2020年4月 6日 (月)

玄関付近で徘徊するアリ

外壁側隙間の反射鏡調査 昨日は以前シロアリ点検調査でお世話になったお施主さまご相談をいただき、兵庫県内の物件にお伺いしました。

アリの徘徊が確認されたのは昨年の秋とのことで、玄関のタイル面や壁面で動いていたそうです。アリの場合多くは外部侵入であり、壁面の隙間から入る事例が見受けられます。但し、全てが外部侵入だけでなく、種類によっては壁内営巣種もいるため注意が必要です。

調査は目視に加え、反射鏡を用いて外壁側の隙間のチェックを行いました。現時点でアリの活動の兆候は確認されませんでした。季節的要因もあることから、お施主さまには今後も動向を見ていただくようお願いしました。

アリ対策を実施する場合、活動中であることが原則です。アリの動きが確認されていないのに薬剤を撒く業者があります。効果はほぼ期待できませんので、ご注意ください。

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2020年4月 3日 (金)

ライトトラップに捕獲される甲虫

捕虫紙には色々な昆虫は捕獲されます 昨日、アフリカヒラタキクイムシ対策でモニタリングしているライトトラップの捕虫紙についてご紹介しました。今日は小屋裏等に設置したライトトラップの捕虫紙に捕獲される甲虫についてご紹介したいと思います。

室内でよく見かける甲虫として、コクヌストモドキとシバンムシが挙げられます。コクヌストモドキは小麦粉、シリアル、パスタ、ビスケット、ナッツ類などの粉体に発生します。ヒラタキクイムシ類に比べてやや大きいのですが、素人目には判断が難しいところです。また理由が判明したいませんが、新築直後に家屋内で大量発生する事例も報告されていることから、ハウスビルダーさんからヒラタキクイムシらしき虫が確認されていますとよくお問い合わせをいただきます。

シバンムシはジンサンシバンムシとタバコシバンムシが代表種ですが、いずれも乾燥している動物質や植物質から発生します。ヒラタキクイムシ類よりも小さく、小判型なので比較的判断し易い甲虫です。タバコシバンムシは畳を食害し、ジンサンシバンムシは古材を食害します。

甲虫ではありませんが、ライトトラップにはいろいろな昆虫が捕獲されます。珍しいのはヤマトシロアリの羽アリですが、ヤマトシロアリの羽アリは光を嫌うというのが一般的です。しかし現場で対峙している人間からすると、ヤマトシロアリの羽アリが光に集まるのは当然のことであり、文献などは現場を知らない方が書かれているのでしょう。文献で害虫と対峙できることは、決して甘くないことを現場は教えてくれるのです。

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2020年4月 2日 (木)

捕虫紙検定

捕虫紙検定 先日アフリカヒラタキクイムシ対策でお伺いした愛知県内の案件では、ライトトラップの消耗品交換を行なっています。その中に捕虫紙の交換があり、その捕虫紙に捕獲されたアフリカヒラタキクイムシ及びシロオビカッコウムシの数をカウントしています。

ライトトラップは1階天井裏及び2階小屋裏に設置していますので、壁内などの見えない箇所から発生したアフリカヒラタキクイムシを捕獲します。ライトトラップはアフリカヒラタキクイムシだけでなく、他の正の走光性を有する昆虫も捕獲されます。ルーペではアフリカヒラタキクイムシと有翅虫の区別ができますが、甲虫では、アフリカヒラタキクイムシか否かの判断難しくてなります。実体顕微鏡を用いて検定しないと困難です。

アフリカヒラタキクイムシの捕獲結果から、次の具体的な対策を立案します。そのため、捕獲数の検定は重要な作業です。家屋で見られる甲虫は多種多様で、細かく見る必要があります。ちなみに複数で対応しているため、相当の時間を要します。うまく時間配分しながら対応していきたいと思います。

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2020年3月31日 (火)

紛らわしい

紛らわしい木粉堆積 右の写真は、アフリカヒラタキクイムシ対策を実施している物件で撮影した1枚です。扉の下に木粉の堆積が確認されたことからお伺いしました。

この物件では数年前から対策を実施しており、洋室では100箇所以上成虫脱出孔が確認されたものの、薬剤処理及び物理的対策により翌年には新たな成虫脱出孔やフラスの堆積は確認されていません。しかしモニタリング用として設置したライトトラップには、毎年1匹が捕獲される状況です。

問題の木粉の堆積ですが、扉やその他周辺の木部に成虫脱出孔はありません。更に調査を進めると、木粉の堆積の原因が判明しました。当該箇所に置かれていた樹脂製のラックで、引き出しを出し入れした際に擦れが発生、その際に出る粉がまるで木粉が堆積したかのようなったものでした。

