2025年5月19日 (月)

ライトトラップ再設置

ライトトラップ再設置 昨日は大阪府内の物件に、アフリカヒラタキクイムシ対策でお伺いしました。

いつもお世話になっている設計事務所の先生の案件で、数年前にアフリカヒラタキクイムシが発生し、相談をいただいて以降対策を実施しています。

木粉の堆積は2階押入壁面で発生し、虫体が外来種のアフリカヒラタキクイムシであることを確認しました。

中古物件をリフォームし、おそらくその使用された材料に生息していたものと考えられました。

被害範囲は狭かったものの、被害部及び生息可能な周辺の材料の撤去を指示しました。復旧時には部分的に薬剤処理を実施しています。

壁内等見えない場所で繁殖している可能性が考えられることから、天井裏や小屋裏にライトトラップを設置しました。

これはアフリカヒラタキクイムシの正の走光性(光に集まる性質)を利用したもので、繁殖していればライトトラップに捕虫され、生息判定が可能となります。昨年の晩秋に一旦ライトトラップを回収しています。その際の捕虫状況としては、捕獲数ゼロとなっています。捕獲数が2年続けてゼロでしたので問題ないと判断はできますが、お施主さまが念には念を入れたいとのことから今回の設置となりました。

昨年ある物件でのアフリカヒラタキクイムシ対策を担当させていただきましたが、ハウスビルダーさんにライトトラップの設置を推奨したものの梨の礫です。持ち家のお施主さまは念には念を入れるのに対して、ハウスビルダーさんは費用が嵩むのが嫌なのかして対応しない、これが現状なのです。

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2025年5月18日 (日)

赤い虫

カベアナタカラダニ 右の写真は羽アリの発生に伴い、先日シロアリ調査でお伺いした現場で撮影した1枚です。

壁に赤い虫が這いまわっており、羽アリの発生と併せて調査して欲しいとのことです。

この赤い虫は、カベアナタカラダニです。春に卵から孵化し、5月になると成ダニが出現するため、この時期によく見かけます。

屋上や壁面の隙間や割れ目に産卵しますが、成ダニは産卵後に死亡します。そのため7月以降はほとんど見られなくなります。

ダニで体色が赤のため、吸血していると思われがちですが、花粉や昆虫を摂食する雑食性です。

そのため人を刺したり噛んだりすることはありませんが、潰すと赤い体液が皮膚に付着します。洗濯物にも徘徊するため、誤って潰してしまうと赤い体液がつきすぐに洗濯しないと赤色が消えなくなるため注意が必要です。

ダニ用殺虫剤は効果がありますが、殺虫剤に共通する『直ぐには死なない』という特性から大量に使用しがちになりますので注意が必要です。ちなみに、長期にわたってタカラダニに効果が期待できる薬剤はありません。それよりも大量発生した場合は、水で洗い流すほうが安全で簡単です。これら事項を、お施主さまとハウスビルダーさんに説明させていただきました。

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2025年5月16日 (金)

年間定期防除

排水桝への薬剤処理 昨日は蚊対策のため、兵庫県内の物件にお伺いしました。

この物件はマンションで、7年前から実施しています。

毎年5月を開始月、月1回の防除、10月終了月の年間6回の計画定期防除となっています。

対策のベースは幼虫対策で、蚊の幼虫であるボウフラの生息域である排水桝などの水系に対して薬剤処理を実施しています。

今年は気温の高い日があるものの、比較的低温の日もあることから、まだ蚊は確認されていないようです。

しかし対策を実施しないと、大量の蚊の生息場所となるため対策を実施するに越したことはありません。

この地域では過去にデング熱が流行したこともあり、対策実施に至った経緯があります。デング熱を媒介するのはヒトスジシマカで、発生時期はもう少し季節が進んだ時期になると見られます。ですので早めの対策が非常に有効です。

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2025年4月21日 (月)

断熱材

床下で産卵する断熱材 昨日は床下点検のため、大阪府内の物件にお伺いしました。

いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、以前シロアリ駆除でお世話になった物件です。

床下で何か音がすると相談をいただいたことから、お伺いした次第です。

床下側から点検調査した結果、床板の裏に貼られた断熱材が落ちており、散乱しています。

それが右の写真で、どうやら小動物が侵入した模様です。

考えられる小動物としてイタチが挙げられます。もう少し大きな動物になると、ハクビシンやアライグマなどが考えられます。いずれもこの地域では生息が報告されているそうです。足跡は確認されませんでしたので、特定は困難でした。

問題となる侵入経路ですが、床下換気口の一部に破損があったことから、当該箇所から侵入しているものと考えられます。とりあえず床下換気口を一旦閉塞し、改め補修することで対応することとなりました。

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2025年4月14日 (月)

天井裏

小屋裏被害状況 昨日はいつもお世話になっているハウスビルダーさんからの依頼で、大阪府内の物件にお伺いしました。

天井裏で音がするとのことから、現場監督さんと同行しました。

音が確認された1階天井裏ですが、点検口から確認したところ断熱材の散乱が確認されました。ただし、高さが低いため詳細な点検調査はできませんでした。

2階小屋裏を点検調査した結果、断熱材の散乱や糞の堆積が確認されました。また足跡も確認されており、イタチと判断しました。

恐らく建物の僅かな隙間から侵入し、天井裏や小屋裏を寝床にしているものと考えられました。

イタチは定住している訳ではなく、複数の寝床を往来しています。ですので対策は侵入防止が基本です。

ハウスビルダーさんから捕獲を相談されましたが、過去の事例では1住戸から10匹以上のイタチを捕獲したことがあり費用が嵩むためお薦めできないことを説明させていただきました。

