシーズンに1匹のみ確認されたとのことです。大阪市内では最近イエシロアリ被害が増えており、恐らく近所の被害部から飛来したものと考えられました。一旦、ブリングボックスは撤去し、次年度以降は施設責任者の方と連絡を取りながら必要に応じて対応することとしました。

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2023年12月21日 (木)

床下動線

床下動線の悪い人通口 右の写真は、先日シロアリ調査でお伺いした物件で撮影した1枚です。この物件では建物の半分しか床下点検調査ができていません。その理由として、基礎にある人通口(床下通気口)が狭いことが挙げられます。

この物件の基礎はコンクリートブロックでできており、コンクリートブロック1つ分が通気口となっています。コンクリートブロックの一般的なサイズは390㎜×190㎜となっており、小員の体のサイズでは通過することができません(殆どの方は通過できないようです)。

コンクリートブロックの地面と接した部分では、エフロレッセンスも確認されています。そもそも基礎には強度的に適しておらず、設計士の先生から見ると残念な構造でしょう。ましてや海岸線から近いうえ、海抜も低くなっています。その上、床下の高さ低く、点検調査を実施するのも一苦労です。

今回点検調査できなかった部屋は和室ですので、床下点検口は床板を切り必要な補強をすることで対応可能です。春までには実施する予定で未調査部分の点検調査が完了次第、具体的なシロアリ対策を策定したいと思います。

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2023年12月20日 (水)

基礎型枠

残された基礎型枠 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォームを予定している物件で、事前のシロアリ調査がこの日の案件です。

床下側から点検調査した結果、現時点でシロアリ被害、侵入及び生息は確認されませんでした。穿孔注入処理跡が確認されていることから、過去のシロアリ予防処理が実施されたものと考えられました。

リフォームに伴い薬剤処理の必要はないと考えられましたが、最終的にはお施主さまとハウスビルダーが相談して実施をするか否かを決めることとなりました。

床下では侵入リスクのある箇所が確認されました。それが右の写真で、基礎面に木材が埋まった状態が確認されました。これは布基礎を造る際に型枠を使いますが、上手く剥がれず残った状態です。

地面と木材が直に接していますので、シロアリからすれば外敵に襲われることなく侵入可能な餌場です。実際の現場ではこの基礎型枠が蟻道が伸び、土台まで到達している事例が確認されているため注意が必要な箇所となっています。

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2023年12月19日 (火)

床下点検調査

床下点検調査 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件に点検調査でお伺いしました。数年前に浴室リフォームを実施した物件で、お施主さまからの依頼で同行しました。

ハウスビルダーによると浴室リフォームをした際、シロアリ対策を実施していないとのことです。それに不安を感じたお施主さまが、ハウスビルダーさんに相談されたところシロアリ調査を薦めたことが今回の点検調査となりました。

床下側から点検調査した結果、現時点でシロアリ被害、侵入及び生息は確認されませんでした。床下構造ですが、布基礎に土間コンクリートを打設した構造です。布基礎と土間コンクリートの接合部がシロアリの侵入経路となりますが、当該物件では隙間が少なかったことがシロアリ未侵入の理由と考えられました。

お施主さまには現状を説明し、薬剤処理によるシロアリ対策のメリットとデメリット、定期的な点検調査のメリットとデメリットを説明させていただきました。最終的にはお施主さまとハウスビルダーさんが協議して決めることとなりました。

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2023年12月18日 (月)

捕虫紙検定

捕虫紙検定 右の写真は先日アフリカヒラタキクイムシ対策でお伺いした物件から回収した、ライトトラップ捕虫紙です。今年の5月に捕虫ランプと捕虫紙を新しくしています。今回、この捕虫紙検定を実施しました。

昨年の11月から今年に5月まで設置した際の捕虫紙検定の結果ですが、アフリカヒラタキクイムシの捕獲は確認されませんでした。5月以降は本格的なアフリカヒラタキクイムシ発生シーズンであったことから、結果が非常に気になりましたが結果的には捕獲は確認されませんでした。

