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2025年4月30日 (水)

翅を落とした羽アリ

ヤマトシロアリ落翅虫 連日、ハウスビルダーさんや設計事務所さんから羽アリについてお問い合わせが集中しています。

右の写真は先日、いつもお世話になっている設計事務所さんから送付いただいたものです。

これは何の虫でしょうと、建築士の先生からお問い合わせをいただきました。

これはヤマトシロアリの羽アリが翅を落とした『落翅虫』です。

この落翅虫の雌雄がペアリングして営巣すると、新しいコロニーを創生します。

しかしその確率は極めて低く、殆どが他の生物に食べられたりして生き残ることはできません。

この落翅虫を確認したということは、羽アリが発生した証拠です。これがその家屋から発生したのか、近隣で発生したのかをきちんとシロアリ調査で判断することが必要です。

当然ですが被害と生息がなければ、薬剤処理の必要はありません。被害と生息が確認されれば、シロアリ駆除を基本にシロアリ対策を構築します。薬剤の大量散布に頼らず環境と安全に配慮しながら、対策を実施するのが当社のポリシーです。

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2025年4月29日 (火)

玄関屋外ポーチで発生した羽アリ

玄関屋外ポーチで発生した羽アリ 右の写真は、いつもお世話になっているハウスビルダーさんから送付いただきました。

玄関屋外ポーチから羽アリが発生したとのことです。

写真では詳細がわかりませんが、玄関ポーチと基礎の隙間から発生したのではないかと考えます。

というのもこの物件の図面を送付いただき確認したところ、ベタ基礎となっています。

矩計図を確認すると、玄関ポーチ部分は後打ちのようです。そのため、接合部から発生したのは容易に想定できます。

そうなると薬剤処理を実施するのであれば、玄関ポーチだけで十分です。床下に薬剤を撒く必要はありません。

建物内への侵入の可能性があるとしたら、玄関周辺のみです。このケースでは非破壊シロアリ探知機で点検調査を行い、早期発見に努めれば問題ありません。

羽アリが発生した場合、必ずしも床下全面に薬剤を撒く必要がありません。きちんとシロアリ調査を実施し、侵入経路と生息範囲を把握した上で対策を立案する必要があります。

シロアリ調査実施後に侵入経路と生息範囲の説明がない場合や、駆除のための方法を明示しないシロアリ防除業者にはご注意ください。協会仕様書に基づいて処理(薬剤大量散布)しますという業者は、具体的なシロアリ駆除方法及び効果発現機構を説明できないケースがあります。これらを聞いて納得のいく説明が得られない業者に、対策をお願いするのは不安しかないと小員は思います。

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2025年4月28日 (月)

ウェブセミナー聴講

ウェブセミナー聴講 案件の合間を縫ってウェブセミナーを受講しています。

さくらインターネットが主催するウェブセミナーで、はじめての生成AI活用入門 〜仕組みと事例を徹底解説〜を受講しました。

ちなみにさくらインターネットは阪神ターマイトラボホームページをサーバーとして利用しています。

仕事で生成AIというとChatGPTを思い出しがちですが、色々と種類があるようです。

生成AIにはテキスト、画像、動画、音声などがあり、目的に応じて使用する必要があります。

以前何度かChatGPTでシロアリや薬剤について作成しようとしたことがありますが、一般的な回答しか得られず寄せ集めた感が強いものでした。

一般的にはこれで良いのかもしれませんが、当方の主張とそぐわない面もありますので難しいところです。いずれにしてもこうした勉強は必要で、少しでも世間から遅れないようにしたいと思います。

コロナ禍以降こうしたオンラインのセミナーが増えたおかげで、移動時間などの時間を効率化できていることは非常にありがたいところです。今後もこうしたセミナーがあれば、積極的に参加したいと思います。

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2025年4月27日 (日)

徒労

Inspection1853 いつもお世話になっている設計事務所の先生から、知人の家屋で羽アリが発生しているとご相談をいただいたことから現地調査で大阪府内の物件に同行しました。

