2019年5月 6日 (月)

天井から落ちる木屑

Anobiidae10 昨日は、数年前にシロアリ駆除処理でお世話になったお施主さまからご連絡をいただき、お伺いしましら。2階天井から木屑らしきものが落ちてくるとのことから、調査のためお伺いした次第です。

早速現場での調査を実施、確認された木屑が右の写真です。携帯型顕微鏡で調査した結果、細粉の塊でした。木粉の確認された上部、天井付近の調査を行いました。天井は小屋裏のない、野地板や垂木が見える構造です。脚立を用いて更に詳細に調査した結果、垂木に直径1〜2mm程度の穴が2箇所確認されました。

木に小径の孔が確認される場合、木材害虫として有名なヒラタキクイムシ類が挙げられますが、今回垂木に使用されている樹種は針葉樹の杉ですので、ヒラタキクイムシではありません。家屋害虫のヒラタキクイムシ類は、広葉樹系材料に対して被害を与えますので、今回の垂木の発生種とは異なります。考えられる種としては、同じく木材害虫として知られるシバンムシ類や虫孔内の菌類を餌とするアンブロシアビートルなどが挙げられます。お施主さまには、室内で小さな甲虫の死骸を見つけた場合には必ず保管していただくようお願いしました。

お施主さまは以前の経験からシロアリに対策不安があったようですが、シロアリでなくとりあえず一安心されたようです。それでもこうした小さな変化を放置せず相談いただくことが必須で、必ず調査して発生種と被害状況を把握することが重要です。発生種と被害状況がわかれば、対処方法も立案できます。ちなみに発生種がわからないうちに、費用が幾らかかるかわかりませんのでご注意ください。

| | コメント (0)

2019年4月26日 (金)

毎年侵入してきます

侵入種はリルアリ 昨日は、大阪府内の物件にお伺いしました。これまでにシロアリ及びクロアリ対策でお世話になったお施主さまからの依頼で、今回も昨年に引き続き室内側でクロアリが徘徊し出したとのことです。

ちなみにこの物件では、これまでにルリアリやトビイロケアリ、ハリブトシリアゲアリの侵入が確認されています。お施主さまが事前に捕獲していただいていたので、その場で同定したところルリアリでした。

ルリアリは室内徘徊種として知られている種で、動物性たんぱく質を好む種類です。そのため、糖類をベースとした市販の毒餌剤を殆ど喫食しないため効果が期待できません。しかし専門業者が使う毒餌剤には、動物性たんぱく質が含まれた製剤があります。但し、それを使えば効果があるというものではありませんので、複数の製剤を設置して対応しています。

徘徊場所等の調査を実施した上で、設置場所を決めました。お施主さまに喫食状況を確認しながら、喫食が進まないようであれば他の対策を実施する予定です。それにしても毎年この時期になると室内へ侵入するのには、何か理由があるのかもしれませんね。

| | コメント (0)

2019年4月16日 (火)

粘着ローラーによるダニ調査

粘着ローラーによるダニ調査 昨日は継続的に対応している兵庫県内の宿泊・レクレーション施設へ先週に引き続きお伺いしました。この施設では、IPMによる害虫管理を行っています。

IPM管理では6ヶ月以内ごとに1回、定期に統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき発生を防止するため必要な措置を講ずることとなっています。ただし、発生のし易い場所では2ヶ月に1回、その生息状況等を調査し、必要に応じて発生を防止するための措置を講ずることとなっています。なお施設での対象害虫はゴキブリですが、クライアントの要望からダニの調査を行っています。

本格的なダニの調査を行う場合、調査用集塵袋を電気掃除機に取り付けて採塵し、その塵中のダニを調べることが基本的な方法です。しかしこの方法では労力と時間を要するため、粘着式クリーナーで採取し、顕微鏡による調査を採用しています。

この調査で多く採取されるヒョウヒダニ類やコナダニ類は、体が小さくて透明であるため顕微鏡で見にくいのですが、刺咬性のダニ類の調査であるため実体顕微鏡クラスで対応可能です。なお調査結果ですが、いずれも刺咬性のダニ類の捕獲は確認されませんでした。IPM管理ですので捕獲が確認されれば薬剤処理等の対処が必要となりますが、捕獲されていませんので薬剤処理の必要はありません。

| | コメント (0)

2019年4月13日 (土)

ライトトラップ管理

ライトトラップ管理 昨日は一昨日に引き続き、愛知県内でのアフリカヒラタキクイムシ対策でした。今回の多くはハウスビルダーさんと共同で対策を実施しています。既に数年に渡って対策を実施しており、その中心となるのがライトトラップの管理です。

