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2024年6月30日 (日)

繁殖

徘徊するチャバネゴキブリ 昨日は厨房のゴキブリ対策で、大阪府内にある施設へお伺いしました。この物件は以前、シロアリ対策でお世話になった物件です。

この物件は施設ですので、床下がなくコンクリートが床面になっています。羽アリは出入口ドア付近で確認されました。この周辺に対して薬剤処理を行い、以降羽アリの発生やシロアリ被害は確認されていません。

今回はこの物件にある厨房でゴキブリが確認されるとのことから、対策依頼をいただきました。現地調査を行うと、チャバネゴキブリの徘徊が確認されました。

チャバネゴキブリがその生態から、屋外側から侵入してくるものではありません。持ち込まれた荷物とともに持ち込まれた個体が繁殖した結果と考えられます。

ちなみにこの厨房では、一度もゴキブリ対策を行ったことがないとのことです。年間管理方式でのゴキブリ対策を提案、実施することとなりました。

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2024年6月29日 (土)

6年前から

イエシロアリ蟻道の噴き出し 右の写真は、先日ウッドデッキの腐れでお伺いした施設の近所で撮影した1枚です。コーキングから蟻道の噴き出しが確認されています。

ウッドデッキの調査の後、いつもお伺いする施設内の店舗へご挨拶に行きました。この店舗では6年前に、更衣室に侵入した羽アリについてご相談をいただきました。

その際確認された羽アリはイエシロアリの羽アリで、室内灯に向かって集まったものと考えられました。幸いにもイエシロアリの侵入や営巣、被害等は確認されていません。

ちなみに写真の物件は、その施設の向かいにある建物です。ご紹介でこの物件にもお伺いしたことがあり、ブリングシステムでの駆除をお薦めしました。

しかし施工費用が高額なので、他のシロアリ防除業者の話しを聞いてみるとの回答でした。この建物は鉄骨のため、大きな被害が出ていないようでどうやらイエシロアリ駆除は実施されていない様子です。

この状態では、いつ施設へ侵入してもおかしくはありません。この施設は貴重な施設でもあるため、シロアリ予防処理は薦めたいと思います。

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2024年6月28日 (金)

侵入経路

薬剤注入処理 昨日はクロアリ駆除のため兵庫県内のマンションにお伺いしました。先日調査を実施した案件で、オーナーさまから正式の依頼をいただきお伺いさせていただきました。

侵入種は雑食性のアミメアリで、生息数の多さが特徴です。巣は屋外にあり外部から侵入しています。

侵入経路はキッチン窓枠や隣接する玄関の袖壁など、複数の箇所で確認されています。また玄関やキッチンと反対側にあたるベランダでも活動が確認されています。

これらアミメアリの活動範囲や侵入経路に対して、薬剤処理を行いました。室内側の処理ですので、一番に注意するのは安全性です。効果が高いからといって毒性の高い薬剤の使用は厳禁です。

濃度も可能な限り低い濃度できちんと効果を発揮させるのが、プロの仕事であると考えています。そのためには対象となりクロアリを同定し、その生態を考慮して対処する必要があるのです。

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2024年6月27日 (木)

処理不要

処理不要の床下 昨日はいつもお世話になっている建築士の先生からの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。玄関ホールの床がブカブカするとのことから、床下点検調査依頼をいただいた次第です。

床下側から点検調査した結果、現時点でシロアリ被害、侵入及び生息は確認されませんでした。問題の床のブカブカした部分では大引や根太もしっかりしており、合板の劣化によるものと考えられました。

合板には接着剤が使用されていますので、その接着剤の劣化が原因ではないかと考えられました。築年数も随分経過していますので、致し方無いところです。穴の開くリスクがありますので、リフォームを行うのが妥当でしょう。

当社のスタンスとしては、シロアリ侵入のリスクが低い物件では薬剤処理はお薦めしません。定期的な点検調査で早期発見に努めれば、特に問題ないのです。シロアリが侵入しないのに、高額な薬剤散布をするのはいかがなものでしょうか。それであれば、屋根や壁など雨水に対する対策に費用をかけるべきと小員は思います。

ちなみにこの物件は3ヶ月前にご相談をいただいたのですが、案件を多く抱えており昨日までお待ちいただいた次第です。みなさまにはご迷惑をおかけするかと思いますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