羽アリの発生はウッドデッキで、昨年に引き続き今年も発生したとのことです。

羽アリの死骸を捕獲いただいていたので、改めて確認するとヤマトシロアリの羽アリでした。

問題はウッドデッキでその様子が右の写真となっており、束柱に蟻道跡が確認されています。

それとともにお施主さまが貼り付けた、市販のシロアリ用ベイトが確認されています。

これはシロアリハンターという商品で、容器内に脱皮阻害剤を含侵させた紙(毒餌剤)が入っています。

これをシロアリが食べると脱皮できなくなり致死し、併せてこの脱皮阻害剤を巣内で分配交換することで蔓延させて巣ごと駆除するというのはストーリーです。

2年続けて羽アリが発生したとのことから、巣の駆除は行われていないということになります。勿論、毒餌剤を喫食された形跡はなく、徒労に終わったものと判断されます。

これは答えが明確で、シロアリがこの毒餌剤を食べなったとこが理由です。食べなかった理由はヤマトシロアリの生態にあり、臆病なヤマトシロアリは違和感のあるこの毒餌剤は危険なものと判断し近寄りもしなかったのです。それが証拠に束石から床束にかけて構築された蟻道は、枯れており活動は確認されておらず放棄されています。

当該箇所を放棄したからといって、巣が引っ越しした訳ではありません。もっと他の安全な餌場で活動しているだけです。臆病な生態を持つヤマトシロアリには、ベイト工法は向きませんのでご注意ください。

 

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2025年4月26日 (土)

玄関に大量の翅

玄関で確認されたヤマトシロアリ羽アリの落翅 昨日は、玄関に大量の翅が落ちいているとご連絡をいただいた、大阪府内の物件にお伺いしました。

いつもお世話になっている建築士の先生の知人のかたで、建築士の先生のご紹介でお伺いした次第です。

現場で調査するとこの翅はヤマトシロアリの羽アリが落としたもので、それをお施主さまに報告すると驚かれていました。

建物基礎構造はベタ基礎ですので、おそらく建物には被害はありません。非破壊シロアリ探知機で玄関周辺の木部を調査しましたが、生息は確認されませんでした。

玄関はコンクリートが重なった構造のため、これら重なった部分の隙間から発生したものと考えられました。

この内容もお施主さまに報告したところ、とりあえず安心していただけました。今後の対処方法を説明し、一般的に実施されている床下への薬剤処理は不要な旨も説明させていただきました。

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2025年4月25日 (金)

走光性

ライトトラップ捕虫紙の捕獲されたヤマトシロアリ羽アリ 先日玄関周辺で羽アリが発生した物件では、発生の翌々日に再び大量の羽アリが発生したとご連絡をいただきました。

お施主さまが虫嫌いで、かつ集合体恐怖症で発生する羽アリを何とかして欲しいとの要望からライトトラップを設置しました。

ヤマトシロアリの職蟻は光を嫌うとされていますが、羽アリは光に集まります。

ですのでライトトラップを設置すると、羽アリが粘着テープに捕獲されます。

シロアリに対して正しい知識を持っていないシロアリ防除業者は、羽アリも光を嫌うと説明します。右の写真はライトトラップに捕獲されたヤマトシロアリ羽アリで、設置した翌日の様子です。

これを見てもヤマトシロアリの羽アリは、光を嫌うというのでしょうか。羽アリが翅を落とすと、負の走光性(光を嫌う性質)となります。これが正しいヤマトシロアリの生態です。

いい加減な説明するシロアリ防除業者が、非常に多いことが残念でなりません。シロアリは毒を持たないのに、消毒しましょうと薬剤を撒きます。大量に撒けば毒になる薬剤を撒くのに消毒とは、開いた口が塞がりません。老舗と呼ばれるシロアリ防除業者であっても、これがまかり通っているので残念でなりません。

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2025年4月24日 (木)

2階ベランダで確認された羽アリ

ヤマトシロアリの羽アリ いつもお世話になっているハウスビルダーさんから、確認をお願いしたいと写真が送付されてきました。

それが右の写真で、ヤマトシロアリの有翅虫(羽アリ)が2階ベランダで確認されたとのことです。

この家屋は昨年の冬にリフォームの際、シロアリ対策でお伺した物件です。

リフォームは室内側のみでしたが念のため床下点検調査を実施した結果、シロアリ被害が確認されました。

コロニーを考慮したシロアリ駆除処理と併せて、侵入防止処理を施しました。そのため、当該家屋から発生した可能性は無いといっても過言ではありません。

リフォームの際に気づいていたのですが、隣家が築年数の経過した空家です。おそらくこの空家から発生したヤマトシロアリの羽アリが風に乗って、ベランダに着地したものと考えられます。

