2018年7月14日 (土)

ホウ酸製剤処理

ホウ酸製剤処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。配管からの水漏れによって新築直後の土台が濡れたとのことから、防腐対策でご相談を頂いた次第です。

現場を調査すると、既に洗い屋さんによってきれいに仕上げられていました。結論的には、ホウ酸製剤による処理を行いました。ベタ基礎ですので、シロアリの侵入するリスクが極めて低いこと、長期に渡り防腐効果を付与させたいことから、ホウ酸製剤を選択しました。

ホウ酸製剤の利点は、ガス化しないことが化学合成系薬剤と異なる点です。安全性については高いのですが、使用量が多いためリスク評価上は決して良いのではありません。

効果面では水分の溶脱がないという前提であれば、高濃度で処理されているため高い防腐効果は付与されます。シロアリに対する効果ですが、処理された木材を食害すれば致死しますが、シロアリは賢い集団ですので直に処理された木材は食害しません。コロニーの駆除能力が不足しているため注意が必要です。設計されている方の中にはホウ酸製剤の特性を理解し、全棟ホウ酸処理される方もおられます。

薬剤は一長一短があり、その特性を理解した上で使用しなければなりません。予防処理では優位性がありますが、駆除処理ではシロアリ調査能力と駆除処理技術がなければ全く役に立ちません。薬剤を使い手の知識と技術がなければ、その薬剤が持つ能力は発揮されません。この薬剤を使えば大丈夫という方がおられたら、信用してはいけないことを覚えておかれるとよいでしょう。

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2018年7月13日 (金)

これまでと異なる発生場所

脱出孔に挟まるアメリカカンザイシロアリ羽アリ死骸 昨日はアメリカカンザイシロアリ対策で、兵庫県内の物件にお伺いしました。これまでに対策を実施している物件で、羽アリが50匹ほど発生したとのことからお伺いした次第です。

これまでは2階の一室で羽アリが発生していたのですが、今回は1階の玄関での発生でした。周辺を調査すると、糞の堆積は確認されませんでした。以前、糞の堆積が確認された勝手口周辺を確認すると、前回の脱糞孔の上部に孔が確認されました。それが右の写真で、孔に羽アリ死骸も確認されました。

駆除処理としては、この孔から泡薬剤注入処理を行いました。すると思いもよらない箇所から泡の流出が確認されました。ちなみに以前の脱糞孔からは、薬剤流出は確認されませんでした。

これがアメリカカンザイシロアリの特徴で、成虫脱出孔や脱糞孔が隣接していても繋がっているとは限りません。繋がっていないということが、コロニーが各々存在していることを表しているのです。そのため、これら孔から薬剤処理しただけで、駆除が完了したと判断するのは非常に危険です。孔が確認された時点で処理することは必須ですが、これは被害を拡大しないための対策です。積極的に駆除処理を行うのであれば、非破壊シロアリ探知機で調査し、生息場所を特定して駆除処理をする必要があるのです。

アメリカカンザイシロアリ対策は駆除処理がベースとなりますが、シロアリ調査がポイントとなりアメリカカンザイシロアリの生態を知っておくことが重要です。当社ではアメリカカンザイシロアリの飼育、生態観察、駆除技術研究を行っています。アメリカカンザイシロアリ調査、駆除及び対策のお問合せは阪神ターマイトラボのウェブサイトからお願いいたします。

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2018年7月12日 (木)

リフォーム中に確認された蟻道

基礎の接合部から侵入した蟻道 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。リフォーム中の物件で、シロアリ被害が確認されたとのことから、シロアリ調査でお伺いした次第です。

この物件は傾斜地に建っており、玄関は2階にあります。1階は建物半分が地中に埋まった状態にあります。ハウスビルダーさんの話しによると、お施主さまが1階の床が下がってきたとのことから調査したところ、床下には15㎝ほど水が溜まっていたとのことです。その水によって木材が腐朽し、床が下がっていたとのことでした。水が侵入した原因は、土間コンクリートのクラックや基礎面の接合部からと考えられました。改めて土間コンクリートを打設し直したタイミングでシロアリ調査となりました。

蟻道は基礎沿いに確認されましたが、途中方向からの侵入ではありません。基礎の接合部、丁度地中にあたる部分からの侵入でした。蟻道の一部を壊すと、高活性のヤマトシロアリが確認されました。当該事例では適切なシロアリ駆除を行うとともに、侵水対策についてハウスビルダーさんと協力しながら進めたいと思います。

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2018年7月11日 (水)

蟻道はこの奥

蟻道への薬剤注入処理 昨日は、いつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。先日シロアリ調査を実施した物件で、洗面でヤマトシロアリの羽アリが確認された物件でのシロアリ駆除処理でお伺いした次第です。

事前のシロアリ調査では、洗面床下の基礎面に蟻道の構築やシロアリ被害等は確認されませんでした。シロアリの蟻道は、浴室側土台とコンクリートブロック基礎の僅かな隙間で確認されました。シロアリは四方を基礎で囲まれた浴室基礎の内側から侵入し、浴室壁内の木部を食害していたものと考えられました。