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2024年6月26日 (水)

似て非なるもの

ウッドデッキの腐朽 昨日はいつもお世話になっている施設にオーナーさまの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。ウッドデッキに被害が確認されているとのことから、調査でお伺いした次第です。

ちなみにこの物件は大阪府内にある施設で、飲食店舗や物販店舗などが入っています。ウッドデッキは飲食店の屋外側にあります。

その被害は右の写真のとおりで、シロアリ被害ではありません。腐れ(腐朽)による被害であり、このケースではウッドデッキの修復や交換が一般的です。

この施設では過去に何度かシロアリ被害があり、その都度シロアリ対策を実施しています。また、ネコノミが大発生した際も対策を実施しています。

今回はウッドデッキの腐朽だけでしたのでシロアリ対策は不要と判断しましたが、別の要因でシロアリ対策の実施を推奨する要件が見つかりました。これについては、別の機会でご紹介したいと思います。

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2024年6月25日 (火)

侵入防止処理

部分侵入防止処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。この物件は羽アリが発生した訳ではありませんが、お施主さまがシロアリ対策をしたいとの要望に対して実施することとなりました。

この物件の基礎構造は、布基礎+土間コンクリート構造です。そのため布基礎と土間コンクリートの接合部には隙間があるため、シロアリの侵入経路となるため注意が必要です。

ちなみにお施主さまは過去に実家で羽アリ発生を経験されており、その際のトラウマから対策を実施したいとのことでした。

今回薬剤処理を行うこととなりましたが、もう一つ薬剤処理をお願いされた理由がゴキブリです。お施主さまはゴキブリが嫌いとのことで、小員が説明したゴキブリに対する副次的効果に賛同されて実施させれいただきました。

ちなみに薬剤は大量散布する必要なく必要なところにだけ行えば良いのです。大量に散布すでばそれだけ余計な費用がかかり勿体ないのです。

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2024年6月24日 (月)

室内徘徊種

徘徊種はアミメアリ 先日室内でクロアリが徘徊するとご相談をいただき、兵庫県内の物件にお伺いしました。この物件は賃貸マンションで、オーナーさまからの依頼でお伺いした次第です。

現地でクロアリを捕獲、事務所へ持ち帰り顕微鏡で確認しながら同定した結果、アミメアリでした。アミメアリはフタフシアリ亜科に分類されるとおり、腹柄節が2つ有しています。また、前伸腹節に一対の大きな刺を有しているのも特徴です。頭部や胸部に網目状のシワがあることから、アミメアリと名付けられたようです。

アミメアリの食性は雑食性で、タンパク質も糖類も共に好みます。ですが糖類をベースとしているアリ用毒餌剤には、どうやら見向きもしないとのことからご相談をいただいた次第です。

アミメアリは屋外側から侵入しています。小さな子供さんもおられるため、食べこぼしなどもアミメアリの餌となっているようです。

アミメアリは人に危害を加える報告はあまりありませんが、室内を徘徊することで精神的な苦痛を与えているようです。これも日程調整を行い、できるだけ早いタイミングで対応したいと思います。

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2024年6月23日 (日)

群飛

イエシロアリ羽アリ被害 昨日はシロアリ調査のため、大阪府内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっている害虫防除業者さんからの依頼で同行しました。

この物件は飲食店舗で、発生したのはイエシロアリです。右の写真のとおり、窓枠にイエシロアリ有翅虫(羽アリ)の死骸が多数確認されています。

室内側をくまなく点検調査した結果、被害が確認されたのは1箇所のみでした。しかし被害部の殆どが撤去されており、イエシロアリ兵蟻の頭部も確認されました。おそらくこの被害部に、市販の殺虫スプレーが噴霧されたものと考えられました。

この被害部でシロアリの活動が確認されれば、ブリングシステムで十分対応が可能です。しかし現時点で活動が確認されていませんので、このままでは対応は困難です。

他にシロアリの兆候があれば他の方法でも対応が可能なのですが、他には兆候すらありませんので手の施しようがありません。

とりあえずこの被害部に呼び込む工夫をするとともに、新たな兆候の確認を行い状況に合わせて対応したいと思います。

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2024年6月22日 (土)