非常に紛らわしい事例でしたが、成虫脱出孔の有無を調べて原因を突き止めれば問題ありません。木粉=ヒラタキクイムシ類の被害でないケースもあるため、技術者に判断を委ねることが重要です。

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2020年3月29日 (日)

シロオビカッコウムシ

シロオビカッコウムシ 昨日ご紹介した物件では、ヒラタキクイムシ類の天敵であるシロオビカッコウムシをご紹介しました。右の写真がシロオビカッコウムシで、腹部の上翅中央部に白横帯があるのが特徴です。

本種の成虫はヒラタキクイムシ類の成虫を捕食し、本種の幼虫はヒラタキクイムシ類の幼虫を捕食するとされています。これまでの現場での傾向も顕著で、シロオビカッコウムシがライトトラップで捕獲されるまではアフリカヒラタキクイムシの捕獲数は増加傾向にあり、シロオビカッコウムシが捕獲され始めるとアフリカヒラタキクイムシの捕獲数が減少する傾向にあります。シロオビカッコウムシによる捕食により、生息数が減少しているものと考えられました。そうなるとシロオビカッコウムシによってアフリカヒラタキクイムシが全滅するのではと期待されるところですが、実際にはアフリカヒラタキクイムシの捕獲数がかなり減少するとシロオビカッコウムシの捕獲が確認されなくなり、数年後再びアフリカヒラタキクイムシの捕獲数が増加してきます。これらの結果から、アフリカヒラタキクイムシの生息数を減少させるのには寄与されますが、全滅させることは困難であると考えた方が良さそうです。

しかも問題なのが、シロオビカッコウムシがどこに生息し、どこからやってくるかが全くわかっていないことです。実際の現場でも、ライトトラップを設置後数年でシロオビカッコウムシが捕獲される事例もあれば、昨日ご紹介した現場のように5年以上経過してから確認される事例もあります。ちなみに国立研究開発法人国立環境研究所の侵入生物データベースでは、暫定リストですがシロオビカッコウムシは外来種となっています。ただし、生態に関する資料はほとんどなくどこの生息しているかもわからないため、生物的防除資材として活用するのは困難です。

ちなみにライトトラップ捕虫紙に捕獲されたシロオビカッコウムシですが、紫外線より退色していますので上翅中央部の白横帯は不明瞭です。捕虫紙検定する際には、注意が必要です。

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2020年3月28日 (土)

天敵

天敵による生息数減少 右の写真は、昨日お伺いした愛知県内で設置したライトトラップの様子です。この物件では2014年の春にご相談いただき、ライトトラップを2台設置しました。この物件では、室内側に被害が確認されていないものの、室内ではアフリカヒラタキクイムシが飛翔する現象が確認されていました。建築図面を確認すると、土壁の中には小舞竹が使用されており、発生源はこの孟宗竹であると判断しました。

本来は薬剤処理と組み合わせて対策を実施しますが、当該物件は小屋裏も天井裏もない構造となっており、薬剤処理による対策が困難となっています。そのため、ライトトラップによる捕獲で、生息数を減らす対策を試みました。ライトトラップ設置から半年後の秋には捕虫紙が見えないほど捕獲され、2台合計で5,000匹を超えるアフリカヒラタキクイムシの捕獲が確認されました。

毎年、捕虫ランプと捕虫紙を交換し対策を実施しており、これまでは捕獲数はなかなか減少しませんでした。しかし今回は、捕虫数は2台合計で302匹となりました。捕獲を続けたことで生息数が減少したことに加え、天敵であるシロオビカッコウムシも捕獲されたことから、生息数が減少したものと考えられました。

それではシロオビカッコウムシでヒラタキクイムシ類の駆除が可能かというと、そうではありません。これまでも他の現場でシロオビカッコウムシが優勢となったケースもありますが、ヒラタキクイムシ類の全滅まで至らず、増減を繰り返しています。ある程度まで生息数を抑制するために敵を利用するのは効果は期待できますが、完全駆除には難しいと考えたほうがよいでしょう。

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2020年3月27日 (金)

アフリカヒラタキクイムシ対策

ライトトラップによるアフリカヒラタキクイムシ対策 昨日は愛知県内にある複数の物件にアフリカヒラタキクイムシ対策でお伺いしました。2日間の日程で、これまでに数年に渡って薬剤処理やライトトラップによる管理を行っています。

