2025年6月19日 (木)

大量発生した羽アリ

ダウンライトに侵入したイエシロアリ羽アリ 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。

室内で羽アリが大量発生しており、ハウスビルダーさんが見たところイエシロアリの羽アリとのことです。

このハウスビルダーさんとは何度かイエシロアリ駆除を実施しており、間違いないことからブリングシステムの準備をしてお伺いしました。

羽アリは浴室やその他の部屋、ベランダなどこの日も落翅虫の活動が確認されました。

室内側の被害状況ですが、一切被害はありません。屋外側は軒先の一部に蟻道が確認されましたが、群飛孔で周辺での活動は確認されていません。

厄介なのがこの物件の構造で、床下のない土間床(逆ベタ基礎)構造です。枠組壁工法(ツーバイフォー工法)で、図面を見ると基礎外断熱構造のようです。

小屋裏からの調査、ダウンライトを外しての調査など行いましたが、被害は確認されませんでした。非破壊シロアリ探知機で調査しても、活動を探知することはできませんでした。

屋外側でも生息の兆候は見られず厄介な案件です。生息ポイントを見つける対応をしていくしかないようですので、工夫をしながら対応したいと思います。

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2025年6月15日 (日)

増築接合部

増築接合部 右の写真は先日、シロアリ調査でお伺いした物件で撮影した1枚です。

いつもお世話になっている建築士の先生の案件です。

この物件では浴室入口枠にシロアリ被害が確認されたことから、シロアリ調査を実施しました。

浴室基礎内側からの侵入となっており、薬剤処理は当該箇所のみ対応で問題ないと判断しました。

そのため薬剤処理を行わないその他の床下部分については、定期的な点検調査をお薦めさせていただきました。

ポイントとなるのは浴室周辺だけではありません。この物件では建物が増築されており、その周辺も今後の点検調査の注視ポイントとなります。

テラスであった箇所へ増築していますので、地面はベタ基礎となっています。新たに基礎を立ち上げていますので。このような場合、土間と基礎の接合部から侵入ケースがあります。

この物件ではその接合部が過剰気味に対策されていますので、侵入する確率は大きく下がっています。しかしテラス基礎と新たに追加した基礎の接合部にはクラックがあるため、注意は禁物です。

定期的な点検調査は2年から2年半を推奨しています。初回を除き、点検を2回実施すれば5年保証に相当します。薬剤全面処理よりも低額で対応が可能です。ちなみに点検サイクルは強制していませんので、毎年点検調査を実施されるかたもおられれば、10年に1度のケースもあります。これはお施主さまの意識の問題で、当社としてはあくまで推奨ですのでご案内だけをさせていただいています。

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2025年6月14日 (土)

定期点検調査

シロアリの再侵入はありません 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、兵庫県内の物件にお伺いしました。

この物件は10年前にシロアリ駆除処理を実施した物件で、最近床がブカブカしてきたので点検調査をして欲しいとハウスビルダーさんに依頼がありお伺いした次第です。

築年数の古い物件で、壁際の床束から土台にかけてシロアリ被害が確認された物件です。

シロアリ被害はこの周辺のみ確認されただけですので、部分駆除処理で対応しています。

写真はその被害部位で、今回の点検調査でもシロアリの再侵入及び生息は確認されませんでした。

床のブカブカ原因ですが、初回調査施工時よりもカビの発生範囲が広がっているのが確認されました。

木材腐朽菌であれば木材劣化は進行しますが、カビはあくまで表面汚染菌ですので木材劣化までは進行していません。床のブカブカの原因は湿気に伴う変形によるものと判断されました。

ブカブカが気になるようであれば、部材交換が対策となります。その際、構造と部材の見直しされることをお薦めしました。

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2025年6月13日 (金)

薬剤処理不要の床下

薬剤処理不要の床下 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にシロアリ調査でお伺いしました。

この物件は築50年の物件で、築後7年で浴室で羽アリが発生したとのこと。

シロアリ防除処理が実施され、それ以降定期的にシロアリ予防処理を実施しているとのことでした。

お世話になっているハウスビルダーさんが数年前に室内側のリフォームを実施した際、シロアリ対策について当社の方向性をお話しされたそうです。

当社の方針に興味があるので一度点検調査をお願いしたいとのことから、お伺いした次第です。

定期的に薬剤処理されているとのことから、シロアリ被害跡は確認されましたが現時点でシロアリの侵入及び生息は確認されませんでした。

床下では有機塩素系薬剤であるクロルデン臭が確認されました。現在では安全性の問題から禁止された薬剤ですが、投下有効成分量が多量であり分解しないことから残効性のある薬剤です。ですのでそもそも薬剤処理は不要となっていることから、定期的な点検調査で対応可能と判断し説明させていただきました。