シロアリ駆除処理としては、浴室壁面から薬剤注入処理を行うとともに、床下側からはこれら土台とコンクリートブロック基礎の隙間に対して薬剤注入処理を行いました。シロアリ予防処理についてはお施主さまが薬剤に対して不安をお持ちであったことから、処理を行わず定期的なシロアリ点検調査を実施することをお薦めし、今後は薬剤処理による予防処理ではなく、定期的なシロアリ点検調査で対応することとなりました。

お施主さまは当初、薬剤全面処理は避けられないと考えておられたようです。しかしヤマトシロアリであれば、定期的な点検調査で充分対応可能である旨を説明したところ、大変喜んで頂きました。当社のシロアリ対策は、薬剤処理ありきではなく、お施主さまの生活環境や健康状態、シロアリ被害の度合いを加味して提案します。シロアリ調査、駆除及び対策のお問合せは阪神ターマイトラボのウェブサイトからお願いいたします。

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2018年7月10日 (火)

イエシロアリ生息地域

新築時防腐防蟻処理 昨日はいつもお世話になっている設計事務所さんからの依頼で、和歌山県内の物件にお伺いしました。新築中の物件での、防腐防蟻処理でお伺いした次第です。

ベタ基礎構造でベースが一体化されているため、シロアリの侵入は限りなく低くなっています。それならば、薬剤処理は必要でないかというとそうではありません。この物件は、フラット35Sの適用を受ける予定ですので、耐久性が求められるため、防蟻処理が必要となります。

長期優良住宅仕様と同様に、耐久性区分D1のヒノキなど、耐蟻性のある木を使えばよいのですが、現実的に耐久性区分D1の木を使うことが困難なため、薬剤処理となるのです。

今回の物件ではイエシロアリ生息地域ですので、薬剤処理は積極的にお薦めさせて頂きました。ヤマトシロアリとイエシロアリは同じミゾガシラシロアリ科の昆虫ですが、性格は全く違います。ヤマトシロアリの被害はゆっくりと進行するため、家屋への影響が顕在化するのには長期の時間を要します。しかし、イエシロアリの被害は急激に進行するため、対策が必須なのです。

薬剤処理は年月とともに分解するため、効果は永遠ではありません。だからと言って保証期間の5年が経過したからといって直ぐに薬剤処理する必要はありません。シロアリ調査を実施し、本当の薬剤処理が必要かどうかを見極めることが重要です。シロアリ防除業者の中には、保証期間前にシロアリ予防処理を勧める場合がありますが、これはお施主さまと大切な家のことを考えているのではなく、自社の売上と利益を考えているだけにしか過ぎませんのでご注意下さい。

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2018年7月 9日 (月)

構造に合わせた予防処理

構造に合わせた予防処理 昨日はいつもお世話になっている建築士の先生からの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。リフォーム中の古民家での、シロアリ予防処理でお伺いしました。

この物件は古民家で石場建て構造でしたが、リフォームでも石場建て構造を継続した構造となっています。リフォームは大掛かりな方法で、骨組みを吊り上げ配筋した上でベタ基礎を打設しています。しかし、ベタ基礎とは言え構造的にベタ基礎と石場建ての接合部分には隙間が発生してしまいます。シロアリはこうしたコンクリートの接合部から侵入するため注意が必要です。

現場の状況を調査し、処理ポイントの絞り込みを行いました。お施主さまもおられたことから処理の内容について説明したところ、ゴキブリへの副次的効果が期待できることに喜んで頂けました。

シロアリ対策の基本は建物の構造を理解するため徹底的な調査を行い、シロアリの生態を考慮し、最適な薬剤、処理量、処理方法を選択することが重要です。シロアリ調査、駆除、侵入防止のお問合せは阪神ターマイトラボのウェブサイトからお願いいたします。

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2018年7月 8日 (日)

思わぬ形で

床板で確認されたシロアリ被害 昨日は以前シロアリ対策でお世話になった家主さまからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。賃貸物件で、屋根に蔓系の植物について相談があったことからお伺いした次第です。

屋根の大棟から破風板にかけて蔓系の植物が繁殖しています。植物は花が咲いており、花の形状からノウゼンカズラと考えられました。中庭側には木があり、既に切られたとのことですが、屋根では生き生きと花が咲いています。

床下側から上がっている可能性が考えられたことから、畳を上げるとシロアリの蟻道が確認されました。数日前に退去された方が箪笥を動かしたところ、畳に被害が確認され、その際シロアリの活動も確認されたとのことでした。

ちなみに床下点検口がないことから、工務店さんに協力を頂き床下点検口を新設してもらうとともに、ノウゼンカズラについては緑化管理会社に対応してもらえるかどうか確認してもらうこととなりました。対応できない場合は足場を組んでもらい、小員が薬剤処理することで対応させて頂く予定としました。