侵入経路閉塞は1度で対応できない可能性があること、根気よく対処が必要なことが注意点となります。

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2025年4月13日 (日)

同定

侵入種はルリアリ 右の写真は先日、いつもお世話になっている設計事務所の先生から送付いただいた虫体です。

昨年の11月に建てられて木造住宅で、小さな虫が徘徊していると相談をいただきました。

虫体の入手が可能か確認したところ、お施主さまが粘着テープで捕獲しているとのことから送付いただきました。

この虫体を実体顕微鏡で確認したところ、ルリアリと判断しました。

粘着テープに貼られた状態でもルリアリの場合、ほぼ同定は可能ですが最終的には粘着テープから剥がして同定を行っています。

ルリアリは西日本を中心にどこにでも生息している一般的なクロアリです。タンパク質を好むクロアリですので、一般的なクロアリ用毒餌剤は見向きもしません。

肉食性のため噛まれる事例もありますが、アナフィラキシー反応は出にくいそうですので危機的状況ではありません。しかし室内に侵入するとかなりしつこく徘徊しますので、適切な駆除処理をお薦めしています。

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2025年4月12日 (土)

徘徊

発生が確認された玄関付近 昨日は建物外周部へのトビムシ対策で、兵庫県内の物件にお伺いしました。

いつもお世話になっているハウスビルダーさんの案件で、ここ数年に渡り対応しています。

庭にトビムシが生息しているのは一般的です。トビムシは自然界での分解者としての重要な役目を持っています。

しかしこの物件では、家屋内へ相当数のトビムシの侵入が確認されていました。

壁内等で生息は確認されなかったことから、外部侵入と判断し外周部への対策を実施しています。

年1回の処理で対応していますが、室内側への侵入は何とか抑制できているようです。

昨年までは裏庭側でよく確認されていたようですが、昨シーズンの後半は玄関側でよく見かけたとのこと。

調査しましたが特に問題のある箇所は確認されませんでした。おそらく壁の色がトビムシを見やすくしているものと考えられました。いずれにしても薬剤処理を実施しましたので、当面は抑制できるものと考えられます。

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2025年4月11日 (金)

営巣中

営巣中のアシナガバチ 右の写真は先日、シロアリ調査でお伺いした大阪府内の物件で撮影した1枚です。

玄関の軒先にアシナガバチが確認されており、恐らく営巣中と考えられます。

越冬したアシナガバチの女王は、1匹だけで営巣します。

唾液と樹皮などを混ぜて巣をつくります。特徴なのは正六角形が規則的に並んだ、ハニカム構造です。

薄い材料ながら強度が出る構造を、自然界の生物が創り出すことが彼らの知恵と言えます。

アシナガバチは積極的に人を襲う(刺す)ことはありません、腹部にある毒針の毒性が強いため注意が必要です。

本来アシナガバチは益虫ですが、営巣する場所によって人に脅威を与えます。当該事例のように玄関に営巣されると、刺されるリスクが高くなるため対処すべき案件となります。

ちなみにアシナガバチなどのハチ類は、薬剤に対して弱く少量でも効果を示します。写真の状態であれば、ハチ専用の殺虫スプレーでなくても普通の殺虫スプレーで十分に効果があります、但し、天然系ハーブなどの薬剤は効果が期待できませんのでご注意ください。

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2025年4月 8日 (火)

継続

排水桝付近薬剤処理 昨日は兵庫県内の物件にゴキブリ対策でお伺いしました。

この物件では継続的に対策を実施しており、対策の結果が良好なことから今年も引き続き実施させていただいた次第です。

対象はクロゴキブリで、お施主さまからの聞き取り調査では屋外でも目撃事例があるとのことです。

屋外生息種のクロゴキブリは、建物のあらゆる隙間から侵入します。

対策としては想定侵入経路に対して薬剤処理を実施しました。クロゴキブリは排水経路からも侵入しますし、排水桝などが潜伏場所にもなりますのでこれら周辺についても処理しました。

これまでの成果ですが、お施主さまからの聞き取り調査では、屋外でゴキブリ死骸を何度か確認しているとのことです。ゴキブリ対策で最も重要なのは環境対策です。4S(整理整頓清潔清掃)が必須で、屋外を含め餌となるゴミの管理が大切です。ですのでお施主さまにご理解とご協力をいただいており、高い成果を得ています。

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2025年3月31日 (月)

捕虫紙検定

捕虫紙検定 右の写真は先日、アフリカヒラタキクイムシ対策を実施している物件から持ち帰ったライトトラップの捕虫紙です。

アフリカヒラタキクイムシの特徴である正の走光性(光に集まる性質)を利用して、ライトトラップを設置することで捕獲します。

捕虫紙の検定を行い、その捕獲数の推移を確認することで生息数の把握することで次の対策を立案するのに参考としています。

これまで15年以上対策を実施してきましたが、ようやく年間捕獲数が1桁となる住戸がありました。

このブログを見たかたが、ヒラタキクイムシ類の発生している物件でライトトラップを設置したのに捕獲できないと相談いただたことがあります。

ヒラタキクイムシでも在来種には正の走光性はありませんので、捕獲できません。必ず対象となる種類に応じて対策を考える必要があります。

問い合わせは、一般の方を装った防除業者ではないかと考えられました。要所要所で専門的な用語が出てきたことが理由です。もしそうであれば薬剤メーカーさんなどを通じて、正式にお問い合わせいただければ対応させていただいたのにちょっとどうかなといったところです。

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