この時期ヤマトシロアリの羽アリを確認しますが、当該事例のように自宅から発生していないケースもあります。そのためシロアリ調査が重要となりますが、信頼できる技術者に依頼されることをお勧めします。シロアリ防除業者はシロアリ技術者ではなく、薬剤散布業者の場合が多いのでご注意ください。

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2025年4月23日 (水)

完了確認

駆除完了 昨日はイエシロアリ対策のため、大阪府内の物件にお伺いしました。

いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、昨年の晩秋からブリングシステムで対応しています。

年末最終の確認では、未だイエシロアリ職蟻の活動を確認し越冬となりました。

先月の点検調査では、ブリングボックスへの侵入は確認されませんでした。

ブリングベイトの劣化があったことから、先月の作業として新しいブリングベイトに入れ替えました。

今月の点検調査では、前回同様ブリングボックス内でイエシロアリは確認されませんでした。

駆除完了と判断しボックスの撤去を行ったところ、ボックス下のスペースのイエシロアリ兵蟻の頭部が大量に確認されました。この結果から駆除完了の確定とさせていただきました。

昨年の晩秋にまだブリングベイトを喫食していましたが、既に致死量を喫食していたものと考えられました。今回のブリングベイト喫食量から、比較的小型のコロニーであると判断しました。

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2025年4月22日 (火)

玄関付近で発生した羽アリ

玄関付近で発生した羽アリ 昨日は玄関周辺で羽アリが発生したと、ご連絡をいただきました物件にお伺いしました。

この物件は兵庫県内にある物件で、いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件です。

以前、アフリカヒラタキクイムシでお世話になっており、現在では終息しています。

玄関周辺で発生した羽アリは、ヤマトシロアリの有翅虫です。

玄関は一般的にタイルが多いのですが、この物件では石畳となっています。

羽アリのその隙間から発生したようです。非破壊シロアリ探知機を用いて玄関枠などの木部について調査したところ、侵入は確認されませんでした。

現時点で地中にしか生息しておらず、駆除対象は地中にコロニーとなります。適切な薬剤及び施工方法で処理することで、駆除することが可能です。

ちなみにこの物件は床下のない逆ベタ基礎(土間床)構造ですので、一般的な床下に薬剤を大量散布することはできません。シロアリ防除業者の中には玄関だけの処理では費用が取れないため、建物外周部への薬剤処理や建物内側壁面からの薬剤処理を勧める場合があります。

これは過剰な処理であり、非破壊シロアリ探知機などによる点検調査を定期的に行い早期発見に努めるほうが現実的です。薬剤処理をしたがるのは費用が取れることが理由であり、侵入リスクが低いのに過剰な対策を勧めるのはいかがなものでしょうか。

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2025年4月21日 (月)

断熱材

床下で産卵する断熱材 昨日は床下点検のため、大阪府内の物件にお伺いしました。

いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、以前シロアリ駆除でお世話になった物件です。

床下で何か音がすると相談をいただいたことから、お伺いした次第です。

床下側から点検調査した結果、床板の裏に貼られた断熱材が落ちており、散乱しています。

それが右の写真で、どうやら小動物が侵入した模様です。

考えられる小動物としてイタチが挙げられます。もう少し大きな動物になると、ハクビシンやアライグマなどが考えられます。いずれもこの地域では生息が報告されているそうです。足跡は確認されませんでしたので、特定は困難でした。

問題となる侵入経路ですが、床下換気口の一部に破損があったことから、当該箇所から侵入しているものと考えられます。とりあえず床下換気口を一旦閉塞し、改め補修することで対応することとなりました。

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2025年4月20日 (日)

定期健康診断申込

定期健康診断申込 先日定期健康診断の申し込みを、加入している阪神土建労働組合さんで行いました。

毎年、業務がエアポケットになる盆前のタイミングで受診しています。

胃カメラ検査がセットとなっていますが、いつも受診する東神戸病院では経口は勿論、経鼻でも対応可能となっています。

以前経鼻から胃カメラ検査を実施しようとしましたが、鼻腔が狭く経口に変更した経緯があります。

以降、胃カメラ検査は経口で申し込んでいます。そういえば副鼻腔炎になりやすいのは、この鼻腔の狭さが影響しているのかもしれません。

依然としてメタボリックシンドローム傾向にあるため、主治医から痩せるように言われていますが一向に痩せません。最近はできるだけ歩くようにしており、スマートウォッチで管理もして努力はしています。