隙間

隙間から如何に薬剤を届けるかがポイントです 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。5月にヤマトシロアリの羽アリが発生した物件での駆除処理が、この日のタスクです。

この物件は施設で、土間床(逆ベタ基礎)構造です。コンクリート土間の上に床板が貼られていますので、床下はありません。

施設なのでこのような構造は当然かもしれませんがコンクリートを過信した結果、シロアリの侵入を許してしまいました。

シロアリは一定以上の隙間があれば、侵入することが可能です。見た目で確認できるクラックだけでなく、コンクリート同士の接合部などのシロアリの侵入経路となるのです。

薬剤はこれら隙間に対して処理を実施しました。写真は、掃き出し窓枠の螺子穴を外して処理を行っています。

薬剤がどのように入っていくのかを確認すれば、隙間に薬剤を入れることが可能です。これら箇所から薬剤を注入しても屋外に流出する場合は、注入箇所として間違っているのです。

よく行われているのは、被害のない木材に穿孔して薬剤を注入する方法があります。そんなことをしても薬剤の特性を生かすことができておらず、全く役に立ちません。マニュアル処理主義の弊害であり、薬剤の無駄遣いでしかないのでご注意ください。

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2024年6月21日 (金)

飛び出し

ボウフラ生息域への薬剤処理 昨日は恒例となっている、兵庫県内にあるマンションに蚊対策でお伺いしました。年間計画で対応している案件で、今年で7年目に入っています。

年6回処理の予定で開始月が5月、今回は2回目の処理となっています。集水桝や雨水桝などの排水会所など水が溜まり、蚊の幼虫であるボウフラの発生箇所に対して薬剤処理を実施しています。

今回の処理では会所に薬剤処理した際に、蚊の飛び出しが確認されました。デング熱などの媒介をするヒトスジシマカではなく、チカイエカかアカイエカと考えられました。

チカイエカやアカイエカもフィラリアや日本脳炎を媒介する蚊であり、注意が必要な種類です。これらがしっかりと予防できるよう処理させていただきました。

管理人さんからの聞き取り調査では、住人さまの動線で蚊を見ることはほぼないとのこと。動線から離れ、近隣に近い会所で繁殖しているようです。

これから梅雨入りとなり、雨量も多くなることで会所への雨水流入量が増えます。来月の梅雨明け頃には残効性も消失しますので、上手くタイミングを計りながら来月も処理したいと思います。

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2024年6月20日 (木)

兵蟻の割合

増えた兵蟻の割合 昨日はイエシロアリ対策で、兵庫県内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、ブリングシステムで対応しています。

ブリングシステムを設置してから、この日で8週目となります。前回、ブリングベイトを完食していましたが、今回は多くが残った状態です。

シロアリの状況を確認すると圧倒的に兵蟻の割合が多く、職蟻の数が大きく減少していました。職蟻の白色化も進行しており、コロニーの消失に向けて順調であることを確認しました。

既にイエシロアリの羽アリシーズンとなっていますが、この物件ではこれまでに羽アリは発生していません。コロニーが若いため、羽アリ発生まで至っていないものと考えられました。それが、ブリングベイトの喫食量に現れているものと考えられました。

もう少しベイティングを継続する予定ですが、間もなく駆除完了になるでしょう。しかしこの物件では、クロアリの案件も追加される予定なので、もう少しいろいろな対応を行いたいと思います。

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2024年6月19日 (水)

種類を考慮して

隙間部薬剤注入処置 昨日は、一昨日に施設でトビイロシワアリが侵入している施設にお伺いしました。大雨予報であったことから、日程変更があった案件のところに調整させていただきました。

トビイロシワアリの生態を考慮し、薬剤に添加剤を加えて処理を行いました。室内側で出入りしている箇所から処理するとともに、徘徊経路も処理しました。侵入自体は屋外側からですので、これら箇所にも処理を実施しています。

セミナーなどで同席した防除業者の方から、クロアリ駆除にはどの薬剤がよいかとよく聞かれました。薬剤は欲しい特性に合わせて使用するもので、この薬剤を使えばよいというものではありません。

特性を生かすためにはどのように処理するか、どの濃度と処理量にするかが重要なのです。規定量撒く前提など、薬剤の良さを生かした処理ではないのです。

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2024年6月18日 (火)

