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2008年6月15日 (日)

ベタ基礎のシロアリ対策

Inspection56 昨日は大阪府河南町でのシロアリ調査でした。この物件は築9年、シロアリの被害はないものの、そろそろシロアリ対策を立てる必要があると考えられてお施主さまからのお問合せでした。

床下の構造はベタ基礎構造、換気は基礎パッキンです。基本的にはシロアリが侵入しにくい構造と言えます。

お施主さまは当社へご相談頂く前に、あるシロアリ業者さんへ調査を依頼されました。普通のシロアリ業者さんなので、床下には全面散布、木部には穿孔(穴を開ける)して薬剤を注入処理するとのことです。

この物件の土台や大引には集成材が使用されています。集成材とは、板材を接着剤で再構築してつくられる木質材料です。最近では接着剤の品質が向上しているため、剥がれたり割れたりすることがないそうです。しかし、穿孔注入によって、問題が起こる可能性が考えられます。

最近の木部処理剤は乳剤タイプとなっており、水で薄めて使用します。これらを集成材に穿孔注入するとどういうことが考えられるでしょう。圧をかけて注入すると、接着剤の隙間へ薬剤が入り、押すことで接着剤面の剥がれが考えられます。特に乳化剤が多く含まれる施工液では、接着剤への影響も考えられます。施工直後に問題がなかったとしても、多量の水を吸った木材は、乾燥する際収縮することが考えられ、割れなどの原因になるのではないでしょうか?

基本的にシロアリの侵入し難い構造です。しかし、構造をよく観察すれば、シロアリの侵入ポイントはおのずとから見えてきます。その部分だけを対策すれば良く、費用面でも安価になります。

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