この結果から、壁内等目に見えない場所での発生がないと考えられます。押入壁面に虫孔及び糞の堆積が確認されていましたが、これは室内側だけに発生する訳ではありません。壁内側も発生していると仮定した場合、壁内で使用されている広葉樹系材料があれば繁殖可能です。ですので、この発生を確認するのがライトトラップです。

ライトトラップによりアフリカヒラタキクイムシが捕獲できるメカニズムは、このブログの過去に記事をみていただけるとわかると思います。

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2023年12月17日 (日)

復活

復活したアメリカカンザイシロアリのコロニー 今日はアメリカカンザイシロアリ飼育ケースの一つをご紹介したいと思います。右の写真はオヤシロアリ技研の尾屋さんからいただいた、アメリカカンザイシロアリの生息が確認された丸太です。

薬剤試験のためこの丸太からアメリカカンザイシロアリを500頭以上を採取し、実験に供試しました。そのため丸太から糞の排出は15年以上確認されず、生息していないのではと考えられました。しかし昨年から糞の排出が確認されるとともに、有翅虫(羽アリ)の羽化も確認されました。

昨年の糞の排出量は僅かでしたが、今年はかなりの量の糞の排出が確認されました。かなり危機的な状況の数まで減ったものの、その後少しづつ増えかなりの生息数まで戻ったものと考えられました。非破壊シロアリ探知機を用いて確認しても、反応がかなりあることを考慮すると相当な生息密度と考えられました。

アメリカカンザイシロアリのが木材中に侵入し繁殖し始めてから、かなりの生息密度になるまで相当時間がかかるようです。糞の排出が少量の場合、コロニーの数はまだ少ないと考えられますので、やはり早期対応が重要と考えれます。早期発見については、お住いの方が早く糞の堆積である異変に気付くか否かがポイントです。その上で、きちんとピンポイントで駆除処理することが必須と考えます。

アメリカカンザイシロアリは、完全駆除が難しいシロアリです。アメリカカンザイシロアリ被害が確認される地域では、羽アリによる外部侵入があることが理由です。ですので糞の排出が確認された段階で、一つづつコロニーを駆除する丁寧な処理必要が必須です。

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2023年12月16日 (土)

対策を組み合わせること

ライトトラップによる捕虫数調査 昨日はアフリカヒラタキクイムシ対策で大阪府内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっている設計事務所の先生の案件です。

この物件は中古物件で、購入されたお施主さまが押入壁面の小孔と押入内の木粉堆積に気付かれました。それを設計事務所の先生に相談したところ、小員に現地調査させていただいた次第です。

当該物件で発生が確認されたのは外来種のアフリカヒラタキクイムシで、虫孔数は押入壁面で数百を超えいます。具体的な対策として、押入壁面の全撤去、構造的に未撤去部分への薬剤処理、防虫合板による修復を実施しています。併せて小屋裏などにライトトラップを設置して、生息の有無の確認を実施しました。

アフリカヒラタキクイムシ対策で間違いなのは、被害材の部分撤去です。経験上、被害の確認されている部位だけに生息していることはありません。周辺を含む材料にはほぼ生息していると考えて対策を実施すべきです。

また、虫孔からの薬剤注入は限界があります。薬剤を木材中に注入したと思っていても、ほぼ注入できていないのが現状です。木材中に薬剤を充満させるためには、かなりの工夫が必要です。ましては木材表面に薬剤を塗布する処理は、全く意味のない処理です。これを平然と実施する防除業者がいますが、全くヒラタキクイムシの生態を理解していない証拠なのでご注意ください。

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2023年12月15日 (金)

大掃除

死骸はトビイロケアリの羽アリ 昨日はいつもお世話になっている設計事務所の先生からの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。大掃除をしていた際、羽アリが大量に確認されたとのことです。