自らの健康を守るためには、自分自身のからだに向き合うことが予防の第一歩となります。これは家屋も同じで、病気になる前から過剰な薬を飲むことはありません。重要なのは早期発見で、これは健康も家屋も同じではないでしょうか。

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2025年4月19日 (土)

非破壊シロアリ点検調査

非破壊シロアリ点検調査 昨日ご紹介した物件では、非破壊シロアリ探知機を用いて点検調査を実施しています。

この物件は、パッシブソーラーシステム構造の一つであるOMソーラー構造です。

基本的にはベタ基礎構造ですのでシロアリが侵入し難い構造ですが、確認することのできない場所があります。

図面がないという根本的な問題もありますが、浴室が四方を基礎に囲まれておりどのような構造なのかわかりません。

この浴室もベタ基礎構造であれば侵入リスクは低くなるのですが、土間コンクリート構造であれば侵入リスクは高くなります。

たとえベタ基礎構造であったとしても配管類が地中方向から入っている場合、配管隙間からの侵入リスクがあります。

屋外側からの調査では配管類が基礎を貫通していませんので、土間方向から入っているものと考えられます。そのため、侵入リスクを考慮しなければなりません。

建築に関する知識のないシロアリ防除業者にかかると、薬剤処理を勧めます。パッシブソーラーシステム構造では床下に薬剤を撒くのは厳禁で、もし撒いてしまえば室内に薬剤が流入します。低濃度であっても長期に曝露すると、影響があるのは当然と言えます。そのためシロアリの早期発見が最も効果的な対策で、見えない箇所の点検調査には非破壊シロアリ探知機が非常に有効なのです。

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2025年4月18日 (金)

定期点検調査

床下定期点検調査 昨日は床下点検及びシロアリ調査のため、奈良県立の物件にお伺いしました。

いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、定期的に点検調査を実施している物件です。

この物件は、パッシブソーラーシステム構造の一つであるOMソーラー構造です。

建物外周にある外構部にシロアリ被害が確認されたことから、ハウスビルダーさんがセントリコンシステムで対応管理されていました。

その後、当社との取引が始まり当該物件のシロアリ対策を相談いただきました。

対象がヤマトシロアリですので、ベイト工法はお薦めできません。これはヤマトシロアリ特有の生態によるもので非効率です。

ベイト工法はイエシロアリに対しては効果的ですが、コロニーが分散できる生態を持つヤマトシロアリには不適です。臆病なヤマトシロアリは毒餌剤への入れ替えだけでも逃亡する場合がありますので、やはりベイト工法がコストパフォーマンスも悪い工法です。そのため薬剤処理が困難なパッシブソーラーシステム構造では、定期的な点検調査が非常に有効です。早期発見に勝るシロアリ対策はありません。

今回の点検調査でもシロアリの侵入等は確認されませんでした。ちなみにこの物件ではお施主さまの要望で、2年毎に点検調査を実施しています。

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2025年4月17日 (木)

水漏れ

浴室からの水漏れ 右の写真はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件に床下点検調査でお伺いしました。

いつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、洗面脱衣室の床がブカブカしているとご相談いただいことが経緯です。

洗面脱衣室床下の様子は右の写真のとおりで、浴室土台と大引交差部にカビの発生が確認されています。

基礎面にも濡れが確認されていることから、浴室側からの水漏れであると考えられます。

浴室は在来工法で、かなり年季が入っています。この結果を報告、できればユニットバスへリフォームされることをお薦めしました。

シロアリが侵入している可能性もあるため、リフォームに合わせてのシロアリ対策をお薦めしました。ちなみにその他の床下でのシロアリ調査の結果ですが、シロアリ被害や生息は確認されませんでした。このケースでは部分処理と定期的な点検調査で十分対応可能です。薬剤全面処理に高額な費用をかけるのであれば、その費用を浴室リフォーム費用の足しにいていただけると幸いですとお話しさせていただきました。

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2025年4月16日 (水)

部分処理

木材保存部分処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。

この物件では既存の浴室を撤去、ユニットバスに入れ替えるリフォームを実施中とのこと。

ハウスビルダーさんには最低でも既存の浴室を撤去した際には、当該箇所だけでもよいので薬剤処理をお薦めしています。

これは既存の浴室には高確率でシロアリ被害や生息が確認されていることが理由であり、土間を打設してユニットバスを設置すると土間の下にシロアリが入り込み後々厄介となるため薬剤処理をお薦めしています。

