2022年5月20日 (金)

多数の虫孔

多数の虫孔 昨日は中古マンション購入をご検討されている方からご相談をいただき、兵庫県内の物件にお伺いしました。フローリングに沢山穴があいているとのことです。

現場で調査するとヒラタキクイムシ類による虫孔であると考えられ、虫孔内部から虫体死骸を採取し同定を行った結果、外来種のアフリカヒラタキクイムシでした。築10年が経過している物件ですが、坑道内部から幼虫も採取できていますのでまだまだ被害は継続しているものと考えられました。

購入を検討されている方のお話しでは、販売会社が薬剤処理をしているので大丈夫とのこと。フローリングはリフォーム時に撤去するので問題ないと、害虫防除業者から言われているとのこと。

もうこの時点で話しになりません。被害はフローリングだけと考える時点で、害虫防除業者の知識と技術レベルの低いとしか言いようがありません。ご相談をいただいた方には、購入をもう一度検討いただくよう提言しました。もし購入して対策をするのであれば全ての壁を撤去し、必要な対策を施さなければならないことをご説明させていただきました。

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2022年5月17日 (火)

虫体同定

キイロヒメアリ 先日、いつもお世話になっているハウスビルダーさんからのご相談がありました。マンションの10階でアリが多数徘徊しているとのこと。アリ対策を行う場合、先決なのはアリの種類の特定です。アリの種類から生態を調べ、より効果的な対策を立てることが基本です。そのため、アリの捕獲を依頼し、送付いただきました。

事前に小さなアリと少し大きなアリが徘徊していると連絡をいただいていたので、ヒメアリの可能性が高いと考えていました。しかし実際に送付されたのは右の写真で、キイロヒメアリです。ヒメアリと似ていますが、ヒメアリは腹部は褐色から黒褐色の明瞭な2色性を有しています。しかしキイロヒメアリでは明瞭な2色性ではないことが特徴です。生態としては、ヒメアリに似ているそうです。

体長の大きな虫体は女王ですが、キイロヒメアリは単為生殖によって増えます。女王が働きアリも生むし、女王も生みますので無限に増える種類です。ハウスビルダーさんを通じて入居者さまにできるだけ早く対処されることをお薦めしましたが、危機感がないようなのでもう少し様子見になりそうです。どの害虫もそうで勿論アリもそのとおりですが、初期対応が重要です。初期であれば安価で対応できますが、被害が甚大になってからでは、費用も要するケースが多いので注意が必要です。

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2022年4月 7日 (木)

捕虫紙検定

捕虫紙検定 昨日、一昨日と愛知県内で実施したアフリカヒラタキクイムシ対策を実施しましたが、帰社してからも作業は続きます。それが捕虫紙検定で、アフリカヒラタキクイムシの捕虫数及び天敵であるシロオビカッコウムシの捕虫数をカウントしています。

捕獲数の応じて、次年度の対策をどうするかを決めます。アフリカヒラタキクイムシの捕獲数が多ければ薬剤処理を実施しますが、少ない場合はモニタリングを継続します。これまでの薬剤処理実施の有無と捕獲数から、どの程度の数の捕獲で薬剤処理の判断をします。

またアフリカヒラタキクイムシの捕獲数だけでなく、シロオビカッコウムシの捕獲数にも注意します。シロオビカッコウムシの捕獲数とアフリカヒラタキクイムシの捕獲数のバランスを見ながら、薬剤処理の有無を判断します。

薬剤処理にはベネフィットもありますが、必ずリスクもあります。安全を考慮する必要がありますので、必ず薬剤処理する訳ではありません。

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2022年4月 6日 (水)

対策完了

2期連続捕獲数0 昨日は前日に引き続き、愛知県内でのアフリカヒラタキクイムシ対策でした。対策を開始した時期が少し異なるため比較は難しいのですが、今年で対策完了した物件が複数の住戸でありました。

アフリカヒラタキクイムシを捕獲、モニタリングするため天井裏と小屋裏に設置、毎年春に捕虫ランプと捕虫紙を交換しています。捕虫紙の交換時に、アフリカヒラタキクイムシや天敵であるシロオビカッコウムシの捕虫数を計測しています。

対策完了の目安として、薬剤未処理で2期連続して捕獲数が0になった場合としています。今回で対策完了となった物件が、複数住戸となりました。対策開始からいずれも10年が経過しており、ピーク時には期中100匹以上の捕獲が確認されました。