お施主さまからの聞き取り調査では、コーナーチェストを移動させたところ羽アリの死骸が大量に確認されたとのことです。確認された羽アリ死骸を保管していただいていたので、簡易顕微鏡で同定を行いました。それが右の写真で、トビイロケアリの羽アリでした。

トビイロケアリの羽アリは、梅雨時期から初夏にかけて発生します。恐らく、窓枠の隙間から侵入したものと考えられます。トビイロケアリは腐朽した木材に営巣することが知られており、浴室壁内や土台に営巣するケースが多く確認されます。

室内側でトビイロケアリ徘徊の報告がないので、壁内に営巣している可能性は低いと考えられます。ですので当面様子見、特に春以降が活動期になりますので、注意してもらうようお願いしました。

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2023年12月14日 (木)

一部撤去

浴室側土台被害部 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォーム中に物件でシロアリ被害が確認されたことから、シロアリ対策でお伺いした次第です。

この物件は内装のみのリフォーム予定でしたが和室の畳を上げた際、床板にシロアリ被害が確認されたそうです。被害の確認された床板を捲ると、根太はかなりの被害で大引も一部被害が確認されました。

最も被害が甚大であったのが浴室に隣接した土台で、右の写真のとおりです。厄介なのが当該箇所は基礎面に蟻道の構築が確認されていますが、浴室内側が侵入経路となって被害を与えている箇所もありました。

かなりの可能性で他の床下部分にも被害があるものと考えられましたが、その他の床下についてはコストアップとなるため調査すら実施しないとなりました。今回の処理は必要最小限な箇所のみとなりましたので、施工報告書にはその他の箇所で被害がある可能性が極めて高いと記載する予定です。

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2023年12月13日 (水)

床組に被害はありませんが

床下に放置された木片のシロアリ被害 昨日は兵庫県内にある物件での、シロアリ調査でした。住宅管理を自身でされているオーナーさんからの依頼で、これまでにも幾つかの物件でシロアリ調査を実施しています。

木造平屋の古い物件で築年数は結構経過しており、1981年の改正建築基準法以前の建物で所謂旧耐震と呼ばれる建物です。床下側からの点検調査した結果、現時点で床組等へのシロアリ侵入及び被害は確認されませんでした。

しかしながら、床下に放置されていた木片にはシロアリ被害が確認されました。それが右の写真ですが、現時点ではシロアリの活動は確認されませんでした。しかしながら古い被害という訳ではなく、再侵入のリスクを含んだ被害でした。

今後は耐震をどうするかなど、建築士の先生と相談しながら進めるとのこと。阪神大震災をくぐり抜けたのは平屋であったことが理由の一つでしょうが、一度大きな地震を受けているのできちんと専門家に判断して貰うことが重要です。

写真でみてわかるとおり、床下土壌の含水率は高い状態にあります。できればこの辺りも改善して貰えると、必要最小限のシロアリ対策で対応できると思います。

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2023年12月12日 (火)

防蟻対策から見た構造

注意すべき箇所 昨日はいつもお世話になっている建築士の先生との打ち合わせでした。新築物件で、構造的にシロアリ対策を実施したいとのことです。

近年の物件はベタ基礎構造ですので、シロアリは比較的侵入し難い構造です。しかし、侵入しない訳ではありません。実際に侵入した事例を確認しながら、どのような工夫をすべきかを説明させていただきました。

特に注意すべきは玄関で、右の写真はとある現場で撮影させていただきました。この構造の場合、玄関枠に被害が出る事例の典型的な事例です。シロアリが通過できる隙間が多くあるため、玄関枠や付け框などの木部に到達できれば被害が発生するのです。薬剤処理で補完できる場合もありますが、薬剤の種類によって効果不十分になるケースもあるため注意が必要です。