アフリカヒラタキクイムシは光の集まる性質(正の走光性)を有していますので、ライトトラップを設置してモニタリングを実施しています。ちなみに在来種のヒラタキクイムシは、光を嫌う性質(負の走光性)です。ライトトラップを設置することで、アフリカヒラタキクイムシが家屋内で発生しているかどうかがわかります。

ヒラタキクイムシの典型的な被害として、フローリングや壁などの合板に孔があき、木粉が堆積します。よく間違えるのが、これら現象が室内でしか起こらないと考えられていることです。家屋内では、壁内など見えない箇所でも発生することがあるのです。そのため、ライトトラップを設置して家屋内での発生状況を把握を行っています。

数件の物件で対応を行っていますが、未だにアフリカヒラタキクイムシの捕獲が確認されています。室内で被害等は数年前から確認されていないため、壁内のどこかで発生しているものと考えられました。幸いにも天敵であるシロオビカッコウムシの捕獲も確認されていますので、それらに期待しながら、アフリカヒラタキクイムシの捕獲数に応じて対策を実施しています。

| | コメント (0)

2019年4月12日 (金)

捕獲数の減少

捕獲数が減少に転じてきました 昨日から愛知県内の物件に、アフリカヒラタキクイムシ対策で来ています。写真はその内で最もアフリカヒラタキクイムシの発生数の多い物件で撮影した1枚です。

この物件では室内で虫孔や木粉(フラス)の堆積は確認されておりませんが、室内で飛翔するアフリカヒラタキクイムシは確認されるほど生育密度の高い状態にありました。なお、この物件でのアフリカヒラタキクイムシの発生ポイントは、土壁の中の小舞竹です。

相談いただいた年に生息状況把握のためライトトラップを設置したところ、半年間で捕虫紙に取り切れない程のアフリカヒラタキクイムが捕獲されました。一応、捕虫数を計測した結果、5,000匹を超える数でした。

これが数年継続した状態でしたが、今回は大きく捕獲数の減少が確認されました。ちなみにこの物件では薬剤処理が全くできない構造であることから、捕獲を続けた結果による傾向と考えられました。このまま順調に生息数減に期待したいところですが、これまでの経験から捕獲数が波状となる傾向があるため、まだまだ時間がかかると思います。

| | コメント (0)

2019年4月 9日 (火)

トラップ調査

トラップ調査 昨日は兵庫県内にある宿泊・レクレーション施設に、IPM管理のためお伺いしました。

トラップ調査により対象となる害虫の生息数を調べ、その結果から最適な対策を施します。但し当該物件では、管理が行き届いていることと、地理的要因から最も問題となるゴキブリはここ数年確認されていません。当社で管理する以前は、何度か目撃事例があったそうです。その頃はIPM管理ではなく、薬剤処理が中心だったそうです。

薬剤処理では其処彼処に薬剤を撒き散らかしていたそうですので、施設管理をされている方から濡れなどのクレームが多かったとのことです。しかし、現在では部分的にしか薬剤処理を行いませんので、好評いただいています。

何故、前の害虫防除業者がIPM管理をしていなかったのかは不明ですが、IPM管理でも十分害虫を抑え込むことが可能なのです。薬剤処理が前提としてしまうと、撒くことばかりに意識が行くため、害虫に意識が行きません。これは本末転倒で、害虫の発生を抑制することが害虫管理なのです。

| | コメント (0)

2019年4月 7日 (日)

調査結果とリンクせず

捕獲数の少ないライトトラップ 昨日は、昨年クモ対策でお世話になった兵庫県内のマンションにお伺いしました。いつもお世話になっている住宅管理会社さんの案件です。

この物件では昨年ユウレイグモが大発生したことから、ご相談をいただきました。ちなみにこの部屋は5階で、侵入経路や被食者が何なのかを調査するため、目視調査以外にライトトラップを用いたモニタリングを行いました。その結果を元に薬剤処理を行いましたが、幼児さんがおられることから安全に配慮し、処理ポイントを限定して行っています。その後の聞き取り調査で、ほぼユウレイグモを見かけることはなくなったとのことでしたが、先月末ごろから数匹みかけるようになったとのこと。前回の薬剤処理から半年以上経過しており、既に残効性は消失しています。それら内容をオーナーさまや住宅管理会社さんに説明し、再施工の許可をいただき処理を行いました。