床下点検口が新設できた段階で、改めてシロアリ調査を実施する予定です。シロアリ調査によってシロアリの侵入経路及び生息範囲が精査できた段階で、最適なシロアリ駆除及び対策を行う予定です。調査結果次第ですが、可能な限り薬剤使用量を削減し、安全に配慮したシロアリ対策を提案したいと思います。

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2018年7月 7日 (土)

シロアリ被害のない古家

シロアリ被害のない古家 昨日は、いつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大雨の中でしたが兵庫県内の物件にお伺いしました。リフォーム予定の物件で、事前のシロアリ調査を依頼頂いたことからお伺いした次第です。

早速床下側から点検調査を結果、シロアリの被害、侵入及び生息は確認されませんでした。結構年数の経過した家屋であったことから、ハウスビルダーさんも被害はあるものと考えられていたようですが、拍子抜けだったようです。

床下調査のため床下に侵入した際、シロアリ被害はないだろうと予測ができました。その理由は床下の臭いで、クロルデン臭がしたことが原因です。クロルデンは昭和61年(1986年)に禁止された薬剤で、非常に殺虫効果の高かった薬剤です。現在の薬剤と比較すると、単位面積当たりの有効成分投下量が恐ろしく多く、分解しないという特徴を有していました。そのため今でも残効性があり、シロアリは侵入することができません。

建築士の先生やハウスビルダーさんがインスペクションや耐震調査のため床下調査に入られることがあります。古い家屋の場合、クロルデンが残留しているケースがあるため保護具は必ず着用(特にマスク着用)されることをお薦めします。

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2018年7月 5日 (木)

外部からの飛来

堆積したアメリカカンザイシロアリの糞 右の写真は、先日アメリカカンザイシロアリの駆除処理でお伺いした物件で撮影した1枚です。窓枠サッシの下枠に、アメリカカンザイシロアリの糞が確認されています。

アメリカカンザイシロアリの脱糞孔は、屋外向きの枠部分で確認されました。これは他の物件で発生した羽アリが飛来し、窓枠の隙間から侵入して木部に到達、穿孔し木材内部へ侵入しているものと考えられました。

アメリカカンザイシロアリの場合、糞の堆積位置をよく観察する必要があります。窓枠などで堆積する場合は、外部から羽アリが飛来したケースが多く、室内の内側で堆積する場合は、室内で羽アリが発生しているケースが多いため、生息ポイントを徹底的に調査することが必須です。

窓枠は羽アリの侵入ポイントとして一般的ですが、軒の隙間なども侵入ポイントとなります。そのため、生息場所として小屋裏である事例が多くなっており、これら箇所も徹底的な調査が必要です。シロアリ防除業者の中には、見える場所のみの調査であったり、薬剤注入処理を実施するケースが殆どです。きちんとアメリカカンザイシロアリの生態を考慮し、調査や駆除を行うには、ごく一部のシロアリ防除業者だけですのでご注意下さい。

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2018年7月 2日 (月)

土を介さず

止水栓ボックス内で確認されたイエシロアリ落翅虫 先日、以前シロアリ駆除を行ったお施主さまのからの紹介で大阪府内の物件にシロアリ調査でお伺いしました。イエシロアリの羽アリが発生したとのことから、シロアリ駆除の依頼でしたが、とりあえずシロアリ調査を行いシロアリ対策の立案が優先課題です。

建物は2階建てですが、1階が倉庫となっているため床下がなく、土間コンクリートが打設された構造です、羽アリは掃き出し構造となったシャッターの両サイドから発生したとのことです。

早速現場で室内側1階及び2階について調査を行いましたが、どこにも蟻道の吹き出しはありません。建物外周からの調査でも、生息の兆候すらありません。小屋裏について点検口から確認しましたが、構造的に見たい場所は見えません。止水栓ボックスの中では、写真のとおりイエシロアリの落翅虫(翅を落とした羽アリ)が活動していました。

結論としては地中からの侵入ではなく、建物上部と考えられました。確定できれば、より具体的な対策を提示する予定ですが、ブリングシステムも視野に入れながら提案したいと思います。

ちなみにお施主さまは、保健所に相談しシロアリ防除業者に来て貰ったとのことでした。ちなみにセントリコン等に代表されるベイト工法を提案したとのことでした。しかし今回のような土を介さないケースでは、建物外周部にベイトステーションを設置しても無意味です。いつまでたっても毒餌給餌させることができず、駆除できません。

イエシロアリだから建物外周にベイトステーションを設置するという発想は、シロアリ駆除をマニュアル化したものであり、現場を見て、きちんとシロアリ調査を行って出したシロアリ対策ではありません。どうやら施工金額は勉強しますと言っているようですので、きちんと言ってあげたほうがよいでしょうが、当社を選んで頂けるかどうかは不明です。マニュアル化されたシロアリ対策は如何にもわかりやすいため、好まれるのかもしれませんね。

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