室内侵入種

トビイロシワアリ侵入箇所 昨日は数年前にシロアリ駆除処理でお世話になった施設にお伺いしました。兵庫県内にある施設で、クロアリが徘徊していると相談をいただきお伺いした次第です。

クロアリは壁面隙間から出入りしており、クロアリの採取及び同定を行いました。その結果、侵入徘徊しているのは、トビイロシワアリでした。

トビイロシワアリは、前伸腹節刺が特徴的なクロアリです。雑食性ですが、どちらかというと肉食性です。

施設側ではクロアリ用毒餌剤を設置されたようですが、全く見向きもしなかったようです。これは糖類ベースの毒餌剤に対して、肉食性の強い雑食性のため見向きもしなかったようです。

湿気た場所を好むため、シロアリの生息していた箇所でもよく見られます。施設であり不特定多数のかたが使用されるため、急を要します。日程調整をして、早急に対応したいと思います。

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2024年6月17日 (月)

トイレから発生した羽アリ

羽アリが発生したトイレ 昨日はいつもお世話になっている建築士の先生からの依頼で、奈良県内の物件にお伺いしました。先月上旬にトイレで羽アリが発生したとのことから、シロアリ調査で同行しました。

羽アリは予想とおりヤマトシロアリの羽アリで、トイレの巾木周辺でシロアリ被害が確認されました。非破壊シロアリ探知機で調査した結果、当該箇所のみシロアリの活動が確認されました。

問題はこの物件の構造で、床下の高さが殆どない転ばし床構造です。そのため、床下に侵入しての点検調査はできません。基礎構造はベタ基礎なので、建築士の先生はシロアリ被害を予想していなかったようです。

ベタ基礎でのシロアリ侵入事例は、多く報告されています。コンクリートの接合部分や配管周辺など、1mm程度の隙間があれば侵入可能です。

今後はこのトイレを改修するか否かで、シロアリ対策は変わります。トイレを改修するのであれば、改修時に物理的対策を含めて対応します。改修しない場合、現状の状態で駆除処理のみ実施することとなります。今後の方針に合わせて、シロアリ対策を考える予定です。

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2024年6月16日 (日)

気配はありません

シンク下にシロアリの兆候はありませんでした 昨日はシロアリ調査のため、兵庫県内の物件にお伺いしました。この物件は単身者向けのマンションで、内装のリフォーム中に内装業者にシロアリ被害らしきものがあると言われたとのこと。そのオーナー様が弊社ウェブサイトを見て、ご連絡をいただきました。

内装はおそらく床にクッションフロアが貼り付けてあったのを、剥がされた状態でした。オーナー様からの聞き取り調査では、キッチン周辺で確認されたと報告を受けたとのこと。

シンクしたの板を外して排水経路などを確認しましたが、シロアリ被害の形跡はありませんでした。室内側をくまなく調査しましたが、シロアリ被害は確認されませんでした。

床で1箇所ブカブカする箇所が確認されましたが、合板の劣化の可能性が高いものと考えられましたが、今後床下点検口を新設しただいた後に再調査を行うこととしました。

シロアリ被害かそうでないかの判断は、シロアリ技術者からは容易にできます。しかし一般の方では非常に難しいようですので、きちんとシロアリ技術者の調査を受けることが重要です。但し、被害もないのに薬剤散布を勧めるのは、シロアリ技術者ではないのでご注意ください。

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2024年6月15日 (土)

土壌灌注処理

土壌灌注処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。4月中旬に羽アリが発生した物件で、シロアリ駆除処理のためお伺いした次第です。

この物件ではリビング窓枠付近で、ヤマトシロアリの羽アリが確認されました。調査した結果、壁内側からの侵入です。というのもこの物件の基礎構造は、ベタ基礎構造であることが理由です。

ベタ基礎面には蟻道の構築は確認されていません。土台には加圧注入木材が使用されていますので、これにも被害はありません。しかしその上にある窓枠の木部には、シロアリ被害が確認されています。

非破壊シロアリ探知機で調査した結果、壁内でシロアリの活動が確認されました。外壁側では、地面近くまで壁が降りています。これでは、屋外側に蟻道を構築されても仕方ありません。

意匠も重要かもしれませんが、シロアリのことも考慮すべきです。露出箇所があれば、外敵などでシロアリも侵入し難い条件となります。構造でシロアリの侵入し難い条件をつくることもできますが、侵入が容易となる構造もあるので注意必要です。