土間打設前に薬剤処理を実施しますが、適切な薬剤を選択、適切な処理量で対処することが重要です。薬剤は何でもよいという訳ではなく、構造とシロアリの生態を考慮して選択する必要があります。

ちなみに既存壁内部分にも薬剤処理を実施しますが、こちらは木材保存が目的となります。ユニット化すると空気の流れが悪くなり、湿気が滞留する可能性があるためです。きちんと空気の流れを考慮したリフォームができれば良いのですが、なかなかできないのが実際のところです。そのため木材保存を目的とした薬剤処理を行う必要があるのです。

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2025年4月15日 (火)

床下点検調査

床下点検調査 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。

リフォーム予定物件での、シロアリ調査及び床下点検でお伺いした次第です。

床下構造は布基礎ですが、防湿シートが敷き込まれています。

点検調査結果ですが、現時点でシロアリ被害、侵入及び生息は確認されませんでした。

事前のお施主さまの聞き取り調査では、10数年前にシロアリ駆除予防処理を実施したとのことです。

その際のシロアリ防除業者の説明では、基礎面に蟻道があり和室の土台に到達しているとのこと。

しかし今回の点検調査ではその兆候すら確認されず、そのシロアリ防除業者の説明は信憑性に欠けるものでした。

結論的には薬剤処理は不要で、早期発見のための定期的な点検調査をお薦めしました。お施主さまも前回の薬剤処理後に気分が悪くなったとのことで、薬剤処理しないシロアリ対策にご共感をいただきました。

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2025年4月14日 (月)

天井裏

小屋裏被害状況 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。

天井裏で音がするとのことから、現場監督さんと同行しました。

音が確認された1階天井裏ですが、点検口から確認したところ断熱材の散乱が確認されました。ただし、高さが低いため詳細な点検調査はできませんでした。

2階小屋裏を点検調査した結果、断熱材の散乱や糞の堆積が確認されました。また足跡も確認されており、イタチと判断しました。

恐らく建物の僅かな隙間から侵入し、天井裏や小屋裏を寝床にしているものと考えられました。

イタチは定住している訳ではなく、複数の寝床を往来しています。ですので対策は侵入防止が基本です。

ハウスビルダーさんから捕獲を相談されましたが、過去の事例では1住戸から10匹以上のイタチを捕獲したことがあり費用が嵩むためお薦めできないことを説明させていただきました。

侵入経路閉塞は1度で対応できない可能性があること、根気よく対処が必要なことが注意点となります。

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2025年4月13日 (日)

同定

侵入種はルリアリ 右の写真は先日、いつもお世話になっている設計事務所の先生から送付いただいた虫体です。

昨年の11月に建てられて木造住宅で、小さな虫が徘徊していると相談をいただきました。

虫体の入手が可能か確認したところ、お施主さまが粘着テープで捕獲しているとのことから送付いただきました。

この虫体を実体顕微鏡で確認したところ、ルリアリと判断しました。

粘着テープに貼られた状態でもルリアリの場合、ほぼ同定は可能ですが最終的には粘着テープから剥がして同定を行っています。

ルリアリは西日本を中心にどこにでも生息している一般的なクロアリです。タンパク質を好むクロアリですので、一般的なクロアリ用毒餌剤は見向きもしません。

肉食性のため噛まれる事例もありますが、アナフィラキシー反応は出にくいそうですので危機的状況ではありません。しかし室内に侵入するとかなりしつこく徘徊しますので、適切な駆除処理をお薦めしています。

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2025年4月12日 (土)

徘徊

発生が確認された玄関付近 昨日は建物外周部へのトビムシ対策で、兵庫県内の物件にお伺いしました。

いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、ここ数年に渡り対応しています。

庭にトビムシが生息しているのは一般的です。トビムシは自然界での分解者としての重要な役目を持っています。

しかしこの物件では、家屋内へ相当数のトビムシの侵入が確認されていました。

壁内等で生息は確認されなかったことから、外部侵入と判断し外周部への対策を実施しています。

年1回の処理で対応していますが、室内側への侵入は何とか抑制できているようです。

昨年までは裏庭側でよく確認されていたようですが、昨シーズンの後半は玄関側でよく見かけたとのこと。

調査しましたが特に問題のある箇所は確認されませんでした。おそらく壁の色がトビムシを見やすくしているものと考えられました。いずれにしても薬剤処理を実施しましたので、当面は抑制できるものと考えられます。