建築士の先生からご質問をいただいたのが、ホウ酸製剤です。ホウ酸製剤処理された木材は食べられないという性能ですので、処理されていない木材があれば被害を受けます。実際に内装材に被害が見られた事例もあります。ですので薬剤に頼るのではなく、できるだけ構造的にシロアリが侵入しない工夫が必要と小員は考えます。

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2023年12月11日 (月)

給水

給水に伴い這い出てきたアメリカカンザイシロアリ擬職蟻 今日は飼育ケースの、アメリカカンザイシロアリをご紹介したいと思います。写真は先日撮影したもので、アメリカカンザイシロアリ擬職蟻の徘徊が確認されています。

アメリカカンザイシロアリ擬職蟻は、通常木材中で生活しておりあまり目にする機会はありません。しかしこの日は多くのアメリカカンザイシロアリ擬職蟻の徘徊が確認されました。

この理由ですが、給水が原因です。通常3箇月を目安に給水しているのですが、ここのところ忙しいこともあり、5箇月ほど給水していない状態でした。給水をしてから数時間すると、アメリカカンザイシロアリ擬職蟻が水を飲むため木材中から出てきたのです。

アメリカカンザイシロアリは乾燥した木材を食害するため、水は不要と思われている方が多いようです。しかしアメリカカンザイシロアリも昆虫で、水は必須成分です。木材中に含まれる自由水を供給源としていますが、それだけ満足できるものではないようです。

実際の現場でも垂木や鼻隠しなど雨掛りなどに、よく被害が確認されています。アメリカカンザイシロアリを飼育観察すると、いろいろな生態が見えてきます。特に書籍や文献、ウェブサイトに記載されている内容と異なることは多くありますので、これら内容を鵜呑みにはしない方がよいと思います。

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2023年12月10日 (日)

新築家屋

徘徊するフタヒゲホソヒラタムシ 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。室内で小型の虫が徘徊しているとのことから、現地調査でお伺いした次第です。

現場で虫体を確認、捕獲して簡易顕微鏡で確認した結果、フタヒゲホソヒラタムシでした。フタヒゲホソヒラタムシは貯蔵穀物以外にも、カビを餌としています。ちなみにこの物件は新築物件で、築後2年が経過していません。

新築物件でフタヒゲホソヒラタムシが発生するケースのほとんどはカビです。新築直後は湿度の高い状態にあるため、換気が不十分の場合にカビが発生します。そのカビを食餌するため外部から侵入したフタヒゲホソヒラタムシが、繁殖するケースがあります。

フタヒゲホソヒラタムシは屋外にも生息していますので室内で確認された場合、家屋に問題があるとは言い難く、管理が不十分であることが殆どです。

必要であれば殺虫処理とカビ対策が必要となりますが、これからの季節を考慮するとしっかりと換気を行えば来シーズン発生する可能性は低くなるのではないでしょうか。

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2023年12月 9日 (土)

窓際の死骸

窓際で確認されたサクラアリの死骸 昨日はいつもお世話になっている設計事務所の先生からの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。窓際でクロアリが徘徊されたとのことからお伺いした次第です。

現場で窓際に調査を実施すると、クロアリの死骸が確認されました。その死骸を採取、同定した結果、サクラアリの死骸でした。お施主さまからの聞き取り調査では、先月の中旬ごろ確認されたとのことです。1週間ほど確認されたようで、その後は確認されていないとのことです。

恐らくサクラアリの羽アリに併せ、働きアリが徘徊したものと考えられました。当該物件は床下構造がベタ基礎なので、外壁側からの外部侵入と考えられました。壁内に営巣している可能性は極めて低いため、当面様子で十分ですと説明させていただきました。

可能性として来春以降再侵入の可能性があるため、注意して観察いただくようお願いしました。クロアリの徘徊が確認された場合、安易に殺虫スプレーの使用はお薦めしません。かえって活動域を広げる可能性のあることが理由です。アリ用毒餌剤も活性の高い時期に設置しないと、効果不十分となります。いずれもアリの種から生態を考慮し、適切な対策を取ることが重要です。