ちなみに浴室はユニットバスへとリフォームされており、写真の部位が浴室入口に当たります。隙間かた僅かに確認できますので、点検調査も対応可能です。

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2025年6月12日 (木)

羽アリ侵入

徘徊するアメリカカンザイシロアリ落翅虫 昨日は継続的にアメリカカンザイシロアリ対策をしている、兵庫県内の物件にお伺いしました。

室内側でアメリカカンザイシロアリの有翅虫(羽アリ)が確認されたとのことから、お伺いした次第です。

室内側では右の写真のとおり、徘徊するアメリカカンザイシロアリ落翅虫が確認されました。

ちなみに室内側での、糞の堆積は確認されていません。

羽アリが確認されたのは窓枠付近で、過去には糞の排出が確認されています。

窓枠及び壁面について非破壊シロアリ探知機で調査しましたが、アメリカカンザイシロアリの活動は確認されませんでした。

おそらく隣家から発生した羽アリが、窓の隙間などから侵入したものと考えられます。ちなみに隣家は空家で、以前から羽アリが発生している様子を確認したことがあるとのことです。

羽アリの侵入し易い1階天井裏や小屋裏については、定着防止処理を実施しています。おそらくこの辺りの効果が出ているので、糞の堆積が確認されないものと考えられます。

この地域は古くからアメリカカンザイシロアリの生息が確認されています。発生住戸で対策を実施してもらえればよいのですが、空家やご高齢のかたがお住いの場合、なかなか対策を実施してもらえないのが現状です。対策を実施していたとしても、生態を考慮していないいい加減な対策も多いので、問題が山積しているのが現状です。

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2025年6月11日 (水)

軽微

想像より軽微なシロアリ被害 昨日はシロアリ調査のため、大阪府内の物件にお伺いしました。

いつもお世話になっている住宅管理会社さんの案件で、5月にヤマトシロアリの羽アリが確認された物件です。

床下点検口がなかったことから新設をお願いし、設置完了したことから床下調査でお伺いした次第です。

床下側から点検調査した結果、部分的に蟻道の構築が確認されました。一辺のみ確認されただけで、他の部分では蟻道の構築や被害は確認されませんでした。

長屋だった物件を切り離したもので、築70年を超えているとのこと。そのため基礎がレンガでその上に土台が敷き込まれており、その土台には被害が確認されました。

羽アリが発生したことを考慮すると、被害は軽微です。羽アリが発生したにもかかわらず群飛孔も確認されなかったので、拍子抜けでした。見落としているのではないかと入念に調査しましたが、見立てに変更はありませんでした。

対策は部分駆除単独か、侵入防止処理を組み合わせる2本立てにする予定です。最終的には住宅管理会社さんとオーナーさんの意向で決まる予定です。

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2025年6月10日 (火)

浴室から発生した羽アリ

浴室壁内処理 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。

この物件では先月、浴室から羽アリが発生しています。

床下側から点検調査した結果、浴室土台で蟻道が確認されました。

その他の箇所については、シロアリ被害及び生息は確認されていません。

基礎構造はベタ基礎ですが、浴室のみ在来工法となっています。

シロアリは浴室基礎内側からから侵入し、木部に被害を与えながら生息しているものと考えられました。

薬剤処理の範囲ですが、ベタ基礎構造であること及びお施主さまのご希望により浴室のみ実施することとなりました。お施主さまからの聞き取り調査では、敏感な体質で洗剤なども限定して使用されているとのこと。

ちなみに他のシロアリ防除業者にも話しを聞かれたそうですが、薬剤は床下全面散布が基本と言われ困っておられたそうです。知人を介してハウスビルダーさんの相談、小員がシロアリ対策を実施するに至った背景です。

使用した薬剤が僅かであること、安全性の高い部類に該当する薬剤を使用すること、壁内処理なので薬剤曝露のリスクが低いことから対応可能となりました。床下全面に薬剤散布すると、蒸発した有効成分や溶剤などが室内に流入します。超低濃度であっても長期に渡って吸い込みますので、当該ケースでは全面散布は避ける必要があります。

知識と技術がなければ、全面散布に頼らざるを得ないのです。シロアリ対策は全面散布だけではなく、いろいろな方法があるのできちんと相談や要望を伝えることが重要です。

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2025年6月 9日 (月)

非破壊シロアリ探知機定期点検

非破壊シロアリ探知機による点検調査 右の写真は先日、定期シロアリ調査でお伺いした物件で撮影した1枚です。

この物件はパッシブソーラーシステム構造の一つである、OMソーラー構造です。

いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、過去に外構部やウッドデッキなどにシロアリ被害が確認されたそうです。