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2025年4月11日 (金)

営巣中

営巣中のアシナガバチ 右の写真は先日、シロアリ調査でお伺いした大阪府内の物件で撮影した1枚です。

玄関の軒先にアシナガバチが確認されており、恐らく営巣中と考えられます。

越冬したアシナガバチの女王は、1匹だけで営巣します。

唾液と樹皮などを混ぜて巣をつくります。特徴なのは正六角形が規則的に並んだ、ハニカム構造です。

薄い材料ながら強度が出る構造を、自然界の生物が創り出すことが彼らの知恵と言えます。

アシナガバチは積極的に人を襲う(刺す)ことはありません、腹部にある毒針の毒性が強いため注意が必要です。

本来アシナガバチは益虫ですが、営巣する場所によって人に脅威を与えます。当該事例のように玄関に営巣されると、刺されるリスクが高くなるため対処すべき案件となります。

ちなみにアシナガバチなどのハチ類は、薬剤に対して弱く少量でも効果を示します。写真の状態であれば、ハチ専用の殺虫スプレーでなくても普通の殺虫スプレーで十分に効果があります、但し、天然系ハーブなどの薬剤は効果が期待できませんのでご注意ください。

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2025年4月10日 (木)

コンクリートブロック基礎

隙間の多いコンクリートブロック基礎 右の写真は先日、シロアリ調査でお伺いした物件で撮影した1枚です。

この場所は玄関上がり框とコンクリートブロック基礎部分です。

ベタ基礎構造の場合、シロアリ被害の殆どが玄関周辺で発生します。

玄関ポーチが後打ちの場合、ポーチ部分と基礎の隙間から侵入し玄関枠に被害を与える場合があります。

その他の経路としては、玄関三和土部分のタイル下の隙間から上がり框に到達して被害を与えるケースがあります。

ベタ基礎はシロアリが侵入しないと信じ込んでいる建築士の先生やハウスビルダーさんが多いようですが、実際に侵入している事例は結構多くあります。

当社のような個人経営で施工件数が少なくても、年に1度はベタ基礎での侵入事例があります。だからといって、薬剤大量散布による予防処理を薦めている訳ではありません。点検調査をきちんと行い、早期発見に努めれば問題ないのです。

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2025年4月 9日 (水)

新築防腐防蟻処理

新築防腐防蟻処理 昨日は、新築中の大阪府内の物件に防腐防蟻処理でした。

いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、お伺いした次第です。

薬剤処理は公益社団法人日本しろあり対策協会策定の防除工事標準仕様書に基づいて、処理を行いました。

ベタ基礎構造ですので、シロアリは極めて侵入し難い構造です。

しかし侵入できない訳ではありませんので、注意は必要です。その経路は殆ど玄関周辺といっても過言ではありません。

写真の部位は玄関周辺で、このあと基礎面や土間部分にタイルなどが施工されます。するとその接合部から侵入するリスクがあります。

防除工事標準仕様書にない部分を工夫して処理するのがシロアリ技術者です。仕様書とおりに薬剤を撒くだけでは、シロアリ技術者と言えません。

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2025年4月 8日 (火)

継続

排水桝付近薬剤処理 昨日は兵庫県内の物件にゴキブリ対策でお伺いしました。

この物件では継続的に対策を実施しており、対策の結果が良好なことから今年も引き続き実施させていただいた次第です。

対象はクロゴキブリで、お施主さまからの聞き取り調査では屋外でも目撃事例があるとのことです。

屋外生息種のクロゴキブリは、建物のあらゆる隙間から侵入します。

対策としては想定侵入経路に対して薬剤処理を実施しました。クロゴキブリは排水経路からも侵入しますし、排水桝などが潜伏場所にもなりますのでこれら周辺についても処理しました。

これまでの成果ですが、お施主さまからの聞き取り調査では、屋外でゴキブリ死骸を何度か確認しているとのことです。ゴキブリ対策で最も重要なのは環境対策です。4S(整理整頓清潔清掃)が必須で、屋外を含め餌となるゴミの管理が大切です。ですのでお施主さまにご理解とご協力をいただいており、高い成果を得ています。

