アメリカカンザイシロアリ-42
アメリカカンザイシロアリについてご質問を頂きました。冬でも活動するのですかという内容です。
冬季のヤマトシロアリやイエシロアリなどは、活動が極端に低下します。巣の中心部や暖かい部位で、僅かに活動するのみです。
アメリカカンザイシロアリは、夏場に比べるとやや活性は落ちますが、年中活動しています。写真の通り、1週間前に糞掃除をしたところですが、もうこんなに砂粒状の糞が溜まっています。
アメリカカンザイシロアリは、温度の上がる真夏の小屋裏での活動が観察されますし、真冬のリフォーム中で吹きさらしとなっている木部でも活動が観察できます。
他のシロアリのよりも生息できる温度範囲が広いのでしょう。コロニー(集団)の数は多いのですが、コロニー中の虫体数が少ないことが幸いして、被害の拡大に時間を要するのです。逆に被害の拡大が遅いため、発見も遅れてしまいがちとなります。
駆除にはコロニーが多いので、丁寧な処理が求められます。闇雲に数百箇所も穴を開けて薬剤を注入するのは、得策ではありません。作業する人間が薬剤に曝露されるのは一瞬ですが、住まわれている方は薬剤が分解してなくなるまで薬剤に曝露され続けるのです。そのためにも、薬剤の使用濃度や注入量をよく考えて処理しなければならないのです。
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コメント
現在、工務店で木造新築を検討していますが、先日のクローズアップ現代を見てRC造にすべきか気持が揺らいでいます。番組では本家アメリカでもまだ根本対策ができていないとのことで、将来大丈夫なのか不安です。番組を見て以来HPで情報を集めていますが、やはりなかなか根本的な対策が無いようで・・・。ホウ酸系の薬剤で予防効果を謳っている会社もあるようですが、何か予防について知見をお持ちでしたら教えて頂けると幸いです。
投稿: | 2009年1月27日 (火) 00時20分
アメリカカンザイシロアリの予防は新築時などある程度の対応は可能と考えています。
但し、色々な用件があり予防は多種多様です。できましたら、注目リンクにある阪神ターマイトラボのWEBのお問い合わせのページからお問い合わせ下さい。色々な用件をお聞きした上で、ご回答させて頂きたいと思います。
投稿: シロアリ調査隊 | 2009年1月28日 (水) 00時51分