赤い虫
右の写真は羽アリの発生に伴い、先日シロアリ調査でお伺いした現場で撮影した1枚です。
壁に赤い虫が這いまわっており、羽アリの発生と併せて調査して欲しいとのことです。
この赤い虫は、カベアナタカラダニです。春に卵から孵化し、5月になると成ダニが出現するため、この時期によく見かけます。
屋上や壁面の隙間や割れ目に産卵しますが、成ダニは産卵後に死亡します。そのため7月以降はほとんど見られなくなります。
ダニで体色が赤のため、吸血していると思われがちですが、花粉や昆虫を摂食する雑食性です。
そのため人を刺したり噛んだりすることはありませんが、潰すと赤い体液が皮膚に付着します。洗濯物にも徘徊するため、誤って潰してしまうと赤い体液がつきすぐに洗濯しないと赤色が消えなくなるため注意が必要です。
ダニ用殺虫剤は効果がありますが、殺虫剤に共通する『直ぐには死なない』という特性から大量に使用しがちになりますので注意が必要です。ちなみに、長期にわたってタカラダニに効果が期待できる薬剤はありません。それよりも大量発生した場合は、水で洗い流すほうが安全で簡単です。これら事項を、お施主さまとハウスビルダーさんに説明させていただきました。
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