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2025年4月 7日 (月)

対策が根本的に違います

床下で確認されたムカデ死骸 昨日シロアリ調査した物件では、シロアリの侵入や被害は確認されませんでした。

ですので薬剤処理は不要と判断し、定期的な点検調査をお薦めさせていただきました。

ちなみに床下点検調査の際確認されたのは右の写真で、ムカデの死骸です。

この状態を確認した場合、一部の防除業者は床下に薬剤処理をしましょうということになります。

しかしそれは対処療法であって、根本的な対策ではありません。

この物件はベタ基礎構造ですので、ムカデが床下で産卵繁殖している訳ではありません。

このムカデは外部侵入ですので、対策が必要なのは屋外です。ですので屋外で出来る対策を立てることが重要です。

一般的には粉状や粒状の薬剤を基礎周辺に散布しますが、これは対策の一つであり小員は得策と考えていません。薬剤の文面には長期の有効性が謳われていますが、有効成分の特性を考慮すると長期の効果は期待できません。薬剤は使い方がポイントで、単に撒けばよいというものではないのです。

 

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2025年4月 6日 (日)

床下点検調査

薬剤処理が不要な床下 昨日はいつもお世話になっている設計事務所の先生からの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。

床下点検及びシロアリ調査で同行させていただいた次第です。

点検調査を実施するに至った経緯ですが、お施主さまがハウスメーカーさんからシロアリ保証が随分前に切れているので処理をしてはとしつこく勧められたそうです。

知人を通じて建築士の先生に相談、小員が点検調査を実施することとなりました。

床下側から点検調査した結果、現時点でシロアリ被害、侵入及び生息は確認されませんでした。非破壊シロアリ探知機を用いた主要箇所の調査でも、シロアリの生息は確認されませんでした。

この結果から、薬剤処理の必要性は認められる処理は不要であることをお施主さまに説明させていただきました。薬剤処理の対案として定期的な点検調査の実施をお薦めさせていただきました。

薬剤処理が不要な理由、ハウスメーカーさんが薬剤処理したい理由、定期的な点検調査の有用性を説明、ご理解いただき今後定期的な点検調査を実施することとなりました。

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2025年4月 5日 (土)

点検調査方法

反射鏡調査 シロアリ調査は床下側からの目視等点検だけではありません。

昨日ご紹介した物件はベタ基礎構造ですので、シロアリが侵入できる経路は非常に限定的です。

その代表的な侵入経路として玄関が挙げられます。

ですので玄関の入口枠や木部、壁面などは非破壊シロアリ探知機を用いて調査を行っています。

それももう一つ実施するのは、屋外側からの点検調査です。

写真のように、反射鏡を用いて壁面水切り部分の隙間を調査しています。

これは基礎の表面に施工された化粧モルタル内部からシロアリが侵入した場合を想定しています。

この経路で侵入した場合、最初に木部へ到達するのが当該箇所となります。構造的に外気にさらされるケースが多いため、蟻道を構築します。

それを確認することで、侵入の有無を判断します。その結果から非破壊シロアリ探知機を用いて精査し、活動範囲を把握します。シロアリ調査は、床下を見るだけではなく、正しい判断から対策を立案します。シロアリ侵入の兆候すらないのに、薬剤処理を勧めるのは悪質と小員は考えます。

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2025年4月 4日 (金)

非破壊シロアリ調査

非破壊シロアリ調査 昨日はシロアリ調査のため、兵庫県内に物件にお伺いしました。

阪神ターマイトラボのホームページからお問い合わせいただき、お伺いした次第です。

新築から10年が経過し新築時以降、特に対策を取っていなかったことからご相談いただきました。

基礎構造はベタ基礎で床下側から点検調査では、シロアリ被害は勿論ですが侵入の兆候すらありません。

ベタ基礎でシロアリが侵入する箇所として挙げられるのは玄関です。ほぼ玄関に集中すると言っても過言ではありません。

玄関の木部や壁内などにシロアリが侵入しているか否かを調査するには、非破壊シロアリ探知機が最も有効です。今回の物件でも非破壊シロアリ探知機を用いて調査し、シロアリの侵入がないことを確認しました。