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2023年12月 8日 (金)

腐朽の進行

腐朽が進行した床束 右の写真は、先日シロアリ調査でお伺いした物件で撮影した1枚です。床束が腐朽により大きな被害を受けています。

この物件は海に近く、海抜も低い条件となっています。その上、住宅が密集しており換気も悪いのが更に腐朽を進行させる条件となっています。

ある工務店に見てもらったところ、床組からやり直す必要があると言われたそうです。シロアリ調査のついでに床組の状態を確認しましたが、床束で腐朽の進行が確認されているものの、大引はしっかりしており腐朽は確認されていません。

この状態であれば、新たな束石とプラ束を追加するだけで十分対応可能と考えられます。床組からやり直すとなると費用が高額となりますが、プラ束を追加するだけであれば高額になることはありません。床下のカビ自体もかなり発生していますので、カビ対策も含めて考えたいと思います。

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2023年12月 7日 (木)

薬剤注入処理跡

薬剤注入処理跡 昨日はいつもお世話になっている建築事務所の先生からの依頼で、奈良県内の物件にお伺いしました。60年を超える物件で、洗面の被害部や床のブカブカが気になるとお施主さまが建築士の先生に相談され、シロアリ調査のためお伺いした次第です。

床下側から点検調査した結果、シロアリ被害が確認されました。いずれも薬剤注入処理跡が確認されており、現時点でシロアリの活動は確認されませんでした。

現時点でシロアリが侵入する雰囲気はなく、定期的な点検調査で対応は可能と考えられました。お施主さまの意向ですが、シロアリ対策として予防処理を考えたいとのことです。当該物件は遠方であること、床面積が広いことを考慮するとコスト面から圧倒的に定期点検調査が優位とは言い切れません。

当社の侵入防止処理は薬剤の大量散布ではなく、薬剤の特性、建物の構造、シロアリの生態を考慮し必要と判断した箇所のみ処理することで、大量散布よりも大幅に薬剤使用量を減らしたオリジナルの処理方法です。薬剤使用量も少ないため、大量散布よりも安価で対応可能です。ですので定期点検調査の回数が多いと、当社オリジナル工法とコスト面で差がなくなってきます。両方を提案し、最終的にはお施主さまに判断を仰ぎたいと思います。

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2023年12月 6日 (水)

部分シロアリ駆除処理

部分シロアリ駆除処理 昨日はシロアリ駆除処理のため、大阪府内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、春に玄関からヤマトシロアリの羽アリが発生した物件です。

この物件では床下点検口がなかったことから、新設いただきましたが問題点がありました。基礎に人通口(床下通気口)がなく、新設しては新たな箇所に新設をしなければいけない状態でした。

事前のシロアリ調査で、玄関上り框付近でシロアリ被害と蟻道の構築が確認されました。基礎面に蟻道はないため、このようなケースでは玄関側の地中からの侵入と考えられます。ちなみのその他の床下では古いシロアリ被害が確認されましたが、いずれも薬剤処理跡が確認されました。そのためシロアリ対策としては、玄関周辺のみの部分的なシロアリ駆除処理で十分対応可能と判断しました。

シロアリ駆除処理として、玄関周辺では羽アリの発生が確認された玄関壁面コーナー部分は勿論、玄関枠、玄関土間下、上り框付近に薬剤処理を行いました。地中のコロニーを意識して、これら複数の箇所から処理を実施させていただきました。

床下全面に薬剤処理をしていませんので、今後は定期的な点検調査されることをお施主さまにお薦めさせていただいています。ご家族にアレルギーをお持ちなので、必要最小限の薬剤量でシロアリ対策を実施することに喜んでいただけました。

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2023年12月 5日 (火)