ある物件ではフローリングに虫孔及び虫糞が確認されましたが、数箇所の被害でした。これら箇所には化学的防除と物理的対策を組み合わせて処理を行い、処理以降発生は収まっています。その時でもライトトラップには多数のアフリカヒラタキクイムシが捕獲されていました。

アフリカヒラタキクイムシの発生源は、土壁の中に使用されている竹小舞です。室内側に被害がない或いは少ないのに、虫体をよく見かけるのは、建物に使用された部材から発生しています。室内側の見える部分の薬剤処理を行うだけでは不十分です。きちんとモニタリングを行い、生息状況を把握した上で対策を立てる必要があるのです。

対策開始から10年以上経過しても発生が収まらないのが、アフリカヒラタキクイムシの特徴です。対策が長期に渡る可能性があることをご理解いただくと共に、初期対応が最も重要であり素人療法が更なる長期化を招きますのでご注意ください。

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2022年4月 5日 (火)

対策開始13年目

ライトトラップによるモニタリング 昨日はアフリカヒラタキクイムシ対策のため、愛知県内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件ですが、今回からとある理由によりハウスビルダーさんの手から離れて対応することとなりました。

お施主さまからご相談をいただいたことからのお付き合いで、この物件では対策開始から13年目となります。実際にはフローリングに虫孔及び木粉(虫糞)及び室内での飛翔等が確認され、ハウスビルダーさんによってフローリングの交換、家庭用燻蒸剤(バルサンやアースレッド等)を何度か処理されたようですが、これが何年か続いたそうです。そこでお施主さまからご相談をいただいているので、実際にはアフリカヒラタキクイムシが発生してから15年以上経過していることとなります。

モニタリング用としてライトトラップを設置していますが、昨春からの捕獲状況からするとまだまだ発生は継続しています。何故この物件では長期間に渡ってアフリカヒラタキクイムシが発生しているかというと、建物構造にあります。大壁構造ですが、内部は小舞竹に土壁という構造が理由です。この竹にアフリカヒラタキクイムシが生息しているため、発生が長期間に渡って続いているのです。

薬剤処理と組み合わせ、ライトトラップでモニタリングしながら対応しています。この物件では天井裏や小屋裏があるため、薬剤処理は可能です。別の事例になりますが、小屋裏のなく小舞竹を使った物件でアフリカヒラタキクイムシの繁殖している物件があります。小屋裏がありませんので薬剤処理ができずライトトラップによるモニタリングを実施していますが、年間の捕獲数は今回お伺いした物件とは比較にならない程捕獲すれています。その差は1桁ではなく2桁近く差があることを考慮すると、薬剤処理の効果は出ていると判断できます。いずれにしても、できる限りの対策を継続していく予定です。

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2022年3月27日 (日)

複合的対策

複合的対策による駆除処理 昨日はアフリカヒラタキクイムシ対策のため、大阪府内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっている建築士の先生の案件です。先日、現地調査を実施しており、築年数を考慮し被害は初期のものと判断しました。化学的対策と物理的対策を組み合わせた複合的対策により、アフリカヒラタキクイムシ駆除処理を実施しました。

ホームページなどでは、市販されている殺虫スプレーを虫孔から噴射する方法がよく記載されています。しかしこの方法では、噴射された薬剤が虫孔から逆噴射するため、内部には殆ど入りません。内部に薬剤が入れば効果が期待できますが、入らなければ効果がありません。

内部での坑道の範囲が狭い(被害が軽度)の場合、偶然殺虫成分が幼虫の到達することもあります。しかし、坑道の範囲が広い(被害が中程度以上)の場合、殺虫成分が幼虫に到達することは稀です。薬剤が逆噴射することで入らないことも理由の一つですが、坑道内に存在するフラス(虫糞)が薬剤の侵入を阻止します。

これらを考慮するため、当社では化学的対策と物理的対策を組み合わせて実施しています。科学的根拠(エビデンス)が必要であり、何故内部にまで殺虫成分が届くのか、物理的対策でどのような効果が得られるのか立証しながら対策を実施しています。

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2022年3月19日 (土)

初期対応が重要

アフリカヒラタキクイムシは初期対応が重要 昨日はいつもお世話になっている建築士の先生からの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。昨年の秋にフローリングできな粉のようなものが積もるようになり、その場所をよく見ると1㎜程度の穴が確認されたとのことです。

早速現場で確認すると、フローリングに10箇所程度虫孔が確認されました。内部から死骸を採取し虫体を同定した結果、外来種のアフリカヒラタキクイムシでした。昨年の夏に竣工した物件で、竣工直後から発生したものと考えられます。この状態であれば対策は何とか可能で、化学的対策と物理的対策を組み合わせ初期駆除を行った上で改修と組み合わせれば概ね対応は可能です。