その際、ベイト工法の一つであるセントリコンシステムで対応されたとのこと。

その後もベイトステーション管理をされていたそうですが、そのタイミングで当社とのお付き合いが始まりベイト工法は中断となりました。

これはハウスビルダーさんの社内勉強会で、小員がシロアリ対策について講師をさせていただいたことが理由です。ベイト工法は巨大なネットワークを形成するイエシロアリには適していますが、ゲリラ部隊のような行動を取るヤマトシロアリには不適です。

ベイトを喫食して駆除できたと思っても、ステーション内に侵入しますので大量に生息しているかのように誤認するのです。これはヤマトシロアリの生態によるもので、庭に生息するシロアリが建物に影響を与えるリスクとは別物です。構造的に問題なければ、シロアリはそうそう侵入するのではないのです。

ヤマトシロアリにベイト工法は、費用対効果が大きく劣ります。少量の薬剤で駆除できるのに、わざわざ費用のかかる方法で対応するのはナンセンスとしか言いようがありません。ベイト工法を選択するのは薬剤曝露リスクが理由の一つですが、薬剤大量散布であれば薬剤曝露リスクがあるのは当然です。

しかし必要最小限の薬剤量で駆除処理する場合、薬剤曝露リスクは何100倍も低いので問題ないレベルとなります。予防処理の代替えとして定期的に点検調査を行い早期発見に努めれば問題ないのです。

床下側から点検調査できる箇所は目視等で点検調査すればよいのです。点検調査できない箇所は非破壊シロアリ探知機を用いれば対応可能です。しかし重要なのはその建物の構造で、構造を理解して点検調査する必要があるのです。漠然と見ただけでは、シロアリ調査とはいえないのです。

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2025年6月 8日 (日)

定期床下シロアリ調査

シロアリ駆除及び雨漏れ対策が完了している被害部 昨日は定期床下シロアリ調査のため、兵庫県内の物件にお伺いしました。

この物件では2009年にシロアリ駆除処理の依頼をいただきました。

その以前に別のシロアリ防除業者がシロアリ駆除処理を実施したのですが、駆除できず再発を繰り返していたことからご相談をいただいた次第です。

部分駆除を行い再発は終息、定期的な点検調査をお薦めしました。

その後定期点検調査の間隔が空いた時期で雨漏れが発生、伴い点検調査を実施したところシロアリの侵入が確認されました。

その箇所も部分処理を行い、現在に至っています。それが右の写真の部位で、新たなシロアリの侵入等は確認されていません。

当該箇所以外にも雨漏れに伴うシロアリの侵入を早期発見したり、配管からの水漏れを発見したりしています。シロアリ対策は薬剤処理だけではありません。薬剤処理は大量の薬剤を散布するため、費用は高額になります。定期床下シロアリ調査は、安価で安全と安心が得られます。詳細は阪神ターマイトラボのホームページをご参照ください。

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2025年6月 6日 (金)

床下動線

侵入に苦労する床下人通口 昨日ご紹介した物件は、床下点検調査に手古摺る床下構造です。

それが右の写真で、人通口(床下通気孔)に補強金具がある上に配管が横たわっています。

毎回この床下動線を通過するのに、一苦労となります。

設計されるかたへのお願いとして、床下動線はきちんと確保いただけると有難いです。

この床下動線には面白い話しがあります。2017年に羽アリが発生した際、地元のJAにシロアリ調査を依頼されました。

そのシロアリ防除業者は、この床下人通口を侵入せずシロアリ防除処理の見積もりを置いていきました。シロアリの侵入経路や活動範囲を調査することなく、床下面積あたりの金額で見積もりを行ったのです。

侵入経路や活動範囲に合わせてどの薬剤をどれくらい使用するかなど、このシロアリ防除処理には関係ないのです。薬剤を大量に撒くので、シロアリは駆除できるだろうという発想です。これは本当のシロアリ駆除ではなく、薬剤を撒き散らかしたに過ぎないのです。

あるハウスビルダーさんと話しをしていた際、以前付き合いのあったシロアリ防除業者に羽アリが発生した物件のシロアリ駆除をお願いすると、翌年また羽アリの発生する再発が年に数件あったそうです。これは本当のシロアリ駆除ができていない証拠で、マニュアル主義が生んだ弊害です。

今は小員がシロアリ駆除を対応させていただいておりますので、翌年羽アリが再発した事例はありません。しかも部分シロアリ駆除処理でも、処理後十数年が経過していても再発はないのです。シロアリ駆除は徹底した調査と、最適に駆除方法で処理するのが基本です。しかしこの基本ができていないシロアリ防除業者が多く、残念でなりません。 

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