少発

アメリカカンザイシロアリ飼育ケース 今年はあまりご紹介できていなかった、アメリカカンザイシロアリ飼育ケースからご紹介したいと思います。今年の傾向として、羽アリの発生が少発であったことが挙げられます。

アメリカカンザイシロアリの羽アリは季節を問わず、真冬でも発生します。しかし当社で飼育中のアメリカカンザイシロアリの羽アリが最も多く発生するのは、5月中旬から下旬です。これは実際の現場でも同傾向にあります。

しかし今年は2月に纏まった発生があり、例年最も発生する5月中下旬には発生がありませんでした。その代わりに7月下旬に纏まった発生がありました。過去にもこのような現象は見られたことがあり、結論的にはアメリカカンザイシロアリの羽アリ発生時期は特定していないということになります。

残念ながらアメリカカンザイシロアリの生態を理解していないシロアリ防除業者のホームページには、6~9月の日中に羽アリが発生すると記載されています。酷いシロアリ防除業者になると、アメリカカンザイシロアリすら見たことがないのが現状です。生態を理解していないのに、対策を実施することなどあり得ません。

小員もアメリカカンザイシロアリの生態を、理解しているとは思っていません。だから、飼育や現場での観察から生態を理解しようとしているのです。シロアリ対策の基本はシロアリの生態を考慮することで、薬剤を大量に使うことではありません。ましてや室内で処理するケースの多いアメリカカンザイシロアリ駆除の現場では、どれだけ薬剤使用量を減らすことが重要です。

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2023年12月 4日 (月)

再発しやすい種類

侵入経路薬剤処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。先々月に調査を実施した物件で、室内にサクラアリが侵入している案件です。

サクラアリは小型のアリで、晩秋から初冬にかけて羽アリの発生するのが特徴です。小型のアリのためトビイロケアリなどとよく間違えられますが、トビイロケアリは初夏に羽アリが発生するため明確な違いとなっています。

この物件では屋外側から侵入が確認されており、テラス部分から掃き出し窓の隙間から侵入していました。薬剤処理は侵入経路を中心に処理を実施しました。

サクラアリは経験上、再発しやすい種類のアリとなっています。元々生息数の多いアリであり、再発ではなく、別のコロニーが侵入するケースもあります。

羽アリ時期が晩秋以降のため、活性が低くなる時期となるため、薬剤が効率的に効きにくいことも理由の一つです。特に来春の状況を確認しながら、再処理が必要かどうか判断したいと思います。

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2023年12月 3日 (日)

住宅医スクール2024告知

住宅医スクール2024告知 先日いつもお世話になっている一般社団法人住宅医協会事務局さんから、住宅医スクール2024の講師依頼をいただきました。住宅医スクールは2013年から講師をさせていただいており、2024も快諾させていただきました。

住宅医スクールは、一般社団法人住宅医協会が主催する既存住宅の調査診断・改修設計・施工・維持管理等の基礎から実践までを学ぶ実務者向けスクールです。英国の建築病理学を参考に、2006年に岐阜県立森林文化アカデミーで開講した木造建築病理学講座の内容をベースとして2009年に名古屋で開講されました。

その後、東京や大阪を始め毎年各地で開催していましたが、2021年から新型コロナウイルスによりオンライン形式により開催されています。既存住宅の調査・診断から性能向上改修・維持管理まで1年間で体系的に学べる実務者向けスクールで、地域の住まいのドクターとなる『住宅医』を育成・認定されています。

講義内容は、構造・温熱・省エネ・高齢者・防火・耐久性等全11回22講義で構成されています。住宅医スクール2024の題目は、昨年から少し変更となり木材劣化の基礎と対策②『シロアリの生態と蟻害の事例、防蟻対策』で3月16日(土)の予定です。これまでの講演内容から、事務局さんで最適な題目としていただきました。