これら複数の物件では室内での被害はありませんが、小屋裏などに設置したライトトラップにはアフリカヒラタキクイムシが捕獲されます。低いレベルで抑制できている物件もあればある程度の捕獲が確認されている物件もあります。一般的には壁内で使用されている補強のための合板から発生するケースが殆どですが、今回対応を実施している物件では小舞竹から発生しているケースもあります。補強合板からの発生であれば、薬剤処理とライトトラップによる捕獲で低いレベルでの抑制ができています。しかし小舞竹の場合、薬剤が届きにくいという問題に加え、竹での繁殖率の高さから生息数を減らすことが難しくなっています。

まだ小舞竹への侵入が確認されていない物件では、これら対策によって生息数を抑制できていますが、対策を中断すると小舞竹へ侵入し大繁殖するため注意が必要です。アフリカヒラタキクイムシを含めたヒラタキクイムシ対策を実施する場合、見える場所だけの対策だけではなく見えない場所への対策が必須です。また、建物の構造を十分理解した上で対策を構築することが重要です。

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2020年3月23日 (月)

捕虫紙検定

捕虫紙検定 右の写真は、アフリカヒラタキクイムシ対策を実施している物件から回収したライトトラップの捕虫紙です。正の走光性(光に集まる性質)を有するアフリカヒラタキクイムシは、ライトトラップを設置すると紫外線ランプに誘引され捕虫紙に捕獲されます。

アフリカヒラタキクイムシの生息の有無については、室内側では成虫脱出孔や木粉(フラス)の堆積で判断が可能です。しかしアフリカヒラタキクイムシは、室内側だけで生息する訳ではありません。壁内にある生息可能材料に生息している可能性があることから、ライトトラップを用いたモニタリングが必須です。ちなみに今回のモニタリングは昨年の秋から今回までの期間で、結果的に捕獲は確認されませんでした。

今回の物件は室温が安定しているマンションで、かつ床暖房も使用されているため冬季でも発生できる要件は揃っていました。それだけに捕獲数ゼロは安心材料の一つですが、依然としてハイシーズンでは捕獲が確認されるため、対策を更に工夫して対処したいと思います。

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2020年3月22日 (日)

低い数字で抑制できていますが

捕獲は継続しています 昨日は、大阪府内の物件にアフリカヒラタキクイムシ対策でお伺いしました。継続的に実施しているマンションで、先日ご紹介した案件と同じマンションの別住戸です。

フローリングに成虫脱出孔と木粉(フラス)の堆積が相当数確認された物件で、薬剤を用いた化学的対策と物理的対策を組み合わせて処理を行い、次年度新たな成虫脱出孔とフラスの堆積は確認されず、フローリング部分での駆除を完了しています。これで駆除完了と考えるのは短絡的で、目視できない箇所で発生していることも考慮する必要があります。その対策として壁内など目視できない箇所で発生状況を把握するため、アフリカヒラタキクイムシの生態である正の走光性(光に集まる性質)を利用したライトトラップを天井裏に設置するのが効果的です。

この物件では、年間に数匹の捕獲が確認されます。予想通り、壁内で使用されている材料に由来するものと考えられます。壁の多くは石膏ボードが使用されているため、アフリカヒラタキクイムシは生息できません。しかし、手摺りや棚などを設置する場合の補強材として合板が使用されます。この合板に生息しているものと考えられ、当該箇所に対する対策を実施しないと再発する可能性があるのです。

そのために対策を実施していますが、完全駆除は非常に困難です。生息数を低い数字で抑制できているという考え方もできますが、できれば完全駆除まで持っていけるよう更に工夫をして対処したいと思います。

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2020年3月18日 (水)

活動範囲処理

活動範囲処理 昨日は、ゴキブリ対策で兵庫県内の物件にお伺いしました。お施主さまが以前別のお住まいの際、ゴキブリ対策でお世話になっていました。

転居され新築から数年経過した際、ゴキブリを見かけるようになったことから対策の依頼をいただきました。聞き取り調査からゴキブリの活動範囲を考慮、外周部の調査結果からゴキブリの侵入経路と活動範囲を推定、薬剤の種類と濃度の最適化を実施した上で、薬剤処理を施しました。

この物件では、構造的にゴキブリが寄り易くなっています。ハウスメーカーさんが意匠として実施したのだと思いますが、ゴキブリが安全に家屋へ近づくことが可能です。逆にこの構造を利用して、薬剤を効果的に処理できるため結果的にはよかったのかもしれません。

お施主さまには負担となりますが、定期的な処理が必須となります。ゴキブリを見たくないお施主さまからすれば、薬剤処理で抑制できるならと喜んでいただいています。勿論、ゴキブリ対策を実施する上で環境対策は必須ですので、お施主さまにご協力をいただいています。

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