新年あけましておめでとうございます。新年早々からシロアリ調査隊のブログにご訪問いただき、厚く御礼申し上げます。
今月も阪神ターマイトラボのウェブサイトを更新させていただきました。今回のトップページ画像は、大阪府内の物件で確認されたヤマトシロアリの空中蟻道です。
この物件では、11年前にシロアリ調査を実施しています。他社で実施したシロアリ駆除予防から5年が経過し、再施工を勧められたお施主さまがハウスビルダーさんに相談されたことからシロアリ調査を実施した次第です。
11年前のシロアリ調査では、蟻道の構築は確認されていませんでした。しかし今回当該箇所以外に複数の蟻道が構築されてました。
本来はもう少し早い時期に点検調査する予定でしたが、コロナ禍もあり点検調査が遅れました。しかし比較的最近構築されたため、大引などの床組に大きな被害はありませんでした。
シロアリ駆除がきちんとされていれば、そうそうシロアリが侵入することはありません。しかしこの物件は、16年前にシロアリ防除処理した業者の処理に問題があったと考えています。
本来蟻道を構築する基礎面や配管に構築せず、空中蟻道を構築するのは薬剤による影響があります。残効性があるうちは、シロアリが侵入することはありません。しかし残効性がなくなると、シロアリが侵入するケースがあります。
薬剤の種類によっては忌避性がある場合、薬剤処理箇所に蟻道をつくりたがりません。これは薬剤の特性で、残効性が消失しても忌避性が残ることが原因です。忌避性は低濃度でも発揮されるためこれら箇所には蟻道を構築せず、空中蟻道を構築します。
これは薬剤大量処理の弊害で、シロアリ駆除処理を実施していない証拠です。薬剤大量散布しても、地中にあるコロニーは駆除できません。ですので残効性の消失に伴い侵入するのです。
薬剤大量散布を、シロアリ駆除と誤解しているシロアリ防除業者が非常に多いのです。シロアリ駆除はシロアリの侵入経路と生息範囲を精査し、駆除に適した薬剤の選択、処理濃度と処理量の最適化、適切な処理方法で実施する必要があります。詳細は阪神ターマイトラボのウェブサイトをご参照いただきますようお願いいたします。
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