住宅医スクール2024は今季で15期となり、2月から11月まで開催、オンラインにて年1回通年制で合計11日間 22講義が開催予定となっています。詳細は一般社団法人住宅医協会の住宅医スクール2024をご参考ください。オンライン講義のためオンデマンド受講も可能で、1日(2講義)から受講可能でスポット受講は10,000円/2講義となっています。ちなみに小員の講義の日には、昨年同様京大大学院簗瀬准教授による木材劣化の基礎と対策①『木材腐朽菌・害虫の生態と対策』となっています。

小員の講演では、実際の現場でのシロアリ蟻害事例から調査診断のポイント、シロアリの生態を考慮したシロアリ対策、駆除処理や予防処理の実例、シロアリ防除用薬剤など多岐に渡る内容を予定しています。当社では三現主義、『現場』『現物』『現実 』の3つの『現』を重視、机上ではなく実際に現場で現物を観察して現実を認識したシロアリ対策をコンセプトとしています。それらアカデミックな内容で情報を提供できるよう、講義プレゼン作成のための資料集めを空き時間を見つけて始めたいと思います。

当社ではビルダーさん向けの講演やビルダーさん主催で一般の方向け勉強会の講師などもさせていただいておりますので、詳細は阪神ターマイトラボのウェブサイトをご参考ください。

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2023年12月 2日 (土)

食いついた場面を見たことがありません

食いついた場面を見たことがありません 右の写真は先日、シロアリ対策でお伺いした大阪府内の物件で撮影した1枚です。いつもお世話になっている設計事務所の先生の案件で、ウッドデッキにシロアリ被害の確認されています。

調査段階で確認されたのは、ウッドデッキの束付近で確認されたのはシロアリハンターという商品です。脱皮阻害剤を配合した毒餌剤で、シロアリが毒餌に食いつけば、巣まで駆除可能な薬剤として市販されています。

問題は毒餌剤に食いつくか否かで、これまで現場で十数例見てきています。しかしながら、1例も食い付いた事例は見たことがありません。いずれも被害の確認された近くに設置していますが、食いつきはありません。

シロアリからすれば巣での餌場までの経路が確立されているのに、わざわざ新しい餌場まで行くのはないに等しいと考えています。食いつかなければ何の効果もない商品で、一度くらいは食いついている場面にあってみたいと思います。

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2023年12月 1日 (金)

2023年12月度ウェブサイト更新

阪神ターマイトラボ2312トップページ画像今月も阪神ターマイトラボのウェブサイトを更新しました。今回のトップページ画像はシロアリ駆除処理の様子で、基礎コーナー部分から薬剤とともにシロアリが流出している様子です。

先月の前半は気温の高い状態でしたが、後半には一気に気温の低下しました。シロアリ駆除処理を実施した日は気温低下が続いた日でしたが、シロアリは元気に活動中でした。

シロアリは冬眠すると考える方がおられるようですが、シロアリは冬眠しません。冬季は活性が低下しますが、冬場でも活動しています。

当社では夏場と冬場では、薬剤の使用方法、処理濃度と処理量が異なります。シロアリの生態と薬剤の特性を考慮し、駆除に最適な方法で対応しています。

薬剤には必ず特性というものがあり、駆除には最適な濃度と処理量があります。しかし季節によって活性が異なりますので、濃度と処理量を変えることで効果的な駆除処理が可能となります。

当社ではシロアリを飼育しており、薬剤の特性を調べるために実験を行っています。メーカーさんの資料では薬剤大量散布した場合の結果であり、シロアリ駆除を目的としていません。シロアリ駆除するためには、より低濃度で効率的に処理することが重要だと小員は考えています。

高濃度薬剤を大量散布した場合、結果的にシロアリ駆除ができる場合があります。しかしシロアリ駆除の本質ではなく、あくまで空爆したかの如く処理しただけにしか過ぎません。当社では必要最小限の薬剤量で、効率的にシロアリ駆除を行います。詳細は阪神ターマイトラボのホームページをご参照ください。

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