前回処理からモニタリングは継続しており、天井裏や室内側でライトトラップを設置しています。ちなみに天井裏の捕虫紙には数匹の飛翔昆虫の捕獲が確認されましたが、その数から被食者でないと判断しました。室内側での捕虫紙には数十匹の飛翔昆虫の捕獲が確認されましたが、昨年のユウレイグモの数とはリンクしていませんでした。

薬剤処理自体は、ユウレイグモの生態も考慮しながら処理を行いました。室内全体的に処理できればもっとシャープな効果が期待できたのでしょうが、幼児さんがおられると安全に配慮が必要ですので仕方ないところですね。

| | コメント (0)

2019年4月 3日 (水)

捕獲数が0となりました

捕虫紙検定 昨日は継続的にアフリカヒラタキクイムシ対策を実施している、大阪府内の物件にお伺いしました。発生しているのはマンションですが、室内側での虫孔やフラス(木粉)の堆積は確認されていません。

この物件では、当初100匹以上のアフリカヒラタキクイムシが発生していたそうです。何か対策はないかとインターネットで探していたところ、このシロアリ調査隊のブログを発見、お問い合わせいただいたのがスタートです。

発生源は壁内と判断、発生源付近に点検口を新設、生息想定部位への薬剤処理と物理的対策を提案しました。お施主さまが是非自分で対応したいとのことから、薬剤処理と物理的対策についてレクチャーさせていただきました。

その後、継続的にライトトラップによるモニタリングを行っており、今回捕虫ランプや捕虫紙の交換を行うとともに、捕虫紙検定を行いました。昨年は3匹の捕獲が確認されましたが、今年は捕獲が確認されませんでした。お施主さまからは、安心のためもう1年モニタリングを継続することとなりました。

壁内で発生している事例で、終焉が近づいたのは大きな成果です。この事例を更に工夫改善して、より効率的な対策方法を模索したいと思います。

 

| | コメント (0)

2019年3月31日 (日)

定着防止薬剤処理

ライトトラップ誘引と薬剤処理は相反します 昨日は、アフリカヒラタキクイムシで継続的に対策を実施している物件にお伺いしました。この物件はマンションで管理会社を通じ、複数の住戸で対策を行っています。

室内側で確認されていた虫孔及び木粉(フラス)の堆積は、薬剤処理及び物理的対策により既に終焉しています。しかしこれでアフリカヒラタキクイムシ対策が完遂と思うのは間違いで、室内側以外に発生していないかどうか調べる必要があります。その手段として、天井裏にライトトラップを設置しています。ライトトラップは昆虫の正の走光性を利用しており、UVランプに誘引されたアフリカヒラタキクイムシを捕虫紙により捕獲するものです。天井裏にライトトラップを設置することで、壁内や天井裏内で繁殖しているかどうかがわかります。

ちなみにこの住戸では昨年1年間で捕獲が確認されており、壁内等見えない箇所で発生しているものと考えられました。ライトトラップを設置して管理している以外にも、小屋裏で薬剤処理を行っています。これはあくまで羽化したアフリカヒラタキクイムシを交尾産卵を抑制させることが目的であり、木材中の生息するアフリカヒラタキクイムシ幼虫を駆除する処理ではありません。ライトトラップの誘引に影響を与えることなく、薬剤を使う必要があるなど幾つもの工夫を凝らす必要があります。単純に薬剤を処理すればよいというものではありません。

| | コメント (0)

2019年3月21日 (木)

壁内での生息場所

壁内では生息可能な材料が多く使われています

右の写真は、先日アフリカヒラタキクイムシ対策でお伺いした住戸で撮影した1枚です。室内でアフリカヒラタキクイムシの被害が確認されていないのに、天井裏に設置したライトトラップで捕獲が確認される場合、壁内等での生息が考えられます。

アフリカヒラタキクイムシの多くは、広葉樹系材料を用いたフローリングやベニヤ板などの広葉樹系合板に生息及び繁殖しています。近年では室内側での壁面に、アフリカヒラタキクイムシが生息できない石膏材料であるプラスターボードが多く用いられます。そのため、壁面には生息していないと思いがちですが、室内には合板が多く用いられます。写真の場所では、プラスターボードを保持するために合板が使われていますし、枠木には広葉樹系の集成材が使われています。これらにアフリカヒラタキクイムシが生息及び繁殖すると、何年もしてから室内側の建材からアフリカヒラタキクイムシの被害が確認することもあるのです。

アフリカヒラタキクイムシの被害が確認されている場合、室内側での被害が止まったとしても天井裏等でライトトラップによるモニタリングを実施し、生息の有無を点検調査する必要があります。室内側だけの被害有無で駆除完了の判断することは、根拠のない判断材料ですのでご注意ください。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