このような物件で薬剤処理を行うことはナンセンスで、薬剤を撒かなくても定期的な点検調査で十分対応可能です。薬剤処理は業者の都合であり儲けるための手段でしかなく、お住いの方のことを考えているというのはうわべだけの言葉でしか過ぎませんのでご注意ください。

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2025年4月 3日 (木)

後付け玄関ポーチ

新築時の玄関は注意が必要 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。

新築中の物件で、防腐防蟻処理の依頼をいただきお伺いした次第です。

新築物件では、建築基準法を順守し公益社団法人日本しろあり対策協会策定の仕様書に基づき処理を実施しました。

近年の物件はベタ基礎構造に通気パッキン(基礎パッキン)のため、低湿度で腐りにくくシロアリも侵入し難い構造です。

ですので薬剤処理をしなくてもシロアリの心配は極めて低いはずですが、建築基準法がありますので処理するのが第一選択肢となります。

このような構造でシロアリが侵入し易いのは、ほぼ玄関といっても過言ではありません。写真の部位が玄関にあたり、このあと屋外側に玄関ポーチがつくられます。コンクリートで形成する場合もありますが、コンクリートブロックを積んで作る場合もあります。

いずれも基礎との接合部が生じますので、その隙間からシロアリは侵入します。それを事前に対応できるよう薬剤処理で工夫できることはありますので、今回もその処理を実施しています。

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2025年4月 2日 (水)

庇空間内で確認されたアメリカカンザイシロアリの糞 右の写真は今シーズン、アメリカカンザイシロアリ対策でお伺いした物件で撮影した1枚です。

この物件では、掃き出し窓上端付近から室内側に発生したとのことです。

掃き出し窓の屋外側には庇があったことから、点検口を新設していただき確認したところ内部で糞の堆積が確認されました。

幸い複数の糞堆積場所は手の届く範囲でしたので、容易に注入処理ができました。但し、1箇所のみ手の届く範囲で処理は困難であったことから、自作の特殊なノズルを用いて処理を行いました。

併せてこの空間に対して薬剤処理を実施しています。今後、内部発生する羽アリや外部侵入する羽アリに対して、定着を防止する処理は必須となります。ペアリングから産卵までの過程を抑制できれば、生息数を抑制することができます。

アメリカカンザイシロアリは完全駆除するのが非常に難しいシロアリです。それはアメリカカンザイシロアリの生態が大きく影響しており、以下の抑制するかがアメリカカンザイシロアリ対策の基本であると考えています。これには居住者さまのご理解が必須で、当社ではインフォームドコンセントを重要視しています。

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2025年4月 1日 (火)

2025年4月度ウェブサイト更新

阪神ターマイトラボ2504トップページ画像 今月も阪神ターマイトラボのウェブサイトを更新しました。

今月の画像は過去にパッシブソーラーシステム構造で発生した、ヤマトシロアリの羽アリです。

この物件はベタ基礎ですが部分的に土間部分が存在し、その接合部からシロアリが侵入していました。

床組に被害を与えながら羽アリを発生させていますが、羽アリ自体は地中のコロニー(巣系集団)から出てきています。

シロアリ駆除する場合、このコロニーの駆除が重要です。コロニーを駆除するためには、侵入経路と生息範囲をシロアリ調査で精査する必要があります。

その上で適切な薬剤を濃度と処理量を最適化して処理することで、コロニーを駆除することが可能です。当該事例はパッシブソーラーシステム構造ですので、使用した薬剤は数ミリリットルです。

薬剤曝露リスクを考慮した処理で、安全を確保することが大前提です。当該事例はパッシブソーラーシステム構造ですが、この駆除処理はこの構造だけに限ったものではありません。ヤマトシロアリのコロニーを駆除するのに、大量の薬剤は必要ないのです。

必要なのはシロアリの生態と薬剤の特性を理解することで、それを如何に上手く使うかが重要です。当社では自社試験での薬剤評価を実施しており、薬剤の特性を生かした処理の開発に努めています。

ちなみに薬剤大量散布ではシロアリのコロニーの駆除は困難で、あくまで家屋に侵入させない処理となっています。薬剤の残効性がなくなれば、シロアリは再び侵入するリスクが向上するので注意が必要です。

当社では薬剤大量散布はお断りしており、効果と安全を両立しながら必要最小限の薬剤量で駆除処理を行うことを前提としたシロアリ対策を提案します。詳細は阪神ターマイトラボのホームページをご参照ください。

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