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2024年6月14日 (金)

徘徊種

徘徊種はトビイロケアリ 昨日はいつもお世話になっている設計事務所の先生からの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。室内でクロアリが徘徊しているとのことから、先生と同行しました。

クロアリはリビング掃き出し窓付近で、徘徊している様子が確認されました。クロアリを捕獲し簡易顕微鏡で同定した結果、室内徘徊種として当該ブログでもよく紹介しているトビイロケアリでした。

腹柄節や腹部腹面を見れば、容易に同定できる種類のクロアリです。雑食性ですが、吸蜜性も有しています。市販のクロアリ用毒餌剤の多くが蜜成分を用いていますので、トビイロケアリも効果が期待できると考えられます。

しかしながらこの現場でも市販のクロアリ用毒餌剤が設置されていますが、見向きもしないのが現状のようです。トビイロケアリは蜜を求めることもありますが、やはりタンパク質をより好むようですので、市販の毒餌剤には見向きもしないのは当然と言える結果です。

今後は薬剤処理を中心に対応する予定ですが、どこにどの薬剤をどの処理濃度と処理量で処理するかがポイントです。

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2024年6月13日 (木)

近隣で確認された羽アリ

前回駆除処理済のシロアリ被害 昨日は床下点検調査のため、奈良県内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、2年前にもお伺いしています。

2年前は屋外側でシロアリ被害及び蟻道の構築が確認されたことから、部分駆除処理を実施しました。その際、床下点検調査を実施しており、シロアリ被害、侵入及び生息は確認されませんでした。そのため、定期的な点検調査で対応可能として、床下には一切薬剤処理をしていません。

今回は、近隣の新築直後の物件でヤマトシロアリの羽アリが確認されたとのことです。玄関外側で確認されたようで、近隣はいずれも新築物件ばかりです。

お施主さまは自家から羽アリが発生し、飛来したのではないかと考えご相談をいただいた次第です。とりあえず床下点検調査を実施しようということになりました。

床下側から点検調査した結果、前回調査と同様に現時点でシロアリ被害、侵入及び生息は確認されませんでした。屋外側も点検調査を実施しましたが、シロアリの生息等は確認されませんでした。

写真は前回シロアリ駆除処理を実施した屋外柱ですが、蟻道再構築やシロアリの生息は確認されませんでした。この結果から、他で発生した羽アリが風に乗って新築物件の玄関に飛来したものと考えられました。

築年数が随分経過した物件ですが、古いからといってシロアリが侵入する訳ではありません。シロアリが侵入するのは単なる偶然で、家屋の経過年数には関係ありません。ですのできちんと点検調査をすれば問題なく、侵入の兆候が見られた時点でシロアリ対策を実施しても遅くはないのです。

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2024年6月12日 (水)

キッチンで確認された羽アリ

床束周辺で確認された蟻道 昨日はいつもお世話になっている建築士の先生からの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。5月上旬にキッチンで羽アリを確認したとのことから、シロアリ調査でお伺いした次第です。

床下側から点検調査した結果、束石から束柱にかけて蟻道の構築が確認されました。ちなみに床組に侵入している蟻道は、この1本だけでした。

問題となる群飛孔ですが、床下土壌面に空中蟻道が複数確認されました。この空中蟻道が、羽アリの出口である群飛孔です。地中にあるコロニーから羽アリが発生し、床の隙間から室内側へ侵入したものと考えられます。

ここで重要なのは、地中にあるコロニーを駆除することです。土壌表面から大量の薬剤を撒いても、地中にあるコロニーまで到達しません。有効成分は土に吸着されるため、地面から数センチメートルしか入らないのです。

そのためには使用する薬剤をどのように処理するか、効率的に駆除するには処理濃度や処理量を工夫する必要があるのです。

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2024年6月11日 (火)

別コロニー

基礎コーナー部分で確認された蟻道 先日解体中の浴室でシロアリ被害が確認された後、浴室上部の洋室から羽アリが確認された物件では、床下側から点検調査を実施しました。

その結果、浴室とは隣接しない部屋の床下コーナー部分に蟻道の構築が確認されました。増築部分でこの蟻道が確認されました。

既存部分の床下は、過去に実施されたシロアリ防除処理跡が確認されました。その影響かわかりませんが、シロアリ被害、侵入及び生息は確認されませんでした。

浴室周辺で確認されたコロニーとこの部屋で確認されたコロニーは別コロニーと判断する必要があります。そのため、駆除処理はそれぞれのコロニーに対して最適なシロアリ対策を施す必要があります。