アフリカヒラタキクイムシの場合、最も重要なのが初期対応です。ここでミスすると、何年も発生が続きますので注意が必要です。そのためにも発生種が何かを確定することが必須で、アフリカヒラタキクイムシの同定が行えることが絶対条件です。アフリカヒラタキクイムシの生態を理解せず対策を行うことは非常に危険で、その後手に負えないような被害になることが殆どです。必ずアフリカヒラタキクイムシ対策が適切に行える技術者に依頼することが重要です。

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2022年3月11日 (金)

虫孔

ヒラタキクイムシによる虫孔 昨日は木材穿孔害虫調査のため、大阪府内の物件にお伺いしました。ハウスビルダーさんとお付き合いのある建築士の先生が以前に住宅医セミナーを聴講いただいており当社を紹介、家屋害虫の相談なら小員にとご依頼をいただきました。

早速現場で調査を実施したところ、フローリングに1㎜程度の孔が確認されました。比較的新しいフローリングであることを考慮すると、木材穿孔害虫の一つであるヒラタキクイムシ類と考えられました。木材内部から虫体死骸を採取し同定した結果、在来種のヒラタキクイムシでした。

最近では外来種のアフリカヒラタキクイムシであるケースが殆どで、在来種のケースは久しぶりです。虫孔数は50個程度で、既に発生してから数年が経過しているものと考えられました。お施主さまからの聞き取り調査でも、殆ど虫体を見たことがないとのことから在来種のヒラタキクイムシと同傾向です。

虫孔数も少ないので、適切な処理を行えば1度の処理で虫孔付近の発生は収まるものと考えられます。但し、昨年以前に産卵、孵化した幼虫が、当該虫孔に伴う坑道が接続していない場合は発生する可能性があります。その旨を含めてヒラタキクイムシの生態等をお施主さまとハウスビルダーさんにご説明させていただきました。

ちなみにハウスビルダーさんに付き合いのあるシロアリ防除業者を聞いたところ、一度相談されたそうです。しかしそのシロアリ防除業者は、対応していないとのことでした。これは言い方で、知識と技術がないことを露呈するのが恥ずかしいので、対応していないという言い方になりますのでご注意ください。

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2022年2月27日 (日)

殺虫殺菌処理

イタチが小屋裏に持ち込んだ骨 昨日はイタチ対策で兵庫県内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっている建築士の先生からの紹介で、3週間前にもお伺いしています。

小屋裏にイタチの侵入した形跡が確認されており、点検調査を実施し侵入経路を特定、侵入経路の閉塞作業を実施しました。お施主さまにはこの3週間、小屋裏で活動音についてご確認をいただきました。同時に小屋裏に餌を設置し、喫食の有無を確認しています。

その結果この3週間で活動音は確認されず、餌の喫食もありませんでした。そこで最終処理として、殺菌消毒及び殺虫処理を実施しました。

イタチは小屋裏の断熱材の上で糞尿をしますので、この糞尿に菌類が含まれていることがあります。また、イタチにはダニなど害虫も生息しているため、菌類に対する殺菌処理と併せて殺虫処理することが必要です。イタチ対策は捕獲や侵入経路の閉塞だけではなく、殺虫殺菌処理も重要な対策なのです。

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2022年2月25日 (金)

撤去後処理

撤去された芝生 昨日はトビムシ対策で、兵庫県内の物件にお伺いしました。いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、数箇月前に調査でお伺いしています。

この物件では室内側でトビムシが大量に発生しており、床と巾木の隙間から侵入しているようです。トビムシが発生する要因として、餌となる腐敗植物や菌類などがある条件と考えられます。そのため壁内等でカビの発生を想定し調査を行いましたが、問題はありませんでした。庭が芝生であったことから粘着ローラーで採取を試み、検定した結果トビムシが採取されました。

お施主さまは以前から基礎面や芝生との接点部分に対し薬剤処理を実施されているそうですが、十分な効果は得られていないそうです。そのためお施主さまと相談し、芝生の撤去及び撤去後に薬剤処理を行うことで対策方針が決まりました。この日は午前中に芝生の撤去が完了したことから、昼休み時間に薬剤処理を実施しました。これである程度は発生は抑制されるでしょうが、隣家もありますので完全には抑制するのは難しいかもしれません。その場合はその都度調査を実施し、対策を再考する予定です。

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