シロアリ駆除処理に、大量の薬剤は必要ありません。必要最小限の薬剤量で、薬剤特性を生かすような処理方法で実施することが重要です。

ちなみに浴室に対して地元のシロアリ防除業者が処理を実施していますが、有効成分の毒性区分が劇物の薬剤を使用しています。薄めた施工液は普通物なので問題ないと主張されますが、この時代に劇物の有効成分を使用するのはいかがなものかでしょうか。

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2024年6月10日 (月)

リフォーム時シロアリ対策

薬剤吹付処理 昨日は大阪府内にあるリフォーム工事中の物件にお伺いしました。リフォーム工事の進捗状況に合わせて薬剤処理を実施しています。

この物件では洋室の掃き出し窓付近でシロアリ被害が確認されたことから、シロアリ駆除処理を実施しています。問題はこの物件の構造で、掘り込みガレージの上にある洋室の掃き出し窓付近でシロアリ被害が確認されました。

掘り込みガレージの上にある部屋では床下が造られず、転ばし床構造が一般的です。逆ベタ基礎(土間床)構造と同様に全面がコンクリートで覆われていますが、それでも隙間があればシロアリは侵入します。

リフォームでこの侵入経路を塞げばよいと考えるかたがおられるかと思いますが、コンクリートで隙間を埋めたとしても、収縮などにより隙間は必ず発生します。やはりこのケースでは薬剤処理に頼らざるを得ないということのなります。

これまではこの部屋に点検口はありませんでしたが、今回のリフォームでは床下点検口を新設いただくこととなりましら。これである程度、点検調査を主体としたシロアリ対策も可能となります。

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2024年6月 9日 (日)

ドミノ効果

土壌灌注処理 昨日ご紹介した物件では、浴室リフォーム時にシロアリ被害が確認されました。地元のハウスビルダーさんが連れてきたシロアリ防除業者によって、土壌処理が行われたとのことです。

使用された薬剤はドミノ効果を謳う薬剤で、薬剤が伝播することで薬剤未曝露のシロアリまで致死させるとされています。

しかし当社の現場を想定した実験では、コロニーを駆除できるまでの能力はありません。薬剤に曝露したシロアリが未曝露のシロアリと接触した場合、ある程度致死させる能力は確認されています。

しかし曝露したシロアリと接触した未曝露のシロアリが、次の未曝露のシロアリと接触した場合に致死する割合は非常に低くなります。一次伝播はしたとしても、二次伝播まで期待するのは過剰な期待です。

地中で活動するシロアリに対して、土壌表面に薬剤処理しても接触する機会は非常に少ないのです。ですので当社では、伝播効果が期待できる薬剤を、土壌灌注処理を行うのです。薬剤の効果を発揮させるためには、処理の工夫も必要なのです。

今回担当したハウスビルダーさんも勉強のため、立ち会われました。熱心に小員の話しを聞いていただき、これからの家づくりの参考になりましたと感謝いただきました。

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2024年6月 8日 (土)

2階窓枠付近で確認された羽アリ

非破壊シロアリ探知機調査 昨日は浴室解体時にシロアリ被害が確認され、その後2階の窓枠付近で羽アリが確認された島根県内の物件にお伺いしました。

羽アリは夜間に確認されたとのことから、お施主さまはイエシロアリでは思われたそうです。しかし島根県内ではイエシロアリの生息は報告されていませんし、羽アリの季節も異なります。発生したのは、ヤマトシロアリです。

ヤマトシロアリの羽アリは、一般的には正午前後に発生します。しかし今回の事例では、夜間に羽アリが確認されています。これは羽アリの発生したコロニーと実施に確認された箇所が遠い場合に、今回のような現象が見られます。

しかし、2階壁内や小屋裏などに営巣するケースもあるため、きちんとした調査を行う必要があります。その際、有効なのが非破壊シロアリ探知機です。非破壊シロアリ探知機で点検調査を行い、シロアリが未活動なのを確認しました。

ちなみにこの物件は、2日間に渡ってシロアリ調査及び対策を実施する予定です。後日、その辺りをご紹介したいと思います。

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2024年6月 7日 (金)

被害部薬剤注入処理

被害部薬剤注入処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。4月中旬に羽アリの発生した物件で、シロアリ調査済みの案件です。シロアリ駆除処理のため、お伺いさせていただきました。

シロアリは洋室の巾木から羽アリが発生しました。その際お施主さまがシロアリ被害に気付かれ、市販の殺虫スプレーを噴霧されました。

羽アリ発生直後、非破壊シロアリ探知機で当該箇所を調査しましたがシロアリの活動は探知されませんでした。しかし今回施工前に非破壊シロアリ探知機で調査したところ、シロアリの活動を探知しました。

お施主さまはこの現象に驚かれた様子でした。殺虫剤でもうシロアリはいなくなったと思われていたようですが、殺虫スプレーに含まれる有効成分は微量のため分解してしまえば再侵入するのは当然のことですと説明させていただきました。

そして小員が使用する薬剤の特性、殺虫機構を説明させていただいた上で処理させていただきました。説明を聞いたお施主さまからは、丁寧な説明であった旨を喜んでいただきました。

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2024年6月 6日 (木)

本堂で確認された羽アリ

大引のシロアリ被害 昨日はいつもお世話になっている設計事務所の先生と、寺院に同行しました。5月上旬に本堂内の柱から羽アリが発生したとのことから、シロアリ調査でお伺いした次第です。

羽アリは柱の背割り部分から発生したとのことで、既に市販の殺虫スプレーが噴霧された後です。そのため、シロアリは忌避により姿は確認されませんでした。

床下側からの点検調査した結果、広範囲にシロアリ被害が確認されました。羽アリの発生した柱は束石側から登ってきたのではなく、大引に被害を与えながら進行している様子が確認されました。この被害で10年以上は経過しているものと考えられました。

床下以外では、広縁の複数の束柱にも蟻道の構築が確認されていました。太陽光の当たる乾燥した箇所ですが、シロアリからすれば蟻道を構築してしまえば何の問題もありません。

被害は比較的軽微で、きちんとシロアリ対策を行えば問題のないレベルです。薬剤の大量散布に頼らない、安全性に配慮したシロアリ対策を提案したいと思います。

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2024年6月 5日 (水)

難構造物件で発生した羽アリ

土間床構造で発生した羽アリ 昨日はいつもお世話になっている設計事務所さんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。リビングの掃き出し窓付近で先月の初旬に羽アリが発生したとのことから、シロアリ調査で同行させていただきました。

羽アリを死骸を保管されていたので、確認するとヤマトシロアリの羽アリでした。問題はこの建物の構造で、RC造の床下がない土間床(逆ベタ基礎)構造です。

とりあえず掃き出し窓付近を非破壊シロアリ探知機で調査した結果、シロアリの活動は探知されませんでした。目視で周辺を調査しましたが、被害も確認されませんでした。

羽アリは室内側で確認されていますので、屋外側からの侵入の可能性は低いと判断されます。可能性としては、どこかの隙間から羽アリだけが上がってきて、室内側に侵入したものと考えられます。

シロアリ対策としては厄介ですが、構造を考慮しながら対策したいと思います。それにしても、今年はややこしい構造を持つ物件での相談が多くなっています。

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2024年6月 4日 (火)

新築物件

隙間部への薬剤処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。新築中の物件で、防腐防蟻処理がこの日の案件です。

新築中物件での薬剤処理は、協会の仕様書に準じた処理を行っています。これは建築基準法に準じる必要があることが理由です。無駄に薬剤を使う処理となっていますが、少しでもお住いのかたの役に立てる処理を心掛けています。

シロアリ防除薬剤の中には、ゴキブリに対して効果のある有効成分を有するものがあります。これを使用すると、ゴキブリの副次的な予防効果が期待できます。そのためにはどこの処理すべきかは、生態を考慮すれば答えが出ます。

建物構造は同じように見えて、実際には造り手によって異なります。今回の現場では玄関三和土部分に隙間があり、薬剤処理を行うと結構な量の薬剤が入っていきました。

現場では必ず構造をよく見て、より必要な部位に処理を行うことを心掛けています。またこうした記録を残しておくと、今後の対策に役立つのです。

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2024年6月 3日 (月)

2階バルコニーで確認された羽アリ

非破壊シロアリ探知機調査 昨日はシロアリ調査のため、愛知県内の物件にお伺いしました。バルコニーで羽アリを見かけたとのことから、お伺いした次第です。

ちなみにこの物件は10年以上前にアフリカヒラタキクイムシでご相談をいただき、対策を実施した物件です。現在ではアフリカヒラタキクイムシ対策も、無事完了しています。

そのお付き合い以降、シロアリ対策として定期的な点検調査を実施しています。先月にベランダで数十匹の羽アリを確認したと、写真を送付いただきました。

写真を確認するとヤマトシロアリの羽アリであったことから、定期点検調査でお伺いさせていただきました。ちなみに羽アリはベランダ屋外側で確認されたとのことです。

このケースでの注意点は、バルコニー壁内にシロアリが営巣しているか否かです。そこでバルコニー壁内の調査を行うとともに、室内側の壁内の調査を行いました。調査の中心は非破壊シロアリ探知機で、このようなケースでは非常に有用です。

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2024年6月 2日 (日)

フローリングから発生した羽アリとシロアリ被害

甚大な被害部にはシロアリの活動が意外と確認されていません 右の写真は先日シロアリ調査のため、いつもお世話になっているハウスビルダーさんと同行した際に撮影した1枚です。フローリングから羽アリが発生するとともに、シロアリ被害が確認されたとのことからお伺いした次第です。

シロアリ被害は広範囲に確認されており、非破壊シロアリ探知機で調査したところ現時点でシロアリの活動は探知されませんでした。恐らく被害の進行した箇所では、被害部からの空気の流入によりシロアリが逃亡したものと考えられます。

床下側から調査すればとお考えの方がおられるかと思いますが、この物件は床下がありません。問題なのはその構造で床下のないケースでは、土間床(逆ベタ基礎)構造が一般的です。

土間床構造とはコンクリート平板の上に建物が乗っている構造で、海外の家屋でよく見られる構造です。しかし図面を確認すると、その基礎構造に驚くことしかありませんでした。

布基礎の内側に土間コンクリートを打設した構造で、かつ床下がなく直接その土間コンクリートの上にフローリングが貼られていたのです。これでは布基礎と土間コンクリートの接合部からシロアリが侵入するのは、至極当然と言えます。

設計者はシロアリのことをよく知らなかったのでしょう。このような構造は、シロアリ対策を行っている者からすれば欠陥構造としか言えません。今後はフローリングを全撤去する予定とのことで、この無理難題に工夫して対応する予定です。

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2024年6月 1日 (土)

2024年6月度ウェブサイト更新

阪神ターマイトラボ2406トップページ画像 今月も阪神ターマイトラボのウェブサイトを更新しました。今回のトップページ画像は、大阪府内にある物件の敷地内樹木で確認されたイエシロアリです。ちなみにこの樹木は、羽アリ(有翅虫)の出口である群飛孔となっていました。

関西でも近年、イエシロアリの被害が増えています。以前は和歌山県沿岸部でよく確認されていましたが、近年大阪湾沿岸部でよく見られるようになりました。最近では、沿岸部から離れた内陸部や市街地でもよく見られるようになりました。

イエシロアリは広大なネットワークを形成し、巨大なコロニーを構築します。イエシロアリの駆除は本巣を叩くことが必須ですが、本巣が必ずしも被害部の近くにある訳ではありません。本巣を駆除するためには徹底的な調査を行い、駆除の方法を選択する必要があります。

薬剤の大量散布によりヤマトシロアリは駆除できるケースがありますが、イエシロアリは簡単ではありません。経験のない或いは少ないシロアリ防除業者が再発する事例が多く報告されておりマニュアル処理は全く役に立たないことを証明しています。イエシロアリの生態を考慮し、薬剤の特性を生かすような処理を行うことが重要です。

イエシロアリ駆除はシロアリ調査が重要で、侵入経路や生息及び被害範囲を精査する必要があります。その結果を元に最適なシロアリ駆除及び侵入防止対策を立案するのが、当社のスタイルです。詳細は阪神ターマイトラボのホームページをご参考ください。

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